ホットケーキには子供の頃のあこがれが詰まっている。
昭和7年創業のスマート珈琲店。
昼間は2階で洋食のランチがとれる。
ふっくらとして香ばしいキツネ色の肌。すりすりしたくなる。
間にバターを挟む。そしてメイプルシロップをたっぷり
ナイフを入れるとしっとり感あり。これでなくてはいけない。
昔風の濃いコーヒーでないと、負けてしまう。
スマートのは言うことなし。しかも仕事が丁寧。
二人で行くと、ちゃんと二人分フォークが出てくる。
しかし・・・周りは全員女性。しかもスパスパ喫煙。
決めつけるようだが、女の喫煙者の方がたちが悪い気がする。
一方、こちら千日前で昭和9年から、丸福珈琲店。
シロップのピッチャーはもう一回り大きいので、たっぷりかけたい。
それと粉がちょっとパサつく。ナイフの通りが悪い。それはそのまま
舌ざわりと変わる。でもカウンターの中でおじさんが一所懸命焼いている。
神田須田町の「万惣」までが冷凍に変わったとのお噂。しかとマコトか?
今からでも遅くはない、銅板使って手焼きにしたまへ。
客は待たせればいいぢゃないか。旨ければ文句などあろうはずありません。
バターを塗りたくると汚いが、月にむらくも・・・に見えなくもない。
ちびくろサンボが虎のバターで百数十枚食べたのがホットケーキ。
ポケットを叩くとビスケットが次々出てくる童謡と、ちびくろサンボは
実にどうも、腹をすかせたガキには、あこがれの物語だった。
しかし、家でフライパンで焼くとこうはいかない。
ありゃあ、なかなかどうして高等技術ですぜ。
ピザからホットケーキ・・・
どうも粉もんづいてるな。
スマート珈琲店 京都市中京区寺町三条上ル
丸福珈琲店 大阪市中央区千日前1
ときに無性に食べたくなるピザ。粉もん人間だから仕方ない。
でも贔屓の店に行くほどの余力のない時、しょうがないから家ピザに。
だからといって宅配取るのは気が進まない。ピザの耳にまでチーズやウインナー詰めて食いたいかぇ? それにピザこそ時間勝負。できたらすぐに口へ運んで大火傷した方が、ぬるいのを食うよりいい。
上はブルーとモッツァレラととけるチーズの3種。上からエクストラ・バージンオイルをたっぷり。
「フレンチ・コネクション」で刑事役のジーン・ハックマンが齧る冷えたピザと熱い珈琲が不味そうな芝居なのだが、実に美味そうだったな。
海老、アンチョビフィレ、オニオン、赤ピーマン
大阪万博を契機にあちこちで食べられるようになったピザ。当時はピザパイなどと呼んだ。
人生最初のピザを思い出してみた。心斎橋の小大丸ビル8Fだかにあったピザ屋さん、名前も忘れてしまった。コーラとピザだった。その後は梅田シェーキーズ。どう考えてもアメリカンだった。
ピザが日本に上陸したのは戦後、六本木に「ニコラス」だの「アントニオ」「シシリー」などのレストランが続々誕生。アントニオのお父さんに会ってお話を聞いたのはもうずいぶんと昔だ。確か、最初は神戸で開店したはずだ。宝塚のアベーラ、神戸のアントニオ、ドンナロイヤこの辺りは付き合いがあったのではなかったか。
高校時代、宮崎を自転車旅行中、日南のカトリック教会に泊めてもらい、知り合いのイタリア人神父は不在だったが、賄いのおばさんに御馳走になったピザは本格派の味がした。イタリア人は食べ物にうるさいとその時知った。神父の名前はディ・ナポリ。母に洗礼を授けたその人物はおそらくナポリ人だったんだろう。エスプレッソを飲ましてくれたのも、岸和田のイタリア人神父だった。濃くて目まいがした。
ピザソースはおごり過ぎないこと。水分の出る野菜は乗せぬこと。ドォはなるべく中央へかけて薄くして、耳の部分はふっくらとするのがナポリ・ピッツァなのだが、真似などできゃしないのも分かっている。でも気持ちはピッツァヨーロ。「♪オーソ~レミ~ヨ」を歌いながら、伸ばそう。
家ピザも捨てたもんぢゃない。何枚食っても誰も文句言わない。
自分の作ったもんだ、少々歪んでいようが構うもんか。
たまにゃ音楽のおウワサでも・・・
来たる、3月8日(日)夙川フォートワースであるライブ。
マーベラス桜井&ヒズ ホット・フィドル・バンド。
日本屈指のウエスタンスイング・バンド。事実、数えるほどしかない。
楽師は只今11人。ウエスタンスイングへの愛情は誰にもひけをとりません。
5月にはカルト的人気を誇るDan Hicks & Hot Licksの関西公演の
オープニングを務めるとの話もある。
最寄はJR「さくら夙川」駅。大阪駅からわずか17分。
高架の駅からまっすぐ南へ降りて、2号線「神楽町」交差点まで
わずか1分半ほど。
「神楽町」交差点の北西角から南東方向を見た。
左隅がもう、フォートワース。
左の横断歩道を南に渡って、クルリと振り返った。
ね? 高架の駅がすぐそこでせう・・・
そのまんま右を(東・大阪方面)を見たら、スグ。
Stars And Stripes が目印。
駅からだと、ものの2分もあれば。
トントンと階段を上がって店に入ると、こんな感じ。
さすがはカントリーミュージックの殿堂。
以前、僕はブルーグラスのバンドでお世話んなった。
この夜のステージは福原さん。カントリーの歌手でこの店のオーナー。
ギターはストリングベンダーの使い手、クラレンスマニア・河崎くん。
ステージは8人ほど乗ると、いっぱいいっぱい。
客席がざっと埋まった図。
うちもざっと埋めてみせます・・・埋めてみせたい、2ドリンク付 ¥3200
昼2時open 3時start 昼間っから呑んで騒ぎましょうや。
ドラムは右奥、以前見たバンドは右舞台前にキーボードを出していた。うちはホーンも2本。さぁて・・・限られたスペースで、どういうレイアウトをしたら、11人がお客に一番見やすくなるのか、今から頭を痛めている。
Fortworth 西宮市神楽町1-17高橋ガーデンビル
0798-39-1923
綾川町の道の駅で。さすがは讃岐である、いりこが山と積まれて売られている。伊吹産というのがいいそうな。
「ここのイリコはいいのよ。よく乾燥がきいてるから、くさみが出ないのよ」と買物客のおばちゃんに教わる。
これ、うどんアイスもなか。 マジですぜ。
どうせなら超こってりがお勧めと聞いたので、それにしてみる。
なるほどアイスクリームにイリコのだしがちょっと効いてるぐらい。
アイスの中に切れ切れのうどんが入る。
最後は、高松市内の、かつて武ちゃんが修行したうどん店へ。
やっとここで、酒が飲める。
うどんと酒、合わなくはないが、どうもそれ以外に合うものが多すぎて。
無理をいって、特別に酒の持ち込みをさせていただきました。手打ちうどん「三徳」さんに最敬礼。
東淀川の炒麺処主人持参の酒は、発泡にごりの新酒「篠峯(奈良)」、
京橋の焼き鳥屋の大番頭さん持参の「竹泉(兵庫)」。
ご相伴にあずかりました。
取扱い注意の上、バスに揺られてきたのでシロ~トには危険ということで、新地のワイン&串カツ店の主人M氏にお願いす。彼はソムリエでもある。千枚通しでキャップに穴を開け、炭酸ガスを逃がす。
あてはおでん各種。武ちゃん、ありがとう!
スジ・玉子・こんにゃく・平天 串もでかいぞ。
見よ、こんにゃくは異常に小さいが、チビ太のおでん風。萌え~
淡路の魚屋師匠がセルフで買ってきた、かき揚げ。
具は甘く煮た金時豆。徳島は豆フェチ県と聞いていたがここもか。
うま! ちょい甘いけど。
厨房の女性の皆様。
ここはセルフの店なのだが、メニューの数が屈指の多さ。
ご主人は昔、マグロを触っていた方らしく、マグロが裏の名物でもあると聞いて、絶対マグロメニューと決めていた。
まぐろ山かけ醤油うどん まぐろ山かけで一杯が進んだ。
これは美味い! うどんとも合う!
東淀川炒麺主人が注文した、「ねぎまうどん」。
誰かが頼んだ「しっぽくうどん」。
月休会の代表、銀閣寺の旦那は「豚ぶっかけ」。ネーミングで食欲が萎えた。短いフレーズに「ぶ」が二回も!
淡路の魚屋旦那が頼んだ、「カレーうどん」。
シンプルなうどんばかりを食べてきた胃袋には、堪えられないはず。
さ~て、いよいよご主人にお別れして、一路大阪を目指す。
みんなは一休さんのマークと思っていたが、ハタ、とご主人自身の姿を染め抜いていたと理解。
讃岐の皆様、ごちそうさまでした!
武ちゃん、別府さん有難うございました~。今頃お礼言うてます。
すこぶる満足でした。また出直します。
綾川町 道の駅うどん会館 綾歌郡綾川町滝宮
うどん三徳 高松市林町
09年のまんでぃさんでぃ会、第一弾は釜たけうどん、武ちゃんプロデュース、うどんの聖地さぬきツアー。
朝8時に梅田を出発。首謀者のH氏が急遽仕事となり、見送りに来ただけなのは気の毒だった。
武ちゃんの心遣いで麺通団の別府さんがナビ役を買って出て頂いた。
有難うございました。阪神高速~中国道~山陽道~瀬戸大橋のルート。参加者は飲食のプロばかりだが讃岐うどんは素人同然、車内で別府さんからのブリーフィング。
坂出市に到着。一軒目は典型的な地元密着型のうどん屋へ。
ああ、田圃のすぐそばにあるなんて、讃岐に来た雰囲気充満!
「がもううどん」 行列はあっても、回転が速い。
11時頃だったが、すでに行列が出来ていた。
並んでいる間に注文方法などを再確認する。
見えるだろうか、うどん一玉130円。
メニューに書いてはあるが、主人は玉子を頼まれることを好まないらしいので、郷に従うことにする。あげ80円を追加。
意外や釜前に立つのは若い夫婦だった。うどんは熱々と冷たいのがあるが、そのまんまを頼む。つまり、冷めたのん。
左手前で麺をもらい、左奥で天ぷらやあげ、玉子を乗せてお金を払い、奥のだしの鍋へと進む。
飯蛸の天ぷらがあるそうだが、この日はなかった・・・残念。セルフであげを乗せて、熱いだしを満たし、小口の葱をパラリ。
この先を考えて一玉だけ。なつかしい味。こんなのがどこの食堂にもあったなぁ、最近巡り合わないなぁという味。麺もさほどコシがあるわけではない。スルッと食べられる、スナック、おやつ感覚だな。
天気が良かったので、外で食べる。
目を挙げれば讃岐の低い山。こりゃあ気持ちがいいわ。
続いては、坂出駅近くの製麺所へ。
製麺所発祥のうどん店は多いが、ここは正真正銘の製麺所で、
工場の片隅に申し訳程度に食べるスペースがある。
「日の出製麺所」 讃岐美人が注文をきいてくれる・・・
営業はお昼の1時間のみ、というのもすごい。
ここでは釜玉を。アツアツの麺にポンと生卵を落として混ぜる。
そこへ葱をハサミで切り落とし、オリジナルのうどん醤油をかける。
もう~バカうま。あっという間になくなった。これで150円。
今回の月休会、なかなかお金が減らない。
ここは製麺所だけあって、麺や醤油を販売しててそっちで金を使う。
次は「スタート」という、うどんを出す喫茶店に行こうとするも、あいにく休み。
そこで、次の一軒へ。田舎の住宅街へと入って行く。すれ違う人などなく、むろん観光客の姿などない。
「彦江製麺所」 彦江さんが自宅前にプレハブ建ててやっている。
右奥でお父さんが麺を打ち、釜に入れ、左のおばあちゃんらしき人が
ダイナミックにうどんを洗い、手早く玉にまとめ丼に入れてくれる。
蛇口を開き、だしを注ぐ。葱とおろし生姜を乗せて。
だしがいりこでしっかり取られている。
うどんも店々で少しずつだがちがう。ここは手打ちだけにこしあり。
しかし、うどんに対する認識が我々とは明らかにちがう。
しっかり食事というのではなく、関西弁でいうところの虫養いに近い。
予定にはなかったが、綾川町の道の駅からほど近い一軒「松岡」へ。
ここは珍しく、ゆだめがあった。小280円。
なんでこの値段で合うのか。家族経営が多いので人件費の安さ。
そしてうどん玉がせいぜい50円程度。薄利であっても出し続ける、
根づき方が半端ではない。
ゆだめカンタービレ・・・なんちって。
まだ胃の方は隙間がある。次行ってみよ~! (つづく)
がもううどん 香川県坂出市加茂町
日の出製麺所 坂出市富士見町1
彦江製麺所 坂出市横津町3
手打ちうどん松岡 綾歌郡綾川町滝宮