褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 嘆きの天使(1930) 戦前のドイツを代表する映画

2018年03月19日 | 映画(な行)
 戦前を代表する大スター女優と言えばマレーネ・ディードリッヒ。その退廃的なムードはドイツ人女性を感じさせるし、彼女のトレードマークである脚線美は世の中の男性を虜にした。なんて偉そうなことを書いてしまったが、確かに彼女の出演作品は他にも観ているが、脚線美にこだわった演出が多くなされている。しかしながら、モノクロ作品ばかりなので本当に脚線美なのか実は俺にはよくわからない。けっこう太腿なんかは太いぐらいに感じたりするのだが。そんな個人的な感想はさておき、彼女を一躍世界的な大スターにした映画と言えば今回紹介する映画嘆きの天使。戦前のドイツ映画には今にも通用するような名作が多いが、そんな中でも本作は特に有名だ。
 俺なんかはエロスに関しては日本よりも遥かにヨーロッパの国々の方が開放的なのかと思っていたのだが、本作を観ればそれ程オープンでもないことがわかる。マレーネ・ディードリッヒ演じる踊り子の足を露出していて、ガーターベルトにストッキングの踊り子のファッション姿に大人が目を背けたりするシーンが出てくる。そうは言っても目の前で女性の生足を見ると、我を忘れてしまう男が居るのは昔も今も一緒。
 俺なんかはスナックに行って、短いスカートを穿いたオネエチャンが横に付いてくれたら、心の中でラッキーと叫んでしまうような馬鹿な男のタイプだ。

 さて、マレーネ・ディードリッヒの美脚に悩殺されてしまった男の運命を描いたストーリーを簡単に紹介しよう。
 何かと真面目で堅物な英語の教師であるであるイマヌエル・ラート教授(エミール・ヤニングス)は生徒が持っていた絵葉書写真を見てびっくりする。それはチョットいかがわしい姿の踊り子の写真。イマヌエル・ラート教授は自分の生徒がキャバレーにハマって酒と女に遊んでいることを心配して、自らの目で確かめるために、キャバレーに行って、その踊り子を確かめることにする。
 その踊り子の女性の名前はローラ(マレーネ・ディードリッヒ)。イマヌエル・ラート教授はローラに説教するつもりが、逆におだてられてメロメロになってしまい・・・

 最近では女性が男性を破滅させる映画なんかは珍しくもないから、本作はストーリー的には珍しくもない。しかし、この教授の運命は悲惨。愛する女性を手に入れるために全てを捨ててしまおうとする気持ちは熱いように思えるが、本作においては気持ち悪いし自業自得。何と言っても男のプライドがズタズタ。
俺もスカートの短い女性が傍に座ったぐらいで喜んでいないで、もっと自分の生き方を反省するべきだと思えた。とにかく1930年公開のもの凄い古いドイツ映画であるが、チョットばかりユーモアがあり、マレーネ・ディードリッヒという女優にオーラーがあり、これからを生きる男性にとっては良い教科書にもなるように思えるし、見て損はしない。
 戦前のヨーロッパの名作が観たい人、マレーネ・ディードリッヒってよく聞く名前だな~と思った人、ドイツ映画と聞いて興味が出てきた人に嘆きの天使はお勧めだ

嘆きの天使【淀川長治解説映像付き】 [DVD]
マレーネ・ディートリッヒ,エミール・ヤニングス,ローザ・ヴァレッティ,ハンス・アルバース
IVC,Ltd.(VC)(D)


 監督はジョセフ・フォン・スタンバーグ。この監督とマレーネ・ディードリッヒはまさに名コンビ。本作と同じく彼女を主演で起用したモロッコ間諜X27がお勧めです。
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