ちょっと気を失っている間に6月である。
今年も半分仕舞い、イヤんなってきた。
あと半分、大事に生きて行こう。
さて6月の大阪道頓堀・松竹座は「銀二貫」に始まる。
一番上に「お詫び」と貼られているが、
ざこばさん急病により、ベテラン高田次郎さんと桂米團治がダブルキャストで穴を埋める。
3日前の話だから、さぞ胃が痛んだことだろうとお察しする。
ざこばさんは元気らしいので、御心配無用。
関西ジャニーズJrから4人が出演しているので、なかなか見かけない女性客の姿の多いこと。
この手の商業演劇にはそぐわない、若い女性ファンの姿が多かったが、教育が行き届いてるのか
キャ~などという声は一切聴こえてこなかった。
中日あたりで、高田さんの和助を米團治さんとチェンジ。
しかし、堂々たるもので心配など杞憂と分かった。
ダブルキャストなど珍しいのだろう、別室で見てた高田さん、
「こんな機会めったにないので、勉強になりますわ」とのこと。
エレベーター内で乗り合わせた高田さんは85歳、いやいや腰もスッと延びて若々しい。
分家はん、恐れ入りました。
中入りで、ふと行ってみる気になった、「道頓堀 今井」.
外国人に乗っ取られたような、何処の国やわからん騒ぎになってる道頓堀で、ここだけは別格。
昔から変わらない。 中座の延焼もらったからまったく変わってないことはないが、
雰囲気は昔のまんま。
入口右側にある小さな石碑には、「頬被りの中に日本一の顔」。
初代中村雁治郎の当たり役「河庄」の姿をうたった、岸本水府の川柳。
ここも芝居街と共にあることの強い矜持が感じられる。
さて、だしの今井さんだけに、きつねも有名だが、しっぽくうどんにお酒を一本。
青みはネギだけに見えるだろうが、水菜も入っている。
蒲鉾と梅焼きみたいなのは大寅製。
だしは見事、本当に沁みる。
しみじみ大阪人でよかったと感じる瞬間。
終焉後、楽屋口の神棚にポンポンと手を合わせて、ポイッと外へ。
「カレー食いに行きましょ」との誘いに、同道。
「はり重グリル」へ。
へっへっへ…
わたいの身体は糖と脂肪でできている。
いつかカツカレーを最後の晩餐に挙げていたのが、指揮者の佐渡裕さん。
「カツとカレーという二大洋食をいっぺんに食べれるんやで!」といつか力説していた。
派手さのないカレーだが、これはこれで美味。
カツの何ピースかに、ウスターをぶっかける。
これがうめぇのなんの。