夕食後、士林夜市へ行く。台北市に点在する夜市のうち、最大のもの。
9時過ぎてるのに、この有様。 しかし・・・猛烈に蒸し暑い。
両側の屋台は人気の店とそうでない店がある。
香ばしい香りが惹き付ける。葱か青菜を豚肉で巻いて焼き上げたもの。
胡椒餅も士林名物らしい。
だが、行列を作ってに加わっている時間はないので、あきらめた。
暑いので、冷たい飲み物の屋台も多い。
我々ビールと行きたいところだが、不思議なほどアルコールを飲んでる人は少ない。
食い気一本なのだろうか。
ひときわ、きらびやかな屋台。サタデ―ナイトフィーバーか!
大腸を小腸で包む・・・まがまがしいことを連想させた。
紅いソーセージと、ひと回り大きな白いソーセージが焼かれる。
白いのは肉ではなくもち米なので、腸詰にあらず。
この白いきりたんぽみたいな奴に切り目を入れて、紅いソーセージを挟む。
ソーセージのライスバーガー包みだな。腹にズシン!と来そう。
これどう?台湾ソーセージ、こんなの一本食ったら、あと何にも入るかよ。
出ました。士林名物、臭豆腐。
このベタつく暑さの中でこの匂いを嗅ぐと、思考回路がグラグラしてくる。
好きな方には悪いが、猛烈な香り。しいて似た匂いというと、下肥ですな、排泄物。
一歩譲ってくさやのあの匂い。
ただ、インドのスパイスが体臭に煮てくるのと同様、どこか人間的な、
自分の分身のような気がして、クセになりそうな気はする。私はならないが。
この一軒が人気らしく、やはり行列ができていた。
もはや、並ぶ気力は生まれてこなかった。
悪臭のもとの漬け汁に漬けた豆腐を、油で揚げるだけなのだが、まぁ油にも
匂いがまわっていて、なんとも悪魔的な匂いとなる。
食感は揚げたての厚揚げ。バリッ、サクッという感じ。塩加減も悪くない。
サクッとして美味い不味いで言うと、美味い。 ただ・・・臭い。
これはさすがに日本ではお目にかかれない。
横浜中華街をくまなく探せば、一か所ぐらいあるのかもしれない。
「日式大阪焼」の屋台。何だろうと見ると・・・
お好み焼きではないか。大きく焼いて、四角く切る。
なるほど、省スペースと言う訳だ。確かに丸である必要はない。
大が二つも連なる、何がでかいのかと思うと・・・
巨大なチキンカツレツである。じっくり揚げられて美味そうではある。
だが、ここも行列。若い子たちがこいつにかぶりついていた。腹一杯必死。
鶏のとさかとか、腸詰などなど、なんでもおまっせ~。
フルーツも美しく陳列されている、スイカ食ったが甘かった。
ジュース屋さん。やはり漢字の国である。
じっと見てると、目がチカチカしてきやしないか。
士林夜市のインドア・フードコート あらゆる店が軒を連ねている。
漢字が押し寄せてくる圧倒的なパワー。ものすごいものがある。
ねじ式の主人公が目医者を探して街をさまようシーンのようだ。
いや、ものすごい。今回も夜市は膨満感に敗退す。
夜市に来るなら、晩飯は抜いて来なければ、その魅力はわからない。
いっぺん、メシ抜きで来て、腰すえて勝負しなければいけない。