花鳥風月

生かされて行くもの達の美しさを見つめて,
ありのままの心で生きている日々の、
ふとした驚き、感動、希望、

葉書き   はがき、、、返事の書けない葉書

2015-11-09 08:38:07 | Weblog

今年こそ、、、年賀状の一枚は、

お世話になった70年の御挨拶にと

来し方のはがきをめくるこの頃ですが、

しばらく、、見つめ、、、そして、

返事の書けなかった葉書が光る。

**********

、、、、、、

時の経過が たまらなくいいのです、、、
お誕生日が来て
    ひとつ、、、年をとったからって

       開き直っている和気ではありません、、、

レコードの ビザンツ聖歌に合わせて

  ストーブの上で

     シチュウもコトコト、、、
                歌っています。

  ヘテロホテ、、、デス

             ごきげんよう

*************

   絵葉書なのです

     美女が3人 ミニスカートで闊歩しています。

        雲の上を

   彼女たちの顔は

       太い角が巻跳ねたセットの髪に見える、、、水牛

       首から太くなってる        ,、、鰐

       笑ってるのか、じゃれているのか?

       口を半ばに開いた、恋する獣たちの顔。

   ******************

しばらく、、、はがきを裏返したり、

    もう一度読んだり、

      ジーと獣美女のスリムな足を

       小指でなぞったり、、、

1972年という 43年前の 
     
      天然のエスニック詩人のような 

        彼女の「泥色の巻きスカート」が  

      木漏れ日にあたって、緑がかっているのを見た。

   朴の木の大きな枯葉を 思い出した。

   71歳になった私は、

   43年前に、葉書を受け取った時と

   あまり変わらないしぐさで

     葉書きを指先で支えて、、、見ている。

   やっぱり、ソートしておこう

    まして、お年玉付きの年賀状は出さないでおこう。

   彼女は「おんな、、、」

   私は「女性」

    答えが書けないのは

    いつも一緒の所に居ても

   彼女は「メビウスの輪の上にはいない。」

       「メビウスの上を歩いているのは、、私の夫」
        「メビウスの裏を歩いているのは、、私」

   彼女は、葉書の絵のように

        いろいろな顔をして。

          雲の上を歩いていた。

       40歳の エスニック詩人の

       おしゃれな彼女からの葉書が途絶えたのは

       遠く海を渡ったと、

         人づてに聞きました。

   お返事が書けなかった、、、葉書の詩人

      そーとして

        気配を消して

          葉書きの獣美人の絵を見ていた。

 、  もしも、お返事を書いたなら

       彼女を「おんな」の舞台から、降りるように

         手招きしそうになるのです。

     素敵な恋する詩人の「おんな」の香りがする

       朴の木の白い大きな花弁が

         枯れ色の芝生の上で

        寝ているのを

       あまたの枝が光をさえぎっては

        木漏れ日で
       
          「おんな」の口元を射す

    イメージを膨らませて、葉書

      アルカイックの口元になっている、、、私。

     引き出しに入れたままの、、、43年間。

    年賀状は、今年も、、、書けない。

  

    部屋着に絵具で、彼女の恋を描きました、

    ポケットの中で

    彼女の恋は、、、こんな、、、幼い恋とは違うのよ!

      、、、て、

    私の幼さから、立ち去ってゆくでしょう。

    今年も「シクラメンの花」の歌が聴こえてきます。

   とうとう「おんな」を、しそこなった71歳が

    掃除、洗濯、買い物と、

    ドタバタと大晦日を迎えます。

  私には、世界で一番の「息子たち」

    真昼の太陽が、

       ひねもす照らしてくれるから、

   日本画のように「影が無い」、、、旅をした71年でした。    

はがき ハガキ 葉書 葉書き、、、、、

2015-11-09 02:21:03 | Weblog

北海道に来てから、

年賀状を一枚も出さないうちに
45年が過ぎました。

時間が止まったまま、、、
45年が過ぎたのはなぜ?

そして、71歳になって
ごあいさつの、、、
お年賀状を出さなくては、、、

ふと、いただきっぱなしの
はがきの束をめくり始めた。

皆、美しい手書きで、
話しかけてくれていたのに、、、

、、、やっぱり、、、書くのはよそう、、、

もう、、、亡くなられているかもしれない、、、

札幌に来たばかりのころ、

私は、「ママと赤ちゃん」という
明治乳業のスポンサーの
ラジオ番組の
アナウンサーをしていた。

45年も前の事であった。

藤短大を卒業された「おほみ」さんという
40歳の女性と

植物園へ、しばしば出かけた記憶が甦る。

彼女は、エスニックなおしゃれな女性でした。

旧いはがきの中から
20円切手を貼った葉書が出てきました。

  
御主人は北大を卒業された、、、札幌の方でした。

彼女は御主人の親友に
恋をしていたのでしょうか?

「雪が無いから、、、まだ?秋?」
私の問いかけに
嘘のつけない白樺の梢が「ノン、、」と言いました。

ヒイラギは葉先を
インデアンー ナイフのように尖らして
何を指そうと言うのでしょう、、?」

我罪(マイシンと読むのでしょうね?)
そんな、、、名前の香水を、、
昔、、使っていたことを
思い出しています。

**************

美しい詩人の文章の「葉書き」

*************

彼女は沢山のはがきをくださいました。
お返事は 
どう書けば良いのかわからなくって、

誘われるままに、
植物園の散歩を繰り返しました。

葉書きにも、
年賀状にも、
お返事を書かない癖がつきました。

何回も、読み返したり、

お決まりのあいさつの印刷文を
指でなぞりながら、

返事を書くことが思いつかないままに
45年過ぎました。

いただいたお葉書は、大切にしまってあります。

下さったご本人が
無意識の中で
ご自分に、御挨拶しているのが
「葉書き」のような気がしました。

ポストに入れた時、
きっと、
彼女は満足していると、、、おもいました。

お返事は、蛇足になると、思いませんか?

新宮の神社には、とても大きな樹がありました。

あの樹の葉に

何も書かないで、花の切手だけ貼って
お返事が書けたら

彼女とは、もっと親しくなれていたかもしれません。

今年は、、、誰に書けば良いのでしょうか?