マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

大阪うどん~スタンダード再発見

2008-02-27 02:15:27 | 
北摂最大の街、池田市にある創業元治元年(1864年)の超老舗。
西国街道と能勢街道が貫く交通の要衝であった。物資の集積所で、
人々の往来も盛んで、街道筋にうどん屋も何軒も並んでいたといふ。



今も大阪うどんの店として名を馳せる「阿津満」。
のちに「吾妻」と表記されるようになった。



かろうじて昔の面影を留めている。
上はマンションになっているのであるが、
景観に対する配慮にも、店の心意気を感じる。
かつては一戸建てで、厨房のそばにはおがくずが山のように
積まれていた。それを燃料にだしを温めていたそうな。
昔、腰の曲がった小さなお婆さんがよちよちとうどんを運んできた。
当代のお祖父さんの妹さんだという。
それほど久々である。まずは大阪うどんのだしをいただくために、
きつねうどんを。



だしが美味い。じんわりと身体の底から温まる。
あっさりとしていて、まったり。甘さがあとをひかない。
道南の真昆布、かつお、さば、うるめのブレンド。
揚げはスタンダードな四角を二枚。
麺は自家製機械打。讃岐に比べたらかなり細い麺。



今どきの店みたいに昼休憩などなし。
だから時分時を外した時間帯でも、客がひっきりなしに訪れる。
江戸・明治の昔からそうだったんだろうな、大八車を前に置いて、
商人や職人がケツの埃りを落としながら、入ってきたのだろう。



吾妻の名物「ささめうどん」。
先代5代目が考案した細うどんである。

三つ葉、刻み昆布、蒲鉾、擂り胡麻、刻みぎつね、おろし生姜
だしはあんがかかっている。寒い冬にはいいね!



谷崎潤一郎の未亡人、松子さんが食してこの名を命名した。
「細雪」からの連想だ。
麺の細さはまるで蕎麦のようだ。

当代の6代目が考案した「冷しささめうどん」。
毎朝取るだしを、かえし(ねかせた醤油)で割って濃い目のコクの
ある冷しのだしにする。天かすがいい。



一度水で締めるので、弾力は細いささめ用の方がある。

近頃の讃岐うどんの台頭ぶりの前に、大阪うどんは打つ手無しと
見ていたが、実は別種の魅力にあふれていた。
手打ち麺の力で食べさせる讃岐に対し、どこまで行ってもだしの
大阪。温かいだしに柔らかい麺、消化がよく、身体への負担も軽い。



だしは変えない、変えてはいけない。我々ごとき人間はスケベ心を出して、自分の代で変えようとしてしまったりする。
無論、猪名川の伏流水が使えた時代とはちがうので、それに合わせて修正していかねばならないだろうが、変えないことの難しさ。変えないから時代を超えて生き抜いていける強み…のようなものを感じた。


    吾妻   大阪府池田市西本町6

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悪くないけどね、ロールは

2008-02-26 03:31:40 | 

某編集部の忘年会で菓子の引き換え券が当たり、その前の年は
みりんが1本当たっただけだから、大金星である。

京都の洋菓子屋「ミディ・アプレミディ」のフロール。
ひどい時は1年待ちぐらいで今は先月予約しての今月。

以前、会議の席で差し入れで食べた時は、美味しくて
こんな上品なロールがあるのかと思った。




雪のちらつく中、行ったのに、
「お渡しは1時からなんです」と病院の窓口みたいなことを言う。
そこに申し訳ないという響きはない。寒い中来て頂いてという
しかるべき態度があると思う。寒いので中でお待ちになりますか…
とにこやかに応対するとか、それなりのやり方があろう。
ええ…私、それぐらいのことでムカッときます。

気分悪い中、昼食に時間をつぶし、腹を立てる私をレコード屋に残し、
連れが取りに行く。
ああ、京都だから公家出身かもしれんな。
だから下層階級には頭を下げない・・・。




1本ずつセロファンで包装、丁寧にリボンが施された上品な
ロールケーキ。
フロールは@¥2940



玉子がいっぱい使ってあるらしいカステラ地。香りがいい。
クリームは口どけがよろしい。軽いけど、軽いだけじゃない。
ネットを見てたら、ホワイトチョコが使われているともあった。

家人は「同じ値段なら、伊達巻の方がいいわ」と言った。
リアリストだなぁ。

  「ミディ・アプレミディ」  中京区三条東洞院


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オールディーズに洋食

2008-02-22 13:30:40 | 


三休橋の立ち飲み 「NOMISKY」
ポテサラは最強のバーフード


心斎橋そごう劇場 「チャーリー西尾のプレミアム音楽街道」
今回はオールディーズ。右手は“キッスは目にして”のコニー。
 

一緒に見に行った連中と、東心斎橋の洋食「カツイ」へ。
ここは気合の入った勝井さんもなんだが、店員たちの教育が
よく行きとどいている。
山形牛のタタキ


エスカルゴ ニンニクソースをパンで


牛の蒸し物  これで八角を効かしたら中華風になる


ワカサギは白ギスぐらいのばかでかさ


豚足ウマ! 表面バリリ


ガーリックトースト


牡蠣フライ


ミックスフライ



ハンバーグはドミグラスソースの中に埋もれていた!

 
   洋食KATSUI   中央区東心斎橋1 長堀橋スグ

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King Of Western Swing!

2008-02-20 13:28:09 | 音楽

というタイトルで始めたのに、King of Junk Foodになっているでは
ないか!我ながら腹をさすりながら呆れ果てたものだ。あきれた
ぼういず。 今日はワシの埃かぶったお道具なんぞを引っ張り出して
虫干ししてみよう。

楽器なんちうものはツールである。自分が持っているもの以上のものは楽器で出るはずがない。したがってペンや鉛筆と同じで、早い話、何だって書けりゃいいのと同じで音が出さえすりゃいいが僕の考え。スキルが高くなって、その楽器で収まらなくなった時にはじめてレベルの高い楽器を手にするべきと考える。
    
つまりヘタクソのくせにロイドロアー(ギブソンにいたマンドリン製作者)持ったりするのは5万年早い。辻演歌師がストラディバリウス弾くようなもんだろう。だから、ボクのメインのマンドリンはいまだ昔のジャンボのAタイプ5万円のやつ。それも所有者は友人(まだAさんから借りっぱなしです)、その前もSくんから借りていたFタイプ。借りもんばっかりかい。借りたバットで本塁打を打つ長島みたいなもんです。(そんなエエもんか!ドロガメ) 右はアリアのエレキマンドリン復弦。復弦でスイングはなかなか感じが出にくい。

いい楽器を持つと骨董と同じで、それを今私が預かって使っているだけで、次の誰にパスするのかを考えねばならん。ボクは徹底的に消費し耐久年数ギリギリ使って、この身と共に朽ち果てさせたい。それが始末の精神というべきものであろう。関西人だぁ。

    
     Tiny Moore Jazz-5   Roberts製

今、ステージで使っている単弦5弦のエレクトリック・マンドリン。
ボブ・ウイルスのところでフィドルとマンドリンを担当していた名手タイニームーア。彼と共同でマンドリンを作っていたロバーツさん晩年の作。ピックアップをボルトで留めてあったり、結構手荒い。
チューニングはC-G-D-A-E  エレキギター弦を使っている。

舞台ではフィドル(バイオリンの源氏名です)とマンドリンの持ち替えなので、ハットをかぶっているため、首から吊るす着脱式のストラップを使う。サックス用のものをリメイクした自家製。

    
あんまり地味なんで、家人がスパンコールをあしらってみた。
カメラがなまくらだから、グッと寄ってみよう。

    
ね?これがライトが当たるとキラッ、なんてするんかいな・・・?
世界でたった一つのエレマン用ストラップ。
家人に作らせた手前、気を使って、次のマンドリンはまだ
舞台で使えていない。

    
     Headwayエレクトリック・マンドリン  鷲見製?

ごく最近、アコハモKさんのところからうちにやってきたマンドリン。
ごく短い間、マンドリンの名工・鷲見さんが作っていたとの話があり、
それと思われる。ダダリオのニッケル弦はテンションが高く、左手指
が痛いのなんの。エレキギター弦をいろいろ試したいが、まだ時間が
ない。

    
       Barbieri Enzo 1997 Italy
これは結構ムリして買った。中古車1台分ぐらい(ずいぶん幅が
あるが)。弓だけでも12万。だがプロの愛器は天井知らず。
野田に住む師匠なんて弓だけで500万。本体価格は怖くて聞け
なかった。高麗橋の丸一楽器というバイオリン・コントラバス専門店で購入。イタリアの新しいもので音は繊細。クラシックやジプシージャズ
にはいいが、ブルーグラス、カントリーには不向きかも知れぬ。
だがバイオリンに対して四の五の言える腕にあらず、こちらを楽器
に合わせねばぐらいの立場である。偉そうなことはいえぬ。
ピックアップはFishman。

ジャズバイオリンのOくんに、「それって中国製?」と言われた。
まぁ、そんな色めではあるが、よせやい、である。
今は中国製バイオリンも飛躍的によくなっているらしい。

       

ということで、今回のライブでもタイニーのマンドリンとフィドルが
活躍してくれるはず。ご興味がおありの方、ない方、人種、性別に
関わり無く、千日前アナザードリームにお集まり下さいますよう。
極上のウェスタン・スイングをお聞かせいたしまスミダ。


   2月22日(金)Marvelous桜井&Hot Fiddle Band Live!
      20時~ 千日前アナザードリーム

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ぐいっ!とホルモン串

2008-02-16 01:07:37 | 


なんばグランド花月の裏通り、一半の通り。
天下茶屋、北加賀屋で展開する焼とん屋「たゆたゆ」の新店。


店内手作り感バリバリ。 立ち飲みに疲れたらぶら下ろう


煮込み ここへオプションでおでんのジャガイモをプラス
バターを落としてある。 


ブタバラ、 ジューシーハーツ(特上心臓)


マルチョウ(小腸)
普通外側につく脂をクルリと反転させて中へ閉じ込める。
脂がジュワ~ッ・・・こたえられません
ここでは名前も反転、チョウマルと呼ぶ。 「豚、いじめますな・・・」


ガツシン(胃袋の芯)、ノドブエ(喉軟骨)
ほとんど脂を感じない・・・噛む楽しさ


大トンハイボール
角ハイに何かを混ぜてある・・・ほのかに甘い。
何が入るかはぜひ来て、見て、飲んで


店長イチおし 上シロ(大腸)、ハラミ(横隔膜)
焼酎は前割りがたんとある。燗でやってりゃ、矢でも鉄砲でも、
持ってこいという気になる。場所柄、本気にされたらかなわんが。


ベーコン 厚切りうめぇ!


コラーゲン皿 豚軟骨極柔煮(美肌効果指定品)
吉本の芸人を前でしょっちゅう見るけど、まだ来てくんないと店長。
連中がトグロを巻くのも時間の問題。

   千日前  「立ち呑み・大阪焼トンセンター」


次は宗右衛門町へ。
長い長い工事が済んだ戎橋を越えて、渡ってスグを東へ。
橋が片付いたと思ったら、今度はキリン会館を壊すとのこと。
最近の宗右衛門町のていたらく。芸者が歩いた昔が恋し、(ほとんど
知らんけど)大和屋という精神的支柱を失うとこんなもんか。
さてこちら洒落た佇まいの、串焼きとワインの店

タンユッケ


こう並べりゃホルモンも紅白、キレイなもんだ


ハラミ  ホルモンは基本、西宮食肉市場から仕入れる


赤ネギ(石川)甘い! 下仁田(群馬)もあり


焼紫芋・クリームチーズのせ 女性喜びそう
ウマ~!上品な甘さ

一瞬、品が良すぎてどうしようかと思ったが、これはこれ。
ワインがもう少し安ければ、ホルモンでガブ飲みしたいところ。


   宗右衛門町   「串料理&ワイン かんざし」

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