マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

今頃は、別府で水入らず

2008-07-16 21:23:22 | Weblog

  
    


今はこうなっております、道頓堀「くいだおれ」。


案の定、7月8日の店じまいの日間近になると、連日押すな押すなの
盛況ぶりで、味をしめて、また続けるのではないかという観測説まで
ある。最後に食べに行っても良いなと思ったが、あまりの混雑さに
さすがに腰が引けました。


それにしても、大阪人ってのはこんなに軽佻浮薄を絵に描いたような
民だったのか。まぁそういうところは多分にあるけどねー。
「惜しい、残念ですー」
「もっと続けてほしかった」という連中がいたが、
アンタらがコンスタントに来てれば、閉めることなどなかったろうに。


仕舞いに歌を歌った上田某は
「大阪の食文化を担った店が終わるというのはとても残念です」
そんなようなことをインタビューで。
ここで常に食べているようなこと言ってたけど、ホントに食べていたか?
ボクには大阪の食文化を担っているように思ったことは
一度としてありません。よく言うよ、と思わされました。


戦後の一時期、満腹が最大のご馳走だった時代、
道頓堀に食堂百貨というビルがいくつも立ち並んだ・・・それだけの話。
NHKは仕入れに中央市場にまでついて行き、鮪をアカンアカンと
突き返す仕入れ担当まで密着していたが、
結局は価格に見合うだけの味を提供できていなかったということ
ではないのでしょうか。


引く手あまたということですが、あの食いだおれ太郎。
一度としてカワイイなどと感じたことなく、子供心に怖いものでした。
なんせ豚の丸焼きが回ってたんですから。昔あそこに。


それだけ平和というか、ニュースがないのですね、大阪ってとこは。
平松市長や、橋下知事が出てきて、人形と一緒に万歳しなくて
ホッとしております。


大学時代マドンナだった柿木さんはさすがでございました。
あの女将自身が人形ではなかったかという気さえしてきます。
まるで夫なるものの姿がフューチャーされなかったのですが、
ひょっとしたら、あの太郎という人形は実の亭主で、
本当に別府辺りで「おい、ようやく喋れるわい」
「60年よう黙ってきてくれました」と、夫婦しみじみ一杯やっているかも
しれません。傀儡師と人形の夫婦。不気味、恐怖、ミステリーです。


あとは・・・大阪資本の大人の店の出店を願うばかりです。


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大衆洋食、楽天地

2008-07-15 12:15:32 | 



20年ぶりぐらいで、千日前の洋食屋「自由軒本店」へ。



創業は明治43年。屋号は初代が自由民権運動に共鳴してとのこと。




東京の簡易洋食の草分け「須田町食堂」(大正13年創業)にも
同じ名前のランチがあった。
今では、放送に適さない合の子ランチ。



これが織田作が「夫婦善哉」に書いた、名物カレー。
ルーがご飯にまぶされ、玉子が落としてある。



こいつをグチャグチャと混ぜて、ウスターソースをかけて食べる。
「う・・・懐かしい味や」昔のことなど知らんのに、そういう気になる。
賛否両論あるが、数年に一回は食べたい味。



サイドオーダーしたチキンンカツ。
肉にもう少し塩を利かせた方がよろしかろう。



この文句は織田作ではなく、うちの先代が考えたものです・・・と
説明されたが、そうでしょうとも。
織田作がこんなもの書くもんですか。



庶民のささやかな娯楽。「楽天地」で遊び、家族で洋食を囲む、或いはたまの休みにキネマのニコニコ大会で腹を抱え、帰りにライスカレーなぞで散財した、そんな丁稚さんたちの気分が蘇る。
クラシックな大衆洋食が食べたくなったら、どうぞ千日前へ。


      自由軒本店    中央区難波3

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秀逸なるコメディー

2008-07-09 14:30:06 | 芸能

                 
          
  

外題の「隣人と恐竜のポルカ」は、かつて左卜全がひまわりシスターズと歌った「老人と子供のポルカ」の安直なモジリである。


  やめてけれ やめてけれ やめてけれ ゲバゲバ・・・


ゲバとはゲバルト、武装闘争で血を流すのはやめよとという詞だった。
2番のジコジコは交通事故。3番のストストでストライキをやめてくれと
いう意味だった。ナニをたわけた爺ィが…と思っていたが、歌詞は社会現象を踏まえていたというわけだ。


さて、この作品は後藤ひろひとの作演出によるコメディー。
千秋楽(だっけ)、シアタードラマシティで観た。


ざっとストーリーはこうだ。
仲のいい隣同士、戸田家・熊谷家の庭から恐竜の骨が出土。急に利権をめぐり対立する両家。そこに考古学博士、TVディレクター、元アイドルなどが複雑にからみ、事態は紛糾する。


意味のないことおびただしい。そういう芝居が大好き。
深いことを言ってそうで言えていない演劇は好きではない。
あ~面白かった、ちゃんちゃんで終わり。残らないのもいい。


「相棒」寺脇康文が献身的に動き回っていた。さすが元SET。
隣人の手塚とおるという人の漫画的な芝居も面白かった。
新人の大和田美帆はサラブレッドだが、これからどうなるか楽しみ。
水野真紀もよく絞っていて、体が柔らかいのはさすがだった。


なんてったって、最前列のかぶりつきである。
あくびしたら役者にバレバレな距離。
アイドル石野真子役で出た石野真子はまだ花があり、声も出ていた。持ち歌の際のひるがえるスカートの裾にドキッ… 
真子ちゃん!と声をかけると、こっちに手を振ってくれた。
その手のファンではなかったんだけど。ちょっと気持ちも判る。


カーテンコールが何度も続き、その間延々と流れていたのがポルカという音楽。喜劇にはもってこいの明るいダンス音楽。
ウェスタンスイングにも欠かせない東欧~米国南部の音楽だ。
元気を呼び覚ましてくれるような喜劇と音楽。久々に良質のスラップスティック・コメディを堪能できた。

 

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Dancing! Noodle

2008-07-05 01:16:10 | 

 

         

先月、大阪駅前第3ビルB2にオープンした、「踊るうどん」。
京阪滝井の駅近くにある讃岐系手打ちの店の支店。
「踊る大捜査線」か「会議は踊る」のようなネーミングがふるっている。


それに恥じない麺だ。茹で時間は20分近かったのであるまいか。
ゆっくり本が読めたもん。加水率など知らないが、釜たけうどんより
弾力は勝っている気がする。だが喉ごしよく、すっと入ってゆく。


肉まいたけ天ぶっかけ ¥850
通し揚げのまいたけはカラリと揚がり、香ばしい。
牛肉はさっと煮て味が含められている。
花がつおが添えられる。


冷たいだしの徳利、別皿には薬味として、刻み葱、大根おろし、
おろし生姜が添えられる。
さっくりと混ぜて食べ、後半になってから大根おろしを投入し、
おろしうどんに変化させる。その楽しさ!


これで3ビルは、「はがくれ」「うどん棒」「四国屋」と、共にますます
激化するうどん戦線の最前線となっている。
うるさいマニアぢゃないけど、コスパを競い合ってくれるのは有難い。
真剣なうどん屋が続々増えているのもたのもしい限り。

 

     「踊るうどん」  大阪市北区 駅前第3ビルB3

 

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ネギ焼きほたるまち

2008-07-03 22:49:17 | 

  


福島天満宮といえば、映画「泥の川」できっちゃんが祭りの夜店に
遊びに来て、ポケットのほころびから50円玉を落っことした場所。
ちょうどその神社の裏あたりにある、立ち呑み「ぽっぽ亭」。

今どきの立ち呑み屋はカッコばかりで、どやねんこれは!という店も
少ないくないが、ここはよろし。なんたってコックコート着た女性料理人
がいる。


  


ママでもないし、女将さんでもないし、シェフとは違う。
なんて呼ぶのが正解なんやろ。聞けば適当に…と笑ってるし。
彼女の作るアテは何でも美味い。
ワインも安いが量が少ないのが難。ボトルで行きたいが、そこまで
立ってるのはちとしんどいか。


  


だからといって、椅子を軽々しく出してくれるな・・・である。
常連が出してくれと言うもんだから、と椅子のある立ち呑みが数々ある
が、キミたちの覚悟はそれだけのものだったのかという気がする。
店も立ち呑みだからこそ安価で出しましょう。客も立ち呑みだから気兼ねなくポケットの小銭で一杯やり、とっとと帰れる。そんな不文律の約束事が無視されては立ち呑みとは言えない。立ち呑みの潔さを忘れてもらっちゃあ困る。
あ、ここにゃ椅子などないよ。

ポテトサラダは口どけのいい、よく練られたタイプ。美味し!
粘りがほしいのでメークインが使われる。


  


鶏皮のカリカリねぎポン酢 
みたいな、そんな名前だった。

  


名物のカレーパン
注文ごとに揚げるアツアツ! パンがごついと腹ふくれるが、
ここのはコロッケみたいなので心配いらぬ。


  


ABCに隣り合う、「ほたるまち」に移動。
大丸ピーコックなどがあり、高層マンションの居住者に対応する
新しい商業施設。
ここに十三のねぎ焼き「やまもと」の新店がある。オムソバでビール。
オープンしたばかりで、花がたくさん贈られていた。


  


やまもとの看板「すじねぎ焼き」!
割り醤油とレモンが絞られる。やはり元祖の風格あり。

すじ肉を煮込んだおかずは山本家の日々のメニューだった。
すじのことを当時、「潜航艇」と呼んだのやそうで、
何かというと、波の下・・・並(肉)の下・・・さすが大阪や。
貧しさも笑い飛ばすだけの活力があった。(今あるか?)
これを店の端っこで食べてる子達を見て、客が「あれ美味そうやな、
お好みと一緒に焼いてぇな」とそんなふうな話と記憶する。


  


「豚玉」もめちゃうま。
実はこっちの方が好きなのだ。
豚肉をカリッと焼く。豚の質がいいから脂も美味い。



↑オープン記念にこんなんもろた。メガネ拭きか…?

福島は注目のスポットといわれてから久しいが、中崎町界隈と同様、
焼けなかった古い長屋などもあり、そんな路地に隠れるようにポツポツと確信犯的に面白い飲食店が生まれている。

とにかく路地をくまなく歩いてみるに限る。




   ぽっぽ亭  福島区福島2丁目   

   やまもと   福島区福島1丁目




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