マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

名古屋グルメ大作戦

2012-02-26 22:43:48 | 

何をかくそう私には、4分の1ほど名古屋人の血が流れている。
家で一切名古屋風の料理が出ることはなかったが、なんとなく、名古屋風味は性に合う。 
ひと昔前、誰もが眉をひそめた名古屋の味噌カツなんてのも、大好き。
垢抜けない田舎料理なのであるが、それがなんかことごとく昔風で悪くない。

さてそんな名古屋勢が、このところ関西圏にも大攻勢をかけているのは知ってるか。
シロノワールの「コメダ珈琲」に、ここへきて「世界の山ちゃん」が堂々大阪上陸。
ミナミ千日前に、キタ東通り、そしてとうとう高槻なんて中途半端な街にまで押し寄せた。

これは看過できない、というわけで偵察に行った…。




名古屋でいろいろ食べたいが、ハシゴしてるヒマもないし、っていう時に行ってしまう「世界の山ちゃん」。
世界のナベアツの芸名も案外この辺から付いたんぢゃないか。
このすっとぼけた味わいの、野田秀樹のようなマスコットもすっかりなじみに。





まずは看板料理、手羽から揚げ。
ここのは元祖「風来坊」などに比べて、スパイシーで味がでら濃い。
(名古屋では、どえらい美味いのことを、でらうま・・・などと言う)





ちょいと大き目だが、一人で10本ぐらいは固い。
バキバキ骨を折って食べるのがコツっちゃコツ。





ワインがジョッキで出てくる。
腰が悪いんで、このくらいにしといてやらぁ・・・。





串カツはソースもあるが、ここではもちろん味噌である。
意固地にソースを主張するつもりはないが、10本食べるなら6:4で両方食いたい。
豚肉(大阪は牛だけど)と油の合わさった甘味には、赤味噌が一層甘さを引き立てる。


名駅の「のんき屋」などでは、大きな揚げ鍋の横に、グツグツどての鍋があり、
客が勝手に突っ込んで食っていいという不文律がある。あれには驚いた。
平然とあれができるようにならなきゃ、名古屋のほんまもんの飲み助にはなれない。




納豆オムレツ  
東京時代、喜多見の居酒屋で梅さんが焼く、納豆オムレツを食い、開眼した。
ありゃあ美味かったなぁ・・・





なぜこれがあるのかよく分からない、えびせん。
名古屋人の海老好きを逆手にとって出しているのかな。
揚げたての熱々が出てくるのはいいが、不思議でたまらん。




どて味噌
関西では牛スジ煮込みだが、こっちでは豚モツ。
濃厚に見えるがそこまで濃くない。
信長、秀吉、家康・・・み~んな、こんな味噌味食って大きくなった。





ご飯を頼むと、田舎めしを盛り上げるかのように、二切れのたくわん。





少し残したご飯は、どての皿の中に投入してみた。
よ~く混ぜて、ハヤシライスのようにして食ってまった。
むっふっふっふ…見た目は汚いが美味い。

全体に味が濃いのは、ジャンキーな若者向けなので仕方ないのかもしれぬ。
あとは温度帯の問題。ことごとくアツアツ感がないのが残念。
大阪人は特に温度にゃうるさい。 熱いものは死ぬほど熱く、冷たいものは死ぬほど冷たくね。



今も時間が空いたら、名古屋に行って飲み歩きたい衝動に駆られる。

大須の縁日で見たまんが焼き。それに、今どき泥つきのこんにゃく芋が売っているのにも目を向いた。
名古屋人ってのは自分家でこんにゃくをイチから作るというのだろうか。
昔の暮らしが、まだかろうじて残っているのが名古屋だ。

ひとの好みも顧みず、毎年のように常滑焼きの干支の置物を送ってくれたり、
母が死に、哀しみでごった返しているのに、我が家の二階に泊り込んだり、
なかなか結婚しなかったボクに、「何で結婚しないの~」と聞きにくいことをハッキリ聴いたり、
そういう親戚たちがいるのだけど、やっぱりそこらも昔風、大いなる田舎なのだろうと推察する。

しょっちゅうは会いたいとは思わない。でも、忘れた頃にちょっと会ってみてもいいかなと思わせる。
名古屋風味とは、ボクにとって遠い親戚そのものである。


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凶悪犯あらわる !

2012-02-23 14:37:10 | 音楽

このところよ、凶悪な男たちの手配書が出回っているの知ってっか。

いわく、「千日前の夜、11人の荒くれ者がウエスタンスイングの雨を降らせるぜ!」。

よくわからねぇが、スイングの雨だとよ。 なんだかぶっそうでかなわねぇ。

女どもはみんな頭を丸めて、男装させねば、何されるかわかったもんぢゃねぇ。

男鹿半島のなまはげみでぇなもんで、「わるいご(子)はいねえがぁ~」と来るだけで、

何か悪さするためでねぇって言うんだども、おらば、信用できね。

11人で森の木陰でどんぢゃらほい…ってうるさい鳴り物を鳴らすっていうんだどもよ。

大音響で夜も眠れねえようにするつもりにちげねえんだ。おっがねぇ。

まんず、そったらわけでよ。みんなには悪いが、手のつけられねぇ連中みたいなんで、

ここはおとなしく帰ってもらうために、ぜひ、アナザードリームに集まってけろ。






ジャズバイオリン、大矢貞男が参戦するスペシャル企画。


でも、この連中、本当はみんな、根はよい子。

やればデキル子たちなんですよ。


マーベラス桜井&His HOT FIDDLE BAND  play  classic  Western Swing

3月16日(金) Another Dream   19:30/20:00  前売2500/当日3000 


コメント (2)
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七条から木屋町へと巡回

2012-02-22 02:12:39 | Weblog




Mくん、いちおしの餃子があるというので、西洞院高辻へと立ち寄った。
うなぎの寝床の店を入ると、まだ新しい1年ほどしかたたない餃子屋「亮昌(すけまさ)」。

焼餃子@6個¥290
京もち豚のミンチ、九条ネギ、山利の味噌を隠し味に。
ニンニクの入らない、和風の餃子。 ポン酢ベースのタレに黒七味。

パリッとしてムチッ。皮がはじけ、あんが口の中でばらける。
クセも抵抗もなく、香ばしさとポン酢の風味が一体になり、ビールをグビリ。
けっこうなお手前だこと。

ちりめん山椒など売ってるのも京都流やね。
ニンニクとラー油コッテコテの世界が好きな連中にはたよりないかもしれないが、
このあっさり加減、女子ファンもつかんでいるはずだ。


この即席漬けふうの漬物もよいではないか。





ここいら辺りから、バー・シリーズに突入。

西木屋町の「Bar HighStyle」

そして、立ち飲みの「傘(きゃさ)」へ。

オーナーが大学の先生をしてるという立ち飲みで、この夜も学生が来ていた。

自称ポテサラ評論家としては、こいつを一口頂かないことには。





お隣りを買って、座り飲みが好きな人はそっちに行けるようになっていた。

でもオレたちゃ立ちん棒がお似合いである。なんつっても安い。

音ものバーにも行こうということになり、「Caramel Mama」へ。

知る人ぞ知る、ユーミンバーで、流れる曲はすべて松任谷由美。





ツアーついでに突然本人が来て、驚いたとマスター。

「チャイニーズスープ」をかけてもらう。

珍しくこの曲はトラッドジャズっぽい曲で、イントロはまんま
ジョー・ベヌーティ&エディ・ラングのアレンジである。
パクったというか、顕彰したというべきか・・・。
見事にマッチしているので、本歌取りとでも言おうか。
ユーミンを一枚も持っていないので、ライナーなどに書いているかも知れないが、
熱烈ファンの主人も知らなかった、ボクが見つけた小ネタ。





サッと南京豆が出てくるのだ。

お腹はふくれてるはずなのに、手が出てしまう。

もう一軒、歌ネタで、ということで、木屋町の「Dylan Ⅱ」へ。





ここも大塚まさじさん、来たと言ってた。

食べなくてもいいのに、ドライカレーが美味そうだったので。
スパイシーな米粒をアテに、ウイスキーがバカに美味い。





この2軒は京都の作家兼漬物店主人、バッキー井上氏もよく来られてると、今になって知った。

酔った勢いで高歌放吟することもなく、心地よく音モノを耳にしながら
この夜の京都ツアーは大団円となったのであります。


いざ、河原町駅へダッシュだ! 阪急はやたら終電が早い。


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京都駅前シリーズ

2012-02-20 14:16:04 | Weblog

めったと京都駅界隈で飲むことはないが、河原町付近しか知らないというのも不幸な話である。 

   「へんこつ、知ってるの?」

   「えっ、先輩も行ってはるんですか・・・?」

ある時、そんな話になり、この日は久々に京都在住のM君、N君が同道。

まずは京都駅スグにある、おでんの「へんこつ」。
ここがなかなかのへんこつさ加減。






最初、テール自慢のおでん屋があると知り、行ってカルチャーショックを受けた。
実に京都めしの概念がガラガラと音を立てて崩れ去るおでんだった。


ご覧のように、赤味噌ベース。 グラグラと煮込む血の池地獄のごとき大鍋である。
「底」という注文ができる。 ここではそいつをシャレて、「サルベージ」と呼ぶ。
底にあって長時間煮込まれて、よく味のしゅんだおでん。
しゅんだ…は、大阪弁で「味の染みた」という意味だ。


すじとこんにゃくのサルベージといえば、これが出てくる。






美味! 濃厚だが、見た目よりはずっとあっさりと食べられる。

「底タケ」というと、これ。 タケノコである。






近在のサラリーマンたちが夕方早めにやってきて、サッポロの赤星抜いて始める。

はまれば、これ一辺倒になる恐れあり。 へんこつそうな中年客多し。

戦後すぐからだが、おでんに切り替えたのが昭和27年ごろとか聞いた。

いかに底といえども、さすがに当時から炊き続けている具材は、どんなに引っかき回そうがない。





あれこれメニューはあるわけではない。 京風剛腕みそおでんっつうか。
キュウリの漬けもんがアッサリとイイ感じ。

さて河岸かえようと、七条通まで出て見ると、雰囲気のいい建物が目につく。
大正年間あたりの店舗建築。






「きょうとなごみ館」。 もと銀行だった建物で、団体用のレストランがあり
土産物などを売っている由。 修学旅行の学生などを西本願寺見せて、
ここへ放り込もうという作戦らしい。





こちらは創作フレンチ 「グランヴェルジュ・京都七条クラブ」。
婚礼もするらしい。




1Fに入るのは「なか卯」。ファサードに富士ラビットの金文字。
富士重工のスクーター、ラビットといえば、少年ジェッタ―が乗ってたヤツか?


2Fはカフェになっているらしく、詳しくはこちらの方が。
http://michiyo0520.blog20.fc2.com/blog-entry-1532.html


大阪は、街全体の意匠などという知恵がまったく働かない、どうしようもない土地なので、
使い勝手とか合理性の旗印のもとに、勝手にどんどんつぶしてお終いとなる。 
言っておくが、明治大正の建物は二度と建てられない。
好き勝手やった道頓堀のていたらくを見てごらんな。 味も情緒もクソもない。
そして、情緒のない街からは必ず客は去る。






名前がかっこいい、リド飲食街。





もう少し画面をロングにひくと、京都タワーと、どでかい壁のようなヨドバシカメラの威容。

数メートル隣りに、キョーラク飲食街というのもあったが、火災にあい閉店。





リドは、小さい建物の真ん中をズドンと通路を通し、両側に飲食店が並ぶ。

京都にあって京都にあらず。 雪深い津軽の漁師町の場末の飲み屋街のようである。





「門」はちりとり鍋の店。
ホルモンをコチュジャンベースのタレで食べさせる。
特注の鍋かと思ったら、こういうのは道具屋筋でいくらも売ってるそうだ。





最後はうどんか、ごはんという手もあろうが、
なんの、まだまだ今夜は続くので、ここでシメるわけにはいかない。


七条通沿いにある、「はなまる串カツ製作所」へ。
ここもものすごい勢いで伸ばす、サントリー系ハイボール酒場。
 




壁がトタンぶきになっていて、チープ感を演出。
イメージを裏切らない串カツ。1本80円の安さ!





牛ロースも80円にして、しっかりした牛肉で美味。
店から、1人2本までという泣きが入るわけだ。


メンチカツもこりゃ上等上等・・・。

そうそう、本来串カツとはサクッと食って、ぐいっと飲み、ポイッと出るものだった。

さぁて、次なる店へとまいろうぞ。 京都の夜はまだ始まったばかりだ。

 

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錦市場酒

2012-02-20 13:16:26 | Weblog

京のだいどころ、錦市場。

東京資本の店が入ったり、観光客目当ての店が増えてしまい、
老舗までが観光客を相手にしなければ立ち行かない時代になっている。

そうは言うものの、やはりこの市場をぶらぶらすることは楽しい。
一本道だからシロートにもやさしく、迷うこともない。



  錦のおまん屋さん「畑野軒老舗」 ここのしんこが好き


ただね、財布だけには気をつけなされよ。
混雑時、私のすぐ後ろでスリが現行犯で捕まったことがある。
特に女性はバッグの口をパカ~ンとアホみたいに開けてることがあるんでね。


混むといえば、一番西側、高倉通りの手前にある貝の「大安」は相変わらずの人気ぶり。
この季節、そのままスルーしてしまうには惜しい。
ちょっと立ち止まって、一杯やっつけて行こう。





店頭で牡蠣や大ハマグリなんぞを焼いて、すぐ横のテーブル席で食べられる。
こういう実質的なオイスターバーがいいやね。
白ワインを一杯いただいて、焼き牡蠣を注文。






三重県鳥羽、浦村の牡蠣。
火を通して味が出る、縮みにくい牡蠣だ。
レモン搾って、ぷっくりと膨らんだ身を、チュルンといただく。
貝の上のエキスもチュッと吸う。

ひろがる潮の香りとうま味が。
遠く離れた山国京洛で、海の恵みであるぞよ。
昔ぢゃ考えられん。

余韻のあるところへ、快適に冷えたシャブリをクイッ。
博多花丸の川平慈英でなくとも、「ク~~ッ・・・」

え~い、矢でも鉄砲でも持ってきやがれ。
たとえが古い。


美味いからといっても程度がある。
次の客だって、入りたそうにしている。
こういう店はとっとと出るに限る。
まさか、こんな場所で仕上げまで行こうなんざ考えちゃいけません。


でも小腹へっていたので、鯖寿司もたのんじまいました。






さぁて、行きましょう。河岸を替えて、宮川町のお茶屋にでも。

なじみの舞妓が「おにぃさん、まだどすか…」と首を長くして待ってることだろう。


夢見てろ、オッサン。



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