環状線福島駅よりも、大阪駅北口の方が近いのかもしれない。
店舗も切れた事務所街みたいなところにポツンとある「福島もう利」。
小洒落たランチがご婦人がたに人気の創作和食の店。
大体、創作フレンチとか、創作イタリアン…創作なんちゃら、と名乗られて
いいね!と膝を打ったことがない。
しかし、ここは正直よかったよ!
小さい料理、一口ずつなので、量感を必要とする人には、まず合いませんがね。
前菜 グラスのものから、そばチュール・リコッタチーズ・ピスタチオ
時計回りに、 白海老の海苔巻き 酢めし
トリュフ入りバスク豚のカナッペ・コーンの新芽
ホタルイカ・かんずりの酢味噌
たまらず、エビスの琥珀をいただきました。
熱い蓋物は、タケノコのスッポンスープ 菜の花・ホタテ
つい最近、ご婦人がたを連れてスッポン料理を企画して、総スカン喰いました。
そんなグロテスクなこと一切ございません。いいスープになるんです。
日替わりの日本酒があって、
毛利つながりで、毛利…いただきましたよ。
造りは、ほんの一口ずつでいいから、異なる食感の魚を食べたいもの。
その辺り、的を得てますな。
左上から時計回りに…天然真鯛・伝助アナゴ・ノドグロ・サエズリ。
鯨喰いの関西人以外、判らないかもしれないが、サエズリとは、鯨の舌。
脂抜きしてある。トロリと蕩けて行く食感がエロい。
こちらのスペシャリテでもある手打ちそば。
宍道湖シジミのせいろ。
かなりしょっぱいが、そば湯を挿すとガゼン、酒肴となる。
サワラの煮付け エシャロット 南高梅
関西の人間には馴染みのサワラだが、関東へ行くと宝物みたいな扱いで
バカ高い料金に化けるそうである。 哀れな話だなぁ。
野菜のメインがこちら。
煙が充満した蓋もので出て来る。
アスパラ、ヤングコーンの瞬間くんせい。
カラスミパウダーがふられ、イクラのひと回り小さい、マスの卵かな。
お肉のメイン 山形牛のステーキ
ハネシタを低温調理した後、炭火で炙ってあるらしい。
下世話で申し訳ないが、この5倍は喰いたい。
ご飯は鯛めし 北新地や銀座の「銀平」育ちのこだわりかもしれない。
ご飯のおかずに、本シシャモ、香の物(白菜・キュウリ・ショウガ・いぶりがっこ)、アオサのお椀。
日本人に生まれてよかったぁ~、外国人でも食べる分には一緒やけど。
デザート フランボワーズのブランマンジェとバニラアイス
キーウイ・チョコレート・抹茶のケーキ
このお昼のコース(1種類のみ)が、税サ込み¥5940
ご婦人がたがおしゃべりしつつ、のんびり楽しむにはいい時間が送れますね。
カウンターの背中は松本民芸家具だったかな。
この中に食器が詰められている。
創作ナンチャラを馬鹿にしてはいけないっていうのが教訓。