バーネットといえば、「小公子」「小公女」の方が一般的に良く知られていると思う。特に私が小学校6年生の時、「小公女セーラ」が「アルプスの少女ハイジ」から続くシリーズの枠で放送中だったこともあり、自分の周囲は
「本は読んだことがないけれど、小公女は知っている!」という人だらけだった。
ある日の放課後、世界の名作、赤い本のシリーズで、市の図書館から貸し出し中だった「小公女」を最初に読み終えた私、友人、そのまた友人へと手渡されそうになった、その時、
「あぁ、あのアニメの?(原作)な~んだぁ~」
「だめよ! それでも、ちゃんと本は読まなきゃ!」
友人達(当時のクラスメイト)二人の会話を面白いなぁ~と思いながら聞いていた私。
同じ作者による著書の中では、個人的には有名な小公女、小公子よりも、「秘密の花園」の方がずっと印象深く、大好きだった。
当時はまだ、松田聖子も『秘密の花園』という曲を発売しておらず、何よりも「秘密の...」というタイトルに興味を抱いたっけ。男子であれば近所に見つけた秘密基地や、女子であれば、「これ、秘密なんだけど...」といった秘密や秘話に惹かれる、そんなお年頃なのかもしれない。
我が家の庭のチューリップ
インド生まれ、インド育ちの主人公メアリは、お金持ちで何不自由ない暮らし...とはいえ、母親は娘を避け、社交界ライフをエンジョイしていたがチフスで急死。メアリは親の愛情というものに全く縁がなく、日頃、接する人たちといえば、インドの黒い人(現代では差別用語ですが、当時の表現のままで表記)、いわゆる召使たちに命令形で指示を出す、癇癪もちの超我儘娘。いつもぶすっと不機嫌で、誰からも愛されない、愛したことがないまま、イギリスの叔父の元へ引き取られる。
その大きなお屋敷には、メアリ顔負けの我儘息子(叔父の子)、コリンがいた。メアリの従弟となる10歳のコリンは人を避け、姿を見られないよう召使に命令し、「自分はもうすぐ死ぬのだ…」と憶測から信じ、隠れるように住んでおり...
お庭の木の枝が折れる事故で妻を亡くした叔父が出入りを禁止した秘密の花園があった...
頑ななメアリ譲も、庭師やコマドリ、お世話係のマーサには心を許していく。ヨークシャー訛りでお喋り好きなマーサの話に耳を傾ける内、自然と調和するように育ったマーサの弟、ディコンに興味を抱くようになる。
ある日、コマドリに導かれるように散歩中だったメアリは、塀の向う側にある秘密の花園のドアと鍵を見つけたのだ。
最初は誰にも知られないよう、一人で。その後、ディコンと二人で庭の手入れに没頭する内、顔色もよくなり、食欲も増し、徐々に心も体も健康になっていくメアリ...
やがて秘密を打ち明けた いとこ、コリンも...
「僕は死ぬんだ。長生きできないんだ。みんな僕のことを笑っている…」
この発想を180度変え、
「僕は生きる! 秘密の花園を見れた僕は生きるぞ! きっと歩けるようになる! そして発明家になるんだ! よし! 一つ、実験をしよう」
土いじりをし、草花を慈しみ、大地を踏みしめて歩く... 僕は生きる! そう強く念じながら...
コリンの”実験”結果は...
妻を亡くしたことで生きる気力を10年前に失っていたコリンの父(メアリの叔父)が塀の向う側から聴こえてくる子供たちの笑い声に気付き...
なんて感動的なエンディング!
当時はまだ自分が子供だったからかな...
少女のような感性を失ったであろう大人になった自分が今、読んでみたら、どうだろう...
一ページ目を開く前の、そんな心配は御無用だった。
ディコンのように木々や動植物と対話する。
一日に何キロも歩く。
メアリのようにコリンを通じて、かつての自分と生き写しのような癇癪もちを改めなきゃ!と少なからず思う。
スコップで土を掘り、種を撒いてみる。
コリンのように、自分の気持ちを「もうすぐ死ぬ」から「絶対に生きる!」とプラスの方へ向け、どうなるか「実験」してみる。
心と身体は一体だ、と分かり切ったことをコリンの実験を通じて再確認。
辛い目にあったとき、楽しいことを想い浮かべよう、楽しいお話を書こう、と子供なりの”努力”をした日々が思い出され、あれもコリンと同じ実験だったよなぁと懐かしくなった。
そして大人になった今も変わらず、いや、人生色々な体験を重ねた今だからこその、なんというか、想いや感動もあったのだ...と思う。心を病んでいる暇などない、と。外に出て(コロナなので三密は避けた上で)陽射しや風を肌に感じ、雨音を聴き、土に触れ体を動かせばお腹が空く。これが生きているということ。(谷川俊太郎だなぁ)
少女文学、世界の名作、という枠を超えた良書! 現代に、コロナ禍に疲れた大人こそ読むべき本!
マイナス思考よりは,プラス思考の方がなんか楽しそうな気がしますね~
とは言えその人の性格的なものもあるので無理やりどうのこうのの話じゃないかもしれませんが?
洗濯機の故障は基盤そのものの故障でした。
全部交換ですね~,部品代は数万円?
今は変な音がずっとしていますが,中々壊れない(笑)
私のキッチンから見える薔薇園(60本くらい?)は秘密の花園と言ってました。
以前はツル薔薇も伸ばしトンネルも作ってましたが何年か前の台風で倒れ、
ほとんどのツル薔薇を強剪定し、秘密の花園の面影は無くなりました。
>土いじりをし、草花を慈しみ、大地を踏みしめて歩く... 僕は生きる!
そうです!土は生きる元気をくれるんですよ(*^^*)
こんばんは。
私も同じです。
バーネットと言えば、小公女。
「秘密の花園」は知りませんでした。
少々へこんでいますので、読んでみたい本です。
マイナス思考からプラスに変えなければと思いながら、なかなか足踏み状態で困っているので、いいかもしれませんね。
ヒカリさんからメールいただきました。
カルピス劇場!( ´艸`)
そういえば、そのような呼び名があったような..
当時はよいアニメが沢山ありましたよね。
カルピス劇場、復活してほしいな~💛
男の子はなかなか小公女の方は読まないかも...
そうそう!
プラス思考の方が楽しい。
だけど、いつもいつもポジティブってわけにもいきませんよね。
うーんと落ち込んで復活☆彡というのも、一つの方法かな、とも思います👍
洗濯機...そうだったんですか。
でも今は壊れず動いているそうで、よかったです。
>私作家名などに目が行かず・・・小公女など誰だったかと今調べて(バーネット)(;^_^A
オルコットの「若草物語」にいただいたコメントを思い出します。
ここで出た!
バーネット作品!!
小公女はもちろん、秘密の花園もお好きだったんですね。👍
嬉しいです(⋈◍>◡<◍)。✧♡
私も色々あって、甥っ子が2歳の時、何か食べられるものを庭で作りたいと思い、甥っ子と二人でトマトと茄子を育てました。
すぐ収穫できる夏野菜。
2歳児にどこまで...と思われそうですが、危なくないよう手を添え、そのうち、私の手を払いのけるまでに!!
収穫時は嬉しかったですねぇ。
野菜大好きに育ったのも、この体験があったから~だと思います。
バラ園。素敵~ まさに秘密の花園の世界ですね。
我が家にもモッコウバラがありましたが、
今はありません...
>土いじりをし、草花を慈しみ、大地を踏みしめて歩く... 僕は生きる!
バーネットがそう書いていたわけではないですが、私が感じたこと きっと、バーネットがいいたかったことだと思い、一行で表現しました。
ややこしくてすみません💦
でも、自分の体験からしても~
その通りです。
素足で地面を歩く体験ができた、ギリギリの世代だったかも...
メールが届いたと聞いて、ほっとしました。
コメントに返信していないなぁと思ったので、fukurouさんへ~と返信コメントを入れたのですが、承認されないままなので、これじゃfukurouさんに気持ちが伝わらないわ~と、心配になっていたところでした。
承認しない代わりに、fukurouさんへ✉で伝達されたことを祈りつつ...
実は、何十年ぶりに...ジャスト40年ぶりに「秘密の花園」を読み返しながら、fukurou少年は、きっとディコンのようだっただろうなぁと想像していました。
是非ぜひ、fukurouさんに読んで頂きたい本です。
動植物をこよなく愛するfukurouさんには、私が見逃したかもしれない作者の意図がもっと強く感じられるだろうな、と思います。
世界の名作と呼ばれる本達に どっぷり浸かった少女時代を過ごすことができた自分は、なんて幸せだったんだろう、と改めて感じると共に、大人になって随分と月日が流れた今だからこそ、これらすべてを読み返してみたいと強く思います。
...という訳でして、しばらくは新訳シリーズにはまりそうです。
見た目は老けておばさんになっても、心は少女のままかも...と感動できる自分に酔っている部分もあるかもしれませんけど...ね(苦笑)
私達の時代でも「小公子」「小公女」は多くの人達に読まれていました。
千恵子選手に聞くと、やはり子供の頃に「小公女」を友達と一緒に読んだ記憶はあるけど内容は覚えていない・・ということだったので日頃からすずさんに感心しきり・・の千恵子選手にこの記事も見せましたら微かな記憶を呼び覚ますように少し上を向いていましたが・・・。
そして記事の最後の部分の
『そして大人になった今も変わらず、いや、人生色々な体験を・・・』
の箇所を何度も読み返し、『これ、これ、私もそう思うし、実際にやっているつもりなの・・』
『すずさんには遠く及ばないけど同じ気持でものごとを観ることができるのが嬉しい・・・』と言ってましたよ。
「小公女」「小公子」
どちらも世界の名作として、ちょっと大きめの活字で白い表紙のハードカバー本が、学校図書に並んでいましたよね!
私も最初は、あの白い本で読みました。
次は活字が小さな赤い本。
そして今回読んだ、新訳本。
そうですよね!
共感して頂けて嬉しく思います(#^^#)
絵手紙で植物を描く際、じーっと観察しますものね。
感性豊かな絵手紙と秘密の花園。💕
...
なんだか、うるっときます。