いまだに揺れ続ける、東京築地市場である。
しかしこれ、小池百合子が知事になっていなければ、ずっと都民は安全と欺かれたまま。
ベンゼンもシアンも沁み出す豊洲に移転になってたとしたら、大変なことになっていた。
移転しても地獄、残っても地獄。 豊洲という不良物件を抱えたまま新市場建設となる。
落としどころは何処にあるのだろう。 東京五輪をひかえながら、頭の痛い問題である。
さて茫日、築地場外。
瀬川。昔はまぐろの握り専門の屋台だった。
ここも行列が絶えない、牛丼・ホルモン丼の「きつねや」。
かなり魅力的だが、ここで腹を膨らますと目的が果たせない。
アタシのテーマはここだ。
東京ラーメンの一つの到達点がここ「井上」にある。
相変わらずのすごい人。アジアの観光客も多い。
行列を成しても、端から出来上がって行くので、いくらも待たないで済む。
次はオレのかなぁって見てるのは待ち遠しいが、楽しくもある。
スープと麺はダボシャツの親方らしき人が専任。
手前のアニさんがチャーシューだのメンマを手早く配置して行く。
見事に無駄がない、これぞ中華そばのフォルム。
700円。これが次から次と売れて行くんだから、笑いが止まらないはず。
スープは無加調などでなく、MSGがきっと入ってるだろう。
この場合、アタシなら許容範囲。
野立ての机の上で立ち食い。 なのでべちゃくちゃ喋っている客など皆無。
そもそも井上の客はほぼ市場従業員だった。
冬場、水仕事で冷えた身体には、ここの中華そば格別旨かろうと容易に想像できる。
アタシャ、もうね、ひねったラーメンはいらないの。
ストレート一本で真っ向から投げ込んでくる、醤油ラーメンが食いたいだけなのである。
築地に一日も早く心の平安が訪れることを祈っている。