1960年頃 スナップ
1960年頃にはまだ交通信号が殆ど無かった。
交通課の巡査が大通りの交差点で交通整理をしているのが当たり前の時代だった。
高度成長時代に入り、車が普及、その排気ガスで町中が霧の中にいるような感じになっていた。
所謂スモッグだ。
健康被害が出始めたのはこの頃からだったと思う。
新宿東口広場付近。
画面上の右の方に行くと新宿大ガードに出る。
画面右手には見えないが二幸と云う百貨店があった。
左に見える看板は高野フルーツ店だ。
高級果物専門店だった。
現在も健在だと思うが・・・
まだボンネットバスが走っている。
場所ははっきりとした記憶が無いが、多分渋谷駅近くだと思う。
右から3台目のバスはトロリーバスだ。
トロリーバスは、バスのボデーに都電のようなポールが屋根に付き、そこから電気を取り入れて走る電車とバスの合いの子のような乗り物だ。
都内には結構走っていた。
これは、この頃の神社の境内やお祭りなどに出ていた運命鑑定と称する人相見と云われるものだ。
人相も手相も見ると云ったもので、結構人が入っていた。
大分前になるが「新宿の母」なる女性の手相見が良く当たるとかで、有名になった事がある。
お彼岸に忙しいお寺の尼さん。
車がまだ庶民の手には届きにくい時代、何処までもてくてくと歩くしかなかった。
当時の田園風景。
あぜ道に小型三輪トラックが見える。
アメリカ進駐軍が道路に三本のタイヤの跡があるのを見て不思議がったと云う話がある。
物資の運搬用にはもっぱら三輪トラックが使われていた。
これは何か?「らう屋」とか「らお屋」とか呼ばれていた三輪自転車だ。
これはキセルの掃除や雁首や吸い口の交換などをする商売だ。
木炭で火を焚く煙突が付いている。
こんな車を彼方此方で見かけたものだ。
当時はまだ刻みタバコの愛用者が多かったのだろう。