ラヴロフが呟いた。
「おまえらとは戦争したくない」
…上下巻の、いよいよ終わりに差し掛かり、この台詞で嗚咽。
壮絶な戦時下。
主人公 櫻井とロシア兵のラヴロフ、更には池澤、吉崎 計4名で秘密作戦に挑む場面。
目が潤んで文字が追えなくなってきた…
「ラヴロフ… 死ぬなー---❕」
と心の中で叫ぶ読者の自分。
20万人の義和団と清国政府軍に包囲され、爆撃され、殺傷され…
列強11か国と日本公使が集まる北京在外公館区域は、籠城を余儀なくされた。
日清戦争後の北京。
自分はこの後の歴史 (日露戦争、第二次世界大戦とは列強を敵に戦う etc...) を知っているから、余計に泣けてくる。
こんな風に同じ目的に向かって 作戦を立て協力しあった歴史もあったのか… (すべて実話ではないにしろ)
ロシアがキーポイント。逆説の日本史18巻(すでに読み終えたが、感想はまだ)にて紳士的なロシア外交や、停泊中、地震や津波でロシア船も大破し、自らも被災したにもかかわらず、漁民など、日本の一般人を助けるロシア人の話を読んだばかりだから余計に涙が…
どこの国にも色々な人がいる、イデオロギーで頭がオカシクなった人も、立派な軍人も みな人。 国に関係なく。
日本人である貴方様には、是非、読んで欲しい本です。
最後に、裏表紙から抜粋します~;
1900年春、砂塵舞う北京では外国人排他を叫ぶ武装集団・義和団が勢力を増していた。暴徒化して教会を焼き討ち、外国公使館区域を包囲する義和団。 足並みそろわぬ列強11か国を先導したのは新任の駐在武官、柴五郎(しばごろう)率いる日本だった。 日本人の英知と勇気を初めて世界が認めた、壮絶な闘いが今、よみがえる。
(今年、18&19冊目)