大阪は「蓬莱」「二見」なんのかんの申しても、やっぱり「551蓬莱」の独り勝ち否めません。
あそこまで利用しやすくて、あらためてよく出来ています。
では、関西の中華の本場神戸の豚まんはどんなものなのでしょう。
先に新開地「春陽軒」は登場いたしました。
南京町界隈を探ってみることにしました。
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神戸の人間に聞くと、自分のひいきの豚まんがあるのに驚きます。
中でも途切れることのない行列店、ご存知、元町「老祥記」。
創業大正4年(1915)。南京町市場と言ってた時代から、陽の当らない雑然とした路地で
営業していた中華まんじゅう。初代曹松琪さんが天津包子を豚饅頭と名付けて売り出した。
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店は立派になり、この正面には別館である「曹家包子館」があり、
ここでも豚まんは買えるのだが、人が人を呼ぶのか本店ばかりが行列。
持ち帰りもいいけど、やっぱりここで蒸し立ての豚まんにパクつくのが一番。
予約は受けてない。一度2000個のオーダーあり。後ろのお客さんを待たせて
取りかかったがエライ目にあったので、それからは内規で1000個までとなった。
それでも40分ほどはかかるそう。
狭い厨房の中、全員で包みに取りかかっている。
全員野球、全員豚まん。
日本の豚まんは戦後、飢えた国民に腹いっぱい喰わせたいということで巨大化したが、
元の包子はこれぐらいの大きさ。
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どんな食べ方も自由だが、店的にはまず、そのまま食べてもらいたいという。
しっかりあんまで醤油で味付けがされている。
その後は酢醤油でいったり、辛子とソースでいったり。
皮に染み出すほどジューシー。
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南京町を出て、元町の南駅前に面した「四興楼」。
地元にはここのファンも多い。
若干、薄汚れた…多少くたびれた外見だが、ピカピカよりは期待が持てるというもの。
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ここは豚まん専門店ではなく、いろいろ取り揃えている。
洋食まであるのがうれしい。飾らない浮かしながらの大衆食堂のノリ。
11月11日は豚まんの日。 豚の鼻の見たてなのか。
南京町では毎年、豚まんサミットが行われる。
四興楼、老祥記、それに三宮一貫楼が一度に会する。
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来たよ、豚まん。 オーダーは2個からなので2個としたが、
なかなか大き目である。 喉が渇いてビールなどたのんだのが敗因。
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あんが少しミディアムレアっぽいので、一番肉々しい感じ。
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ちゃんと、へぎでできた座布団がくっついているのがいいでしょう?