横長の半紙に品書きがズラリ。 だが、焦って注文するこたぁない。
何か一杯もらって、ゆっくり眺めるに限る。
しち面倒という方は、料理人に尋ねればいい。
ここの主人は、喜川有尾の出身。 喜川の大将に聞くと、
昔は今日入荷の魚を書いた木札を縄で綴じてあるだけ。
あとは客と板前の話し合いで献立が決められた。
食べ手もそれだけで経験値が丸わかり。 値踏みされたという訳。
片身は造りで、片身は焼いてもらおか、アラは骨蒸しでいこか…と、客がイニシアチブを握った。
時代を経て、遊び慣れたる旦那衆の姿すでになく、墨痕鮮やかにズラリと書くようになったのは
喜川の大将あたりからだろう。
造り5種盛り
サヨリ(加太)・ハリイカ(泉州)・アマテガレイ(泉州)・カツオ(紀州)・イズミダコ(泉州)
酒も好みのイメージを伝えれば、選んでもらえる。 ツウな銘柄が揃う。
飯だことタケノコ煮
鳥貝のぬた
サエズリと水菜の焚き合わせ。
大阪らしい料理やなぁ。
本メバル煮つけ 見事やなぁ
ちゃんと料理屋のそれになったぁる
ちょっと贅沢だけど、和牛イチボのビフカツ。
こいつを塩で。
ここの名品である、梅干しの茶碗蒸し。
針で刺して酸っぱさを抜いてある。
ほんのりとした梅色、穏やかな梅の風味が、ちょっと一息という感じでよろしい。
桜飯蒸し茶づけ
タケノコご飯、浅蜊汁で満ち足りた。
去年できたばかり。若いスタッフも気合いが感じられて新鮮。
こんな店の常連になれたらなぁ。
一発当たらなきゃムリだけど。