アメリカを代表するSF作家のフィリップ・K・ディック。とっくの前に故人となってしまっているが、彼の小説を原作とする映画化作品は現在に至るまでブレードランナー、トータル・リコール、マイノリティ・リポート・・・等ヒット作品が多いし、面白い映画も多い。さて、アメリカのSF小説の第一人者の原作をアクション映画の巨匠であるジョン・ウー監督で映画化した作品が今回紹介するペイチェック/消された記憶。
この監督でSF映画となると少々不安な気持ちもあったのだが、そんな心配は全くの無用。アクションシーンは楽しいし、先の読めない展開もぐいぐい引き込む。そしてガラクタ同然と思われた多くの小道具が意外な効果を発揮するアイデアが抜群に楽しい。
ちなみにタイトルのペイチェック(Paycheck)の意味は『報酬』。それにしても本作の主人公は不思議な奴だ。俺だったら喜んで頂戴してしまうような大金の報酬をアッサリ諦めてしまうとは。
主人公のキャラクターは天才科学者のはずなのだが、そんな設定だったことを見始めて数十分で忘れてしまうストーリーの紹介をできるだけ簡単に。
凄腕のフリーランスの科学技術者であるマイケル(ベン・アフレック)は極秘プロジェクトを完遂させるたびに、機密保持のためにプロジェクト期間の記憶を消されていた。そんな彼の元へ旧友である大企業の社長であるジミー(アーロン・エッカート)から大きな仕事を依頼される。そのプロジェクトに関わる期間は3年間。その間の記憶を消す代わりの報酬が9200万ドルの凄すぎる大金。全く断る理由も見当たらないのでマイケルは引き受ける。
さて、3年後のこと。しっかりと仕事を完遂し終えて記憶を消したマイケルは早速、報酬を受け取りに法律事務所に向かう。ところが渡された紙袋の中には大金の報酬ではなく、ガラクタ同然のライター、キー、メモ用紙・・・等のたくさんの小道具。しかも、その送り主が自分であることにビックリ。何故こんなことが起きたしまったのか考える余裕もなく、FBIや殺し屋から追われてしまい・・・
なぜ、一生分どころか更に若いネエチャンを集めて遊べるほどの暮らしができるほどの大金よりも、そこらのコンビニで買えそうな小物ばかりを欲しがったのか。たびたび記憶を消すたびに脳ミソがおかしくなってしまったのかと思いきや、実はこれがお助けアイテムだったという展開が非常に楽しい。そして、記憶を消された科学技術者は一体何を開発したのか?危機一髪でピンチを乗り越え、謎も一気に解明してしまうクライマックスが楽しい。ジョン・ウー監督にしてはアクション控え目、込み上げてくるような熱さが足りないなど不満な点もあるが、サスペンス的な面白さが充分にカバーしてくれる。それにこの監督らしい遊び心も健在だ。
頭が良くて、武術を心得ており、バイクも華麗に乗りこなす文武両道の主人公のキャラに違和感を感じない人、少し暇つぶしにアクション映画が観たい人、ハリウッド映画らしい映画を観たい人、フィリップ・K・ディックの原作映画が好きな人・・・等に今回は映画ペイチェック/消された記憶をお勧めとして挙げておこう。
監督は前述したようにジョン・ウー。香港時代は男たちの挽歌などで香港ノワールと呼ばれるアクション映画を生み出してきた監督。本作と同じくハリウッドで撮った映画として、香港時代の彼らしいシーンが見られるアクション映画の傑作フェイス/オフ、これぞジョン・ウーらしい熱い男同士の友情に感動できる戦争映画ウインドトーカーズがお勧めです。
この監督でSF映画となると少々不安な気持ちもあったのだが、そんな心配は全くの無用。アクションシーンは楽しいし、先の読めない展開もぐいぐい引き込む。そしてガラクタ同然と思われた多くの小道具が意外な効果を発揮するアイデアが抜群に楽しい。
ちなみにタイトルのペイチェック(Paycheck)の意味は『報酬』。それにしても本作の主人公は不思議な奴だ。俺だったら喜んで頂戴してしまうような大金の報酬をアッサリ諦めてしまうとは。
主人公のキャラクターは天才科学者のはずなのだが、そんな設定だったことを見始めて数十分で忘れてしまうストーリーの紹介をできるだけ簡単に。
凄腕のフリーランスの科学技術者であるマイケル(ベン・アフレック)は極秘プロジェクトを完遂させるたびに、機密保持のためにプロジェクト期間の記憶を消されていた。そんな彼の元へ旧友である大企業の社長であるジミー(アーロン・エッカート)から大きな仕事を依頼される。そのプロジェクトに関わる期間は3年間。その間の記憶を消す代わりの報酬が9200万ドルの凄すぎる大金。全く断る理由も見当たらないのでマイケルは引き受ける。
さて、3年後のこと。しっかりと仕事を完遂し終えて記憶を消したマイケルは早速、報酬を受け取りに法律事務所に向かう。ところが渡された紙袋の中には大金の報酬ではなく、ガラクタ同然のライター、キー、メモ用紙・・・等のたくさんの小道具。しかも、その送り主が自分であることにビックリ。何故こんなことが起きたしまったのか考える余裕もなく、FBIや殺し屋から追われてしまい・・・
なぜ、一生分どころか更に若いネエチャンを集めて遊べるほどの暮らしができるほどの大金よりも、そこらのコンビニで買えそうな小物ばかりを欲しがったのか。たびたび記憶を消すたびに脳ミソがおかしくなってしまったのかと思いきや、実はこれがお助けアイテムだったという展開が非常に楽しい。そして、記憶を消された科学技術者は一体何を開発したのか?危機一髪でピンチを乗り越え、謎も一気に解明してしまうクライマックスが楽しい。ジョン・ウー監督にしてはアクション控え目、込み上げてくるような熱さが足りないなど不満な点もあるが、サスペンス的な面白さが充分にカバーしてくれる。それにこの監督らしい遊び心も健在だ。
頭が良くて、武術を心得ており、バイクも華麗に乗りこなす文武両道の主人公のキャラに違和感を感じない人、少し暇つぶしにアクション映画が観たい人、ハリウッド映画らしい映画を観たい人、フィリップ・K・ディックの原作映画が好きな人・・・等に今回は映画ペイチェック/消された記憶をお勧めとして挙げておこう。
監督は前述したようにジョン・ウー。香港時代は男たちの挽歌などで香港ノワールと呼ばれるアクション映画を生み出してきた監督。本作と同じくハリウッドで撮った映画として、香港時代の彼らしいシーンが見られるアクション映画の傑作フェイス/オフ、これぞジョン・ウーらしい熱い男同士の友情に感動できる戦争映画ウインドトーカーズがお勧めです。