一世一代!とは言わないまでも、ここんとこないゼ~タク飯も
いよいよメインとなりにけり。
メートルが見せに来てくれたのがコレ! どど~~ん!!
ひ、ひぇ~~っ!!アップで見るとキツイなぁ…。
ブルターニュ産オマール。
爪の付け根が青い模様が入るのがブルターニュ産で、値段も持ち味も全く違うそうだが。
いかんせん、こちらは産地が判るほどオマール食べ付けていないと来る。
ひらひらと花弁が散らしてあるような美しい一皿に。
オマールの身を、味噌と卵のソースで。
花弁のようなのは人参とビーツをたいたもの。
その下に、オマールとチンゲン菜。
陶然となるようなソース。 プリリと歯を押し返すようなオマール。
う~ん、こいつぁいつまでも食っていたい…。
美味いというよりも快感がずっと続く感じ。
身はほんの少しなのでオマール恐ろしく歩留まりが悪いが、
美味い物は少しだからいいのだともいえる。
このくらいでよしとしないとイカンだろう。
さ~て、肉料理の登場!
丹波の高見牛のロース・ステーキ
ま、ほんの一切れだけどね。
前言取り消しみたいになるけど、
せめて倍はいただきたい。
牛テールを煮詰めた濃厚な牛うまみソース。
火入れ具合は言うことなどなし。 結構なもんです。
カボチャの実と皮のパウダー、菊芋のチップ 、カボチャの付け合わせ
洋梨のデザート クールダウンといったところだろうか。
タイムの泡、カマンベールのムース。
緑のイイ香りのソースは、ベルベーヌという仏産リキュール。
これがたまんないね。 貴婦人って感じで。
デザートは続いて・・・
アッシュのスペシャリテ、「砂漠のバラ」
形がそれっぽいね。
チョコレートサブレとチョコアイスクリーム。 下にはオレンジムース。
粉々にしてかき混ぜてどうぞと来た。
壊すのもちょっと快感ね。
相方の頼んだのは、イチジクの生とコンポートのサバイオン・ソース。
赤ワインのソルベ、ヘイゼルナッツとドングリ、ワインのソースとゼリー。
ちょっと大人の味。
小菓子とコーヒー
エルブリの革新的料理人、フェラン・アドリアが創作したモラキュラーキュイジーヌの影響は
受けない訳にはいかないのかもしれないが、科学する料理みたいなものは
感心はするけど、なかなか感動まで結びつかないところがあるな~。
世の中の流れを映して、山口シェフの料理がどう変化していくのか楽しみである。
追い続けたいけれど、そうそう行けるものでもなく、たまに、ホントにたまには
ホテルのメインダイニングを愉しめる、そういうゆとりがこの先もあるといいなぁ、
と思うばかり。 経済的というより、気持ち的な余裕ね。
帰りに北野界隈を歩いて三宮まで。
静かな夜の住宅街は、なかなか気分良かった。
世にいうグランメゾンなど、なかなか行く機会がない。
ホテルのレストランも同様、めったに行かないだけに、そこには自然体ではない
どうにもイキっている自分がいて、耳へんにココロなのである。
しかしながらこちとら、もう50も遠に越えてしまっている。
まして結婚20年記念の名目である、他人さまから見たら十分に熟年夫婦、
ホテルで食事してても、もう何の不思議があろう。意外性がなくてすいませんと言いたいぐらい。
ということで、茫日一夜、神戸北野ホテル「アッシュ」で地に足のつかない飯を食った。
総料理長、山口浩シェフは“水の料理”で一時代を成したベルナール・ロワゾーの弟子。
さて祝いは泡から。モエ・ド・シャンドンと、ノンアルコールのスパークリングで口開け。
向こうからチーズの香りのシュー、 稲穂とクリのサブレ、 サツマイモコロッケ
手前が豚肉を射込んである竹炭のシュー ほんのひとつまみずつ
ジャガイモのエスプーマ、手前のグジュグジュしたのが梨のジュレ、向こう側にジャガイモチップと生ジャガ。
ジャガ皮のパウダー、全部中へ落し込んで一緒に。
煙のビーカーが出てきた。
それを開けるとくんせいされた自家製イクラ。
サーモンのクラッカー。
冷たい皿。 毛ガニ、カニみそ、リンゴ、豆苗
リンゴのソース、皿の余白に温かい豆乳と、リンゴ風味の液体窒素
紙のフタ付きで現われたのはスープ。
トマト、フォアグラなど入り、とろみがある。
途中でバジルの葉のフライとピュレを入れることで、トマトの酸味、バジルの爽やかさが際立ち、
イタリアンっぽくなった。
いよいよ、メインに行くのだが、
見てる方はすでにお腹一杯かもしれない。
他人がイイもん食ってると言うのは、さほど心に響かないのは先刻承知。
まぁ、ザレ事に付きあってチョ~ダイな。
ということで、後半に!!
乞うご期待!って期待なんかしてないっつうの!