日々のあれこれ

現在は仕事に関わること以外の日々の「あれこれ」を綴っております♪
ここ数年は 主に楽器演奏🎹🎻🎸と読書📚

トム・ソーヤーの冒険 マーク・トウェイン

2021-05-27 22:05:13 | 読書

  トム・ソーヤーとハックルベリー・フィン

この二人の名を知らない人は、きっといないでしょうね?

児童文学としても、読みましたし、毎週日曜日にアニメ放映もされました。

コロナ禍で昨年の5月あたりから、『ブックカバーチャレンジ』を始めたことがきっかけで、子供の頃に読んだ名作をもう一度 フル新訳シリーズにはまってから、約一年になろうとしています。有名過ぎて、英語でも「ペンキ塗り」の場面はテキストでやったことがあるくらいなので、パスしていいかな~という気持ちも何処かにあったのです。530ページと、ジェイン・エアのような長さ(トムソーヤーは1冊なので、ジェインの方が上下巻で、約2倍の長さではありますが)少年・少女向けとしては、かなり長いですが、読んでみることにしました。

 

そして!見事にハマりました!

悪ガキトム、頭の回転が速いトム! 日曜礼拝へ行くのは嫌、何とか仕事(手伝い)はサボって遊びたい!

そんなイメージは昔のままなのですが、単なる悪ガキの冒険悪戯物語だと思っていたら、とんでもなく深い小説だったのです! 『野生の呼び声』でも書きましたが、白人とネイティブ・アメリカン(アメリカン・インディアン)の関わり、当時の人種差別。 

例えば、老人が、

白人は耳をそぎ落としたりはしない」とハックルベリーにいうシーン。

思わず、「あれ? この言い方はちょっと…ねぇ」と違和感を持って、思わず本から目を離したのは、現代を生きているから... 当時の米国は黒人差別も激しく...

とはいえ、よくよく考えてみれば、現代も続いていますね。警察官による相次ぐ暴行事件。最近はコロナ禍で黄色人種、アジア系が襲われるケースも増加している米国。勿論、国内にも差別はあります。1870年代に書かれた小説ですが、150年経ってもまだまだ…人種差別問題は深刻です。

トム・ソーヤーの冒険の登場人物には、それぞれモデルがいるそうで、インディ・ジョーとして登場するアメリカンインディアンも実在する人だったそうです。ただ、実際のジョーは凶悪犯罪者ではなかったそうですが。

本で描かれる凶悪犯罪者のインディ・ジョーは、皆が見ている前で、判事に馬用のムチで打たれたことを

「自分は人間扱いされていない!判事は死んでも、その妻に復習してやる!」と彼女の自宅へ押し入ることを計画し... たまたま話を聞いたハックルベリー。それより前、夜の冒険へ出かけたトムとハックの二人は、たまたま墓地で インディ・ジョーが医師をナイフで刺し殺し、罪を他の人になすりつけたところを目撃。 それを誰かに話せば、自分達がインディ・ジョーに殺される、しかし黙っていれば、無実の男が縛り首になる。悶々とした日々を過ごしていたのです...ね... 

 

小説の合間、合間に、小話を挟みながら、長きに渡って裁判など、ジョーと彼らのことが描かれ、読者としても、ソワソワと落ち着かず、この先トムたちは無事でいられるのか? 逃亡したジョーは捕まるのか? 洞窟で鉢合わせしたジョーとトムは一体、どうなるのか? 無事に脱出できるのか? まるで『宝島』のようなストーリー展開です。 ちなみに「あしながおじさん」の作者、ウェブスターはマーク・トウェインの姪だった筈...。

 

これって、少年少女向けというよりは、大人が読んで楽しめるストーリーです。翻訳者によると、原作の英語は難解で、

「米国人に聞くと、マーク・トウェインを読むのはインテリ」なのだそうです。そのためか、訳語も結構、難しい単語を使用していますね。(漢検2級だ‼と何度か思った!小学生が読むには難しい訳だな~と)

 

 最後に、自分の小学校時代を思い出させた、第21章、授業参観日のラストシーンをここに紹介し、終わりとします。当時は生徒への罰として、ムチ打ちが一般的だった米国。これまた現代であれば、児童虐待の問題が... 特にドビンズ先生は、イライラすると低学年の子を中心にムチを振るうため、生徒の反感をかっていた... そこでトムや看板屋の息子は授業参観日に仕返しをしようと目論む場面です。

 ほろ酔い気分の先生は、黒板にアメリカの地図を描こうとするが、手が震えるんですね。手が震え、地図がまともに描けず、教室に忍び笑いが広がり始める。これではいけない!と決意をみなぎらせ、教室内の視線を背中に感じながら、全集中! しかしクスクス笑いは大きくなっていく... 

 ここから抜粋します~324ページ

 教壇の上は屋根裏部屋になっていたが、ちょうどドビンズ先生の頭の真上に明り取りの小窓がくりぬいてあって、そこから腰をロープで吊るされた猫が下りてきたのである。猫の口には、鳴き声を立てぬよう布で猿ぐつわが噛ませてあった。猫はそろそろと天井から降下しながら、上へ身体を丸めてロープにすがりつこうとし、それが叶わぬと、今度は下へ身体をくねらせて虚空に爪を立てた。忍び笑いの声はますます大きくなる。

 猫は今や全身全霊を投じて黒板と対峙している教師の頭上わずか十五センチまで降下し、さらに下がり、もう少し下がり、あと少し下がった瞬間に四つ足を泳がせて教師のかつらにしがみつき、獲物に爪をがっちり食い込ませたままするすると引き上げられて、明かり取りの窓に消えた。ドビンズ先生の頭部は、見事な後光を放っていた。看板屋の息子の手によって、禿げ頭が金色に塗られていたのだ!

 これをもって、参観日はお開きとなった。少年達は見事に復讐を果たしたのである。

 

トム達の悪戯には、度々( ´艸`)笑わせて頂いたものの、ここのシーンは特に! しばし、先を読み始めるのも忘れて、笑い転げましたよー

ちょっと、付け加えると、ドビンズ先生は、看板屋さんに下宿しているんですね。なので、看板屋の息子は、ドビンズ先生が寝ている間に、金色に塗ったのでしょう~👍

 

 私の小学校時代の男子生徒による悪戯ですが... わざわざチョークで余計なことを書いたあと、黒板消しで消して、白チョークがいっぱい付着した黒板消しを ドアの頭上に挟みこみ...

朝礼前に、担任がやってくるのを待つ... 男子以外の生徒も黙って、担任が来るのを今か、今かと待っていた訳だから、(誰も止めない)同罪かな~

15センチくらい、戸が開いている訳だから、上を見ればわかるものの、そういう時って、上を見てない。

担任がドアを開くと同時に黒板消しは落下。直撃は免れたものの、肩はかすったかな~ 大爆笑の渦だった。 翌日には、黒板消しを糸で吊るして、それが廊下からは見えない位置に。 担任が来たら合図を送る係り、合図を受けて、タコ糸を持つ手を緩める係り。...という役割り分担までっ!

 「いたずらは、一日に、一回まで!」

と担任が言ったものだから、トムに負けじと(??)悪ガキ達は、作戦を練るようになったんですねー 担任も26歳と、当時は若かったというか... まぁ、平和な昭和時代でしたね。

 

 少年時代を懐かしむ、そんなトム・ソーヤーの冒険。大人になった今、一読してみては、いかかでしょう?☕

 

 

 トム・ソーヤーの冒険 第1話「トムとハックとブタ騒動」

動画を見つけたので、追加しまーす👍

懐かしい曲です。

 

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14 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (一年生)
2021-05-27 23:31:32
こんばんは

恥ずかしながらハックルベリー・フィン

は知らなかったかも?

ワ~凄いいたずらですね~

それにしても先生の頭はがカツラというのはばれてたんですね~(笑)

黒板消しのいたずらは,オーソドックスなやつですね~

まあ昔は何かにつけ平和な時代でしたね~(笑)
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Unknown (tictac-music)
2021-05-27 23:39:54
懐かしいな~👍️

でも長くて途中で諦めたと思う💧

お姉ちゃんを見習って、ちゃんと読書の時間作ろっ💪
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一年生さんへ (すず)
2021-05-28 00:29:50
一年生さん、こんばんは。

ハックはトム・ソーヤーほと知名度は無いでしょうから、お気になさらずに

先生はカツラって知っていたんですねぇ。
この先生、ほんとは医者になりたかったそうです。
でも、慣れなくて、解剖学の本をこっそり読んだりしているんです。
女生徒が こっそり本を見て見ると、たまたま開いたページが人体の図。
裸に見えたようで、焦って破ってしまい、先生による犯人捜しというシーンも

黒板消し!!
もしや、一年生さんも、実行されたことがあるとか?
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とみのん先生へ (すず)
2021-05-28 00:34:22
私は児童書で、低学年の時に読みました。
そうしたら、テレビでアニメ放送が始まり、毎週、見ていましたよー

「僕が生まれる前から
 流れていたんだね

 … …

 ミシシッピー リバー♪」

というエンディングの歌が好きでした~
返信する
とみのん先生へ (すず)
2021-05-28 01:15:37
「僕が生まれる...」
ではなくて、
「人が生まれる前から」
でした...

「海より広く 豊かな 
 ミシシッピー・リバー」

作曲・編曲は、服部克久さんだった!👀
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Unknown (せしお)
2021-05-28 08:23:02
アニメはハックルベリーの冒険の方が先だったかな?
ハウスのトムソーヤの冒険に出て来たハックがジムシーみたいと言うかかっこ悪くてなんじゃこれ?って思ったっけ。
ジョーもアニメではインジャンジョーって名前に成ってたっけね。
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相変わらずの素晴らしい読後感想文! (highdy)
2021-05-28 09:41:32
すず さんは、お忙しい方なので、可能な限り私のようなつまらないコメントは書かないつもりなのですが、つい、またひと言・・・。相変わらずの素晴らしい読後感想文に、自分も読んだつもりになってしまいます。
私は小学校(高学年時)の読書の時間が嫌いでした。約50名の生徒が図書室前で担任が来て扉を開けてもらう待つ時間が退屈で、定規でガラス扉を「い~まは、山中いまは浜~・・・♬」と叩いていたら、チャリーン!
昔の弱いガラスですから約30cm四方の大きさが見事に割れてしまい、先生にはもちろん叱られるわ、父兄会で親に話されて親からまた叱られ、ますます本を読むのが嫌いになった思い出があります。
でも、中学校では自分の発明が先生に褒められたことが、工学系や発明家を目指すきっかけになりました。その結果、文学系はますます遠ざかりました。
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残念ながら (fukurou)
2021-05-28 09:50:53
すず様
おはようございます。
トム・ソーヤーの冒険、残念ながら読んでいません。
テレビアニメは見た記憶がありますが、きっと数回見て、はまっていなかったと思います。
だいたい世間並みではなかったような気がします。
爺さんになった今もそうですが。(笑)
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再び間違い! (すず)
2021-05-28 17:39:55
「海より広く」
じゃなくて、
「空より広く」だった!
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せしおさんへ (すず)
2021-05-28 17:48:22
せしおさん、こんばんは。

やはり私より10歳近く年上だけあって、
当時の記憶もより鮮明なせしお兄ですね。

ハウスの提供で?
「アーサー王」はカルピスの提供だったんでしょう?
これも、せしおさんから聞きましたっけ。
どうしてそんなに覚えてるの!?と思ってしまいます。
私はCMまで覚えてないっていうか、昨夜、リンクした第一話を視聴してみて、全く、この豚の話が記憶になくて。
絶対、見ている筈なのに…
でも、可笑しくて笑い転げました。
簡単に(* ´艸`)クスクス笑う人なんですよねぇ。
で、第2話が、「ペンキ塗り」の話(アニメ)になってた!
あとで観ます。

それより、ハックルベリーもアニメになってたなんて!
知らなかったよー!
初耳~~~!
ほんとビックリです!!
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highdyさんへ (すず)
2021-05-28 18:00:23
highdyさん、こんばんは。

いえいえいえ。
巻末に付録としてある作者の年表や、解説者、そして翻訳者の皆様が提供してくださる耳より情報も加えての感想文です。
それにしても、児童書、少年少女向けに、編集しなおされ、日本で出版された、これらの名作たち。
そして、テレビアニメとして放映。
ハイジや『未来少年コナン』は若かりし頃の宮崎駿さん、というアニメーターさんや、作曲家さんも一流!
当時の大人たちが、子供達のために頑張ってくれていたことを肌で感じます。
恵まれた時代に育ったなぁと。

小学校では、図書の時間、ありましたね。
先生が鍵を持ってくるまで、確かに、図書室の前で、生徒たちは待っていました。
私たちは、この「待ち時間」が確かに嫌いでした。
途中から、図書係りが職員室まで鍵を取りに行き、開けるというシステムになったと記憶しています。

それにしても、定規で...ガラスの端、四隅にあたると、簡単に割れてしまうでしょう。
デイサービスで、強化ガラスにピンを投げ、(🎈割りのレクだった!)
一枚、20万円のガラスを割った職員もいましたよ~
勿論、男性職員。
怪我がなかったから、良かったものの、
みな、呆気にとられました。

自分の英語のクラスでも、窓を割った生徒がいましたが、怪我がないか急いで確認。
それほど叱らなかった記憶が...
すごく素直な子でした。
今は大学生ですが。

中学で理系に目覚め、良い教師と巡り合い、良かったです👍
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fukurouさんへ (すず)
2021-05-28 18:05:31
fukurou先生、こんばんは。

ドビンズ先生、アニメの方でも、第1回放送から、登場しております。
昨夜、動画でアニメを見ながら、
パーマがかかったようなドビンズ先生の豊かな髪も、実はカツラなのか...
と思うと、トムが描いた先生の似顔絵が更に可笑しくて笑えました。

fukurouさんは、ハマらなかったんですね。
悪戯好きな少年ではなかったでしょうし...
ハックルベリーの方は新訳では出版されていないのが残念です。
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いのちの停車場にも関心を・・・ (fumiel-shima)
2021-05-28 18:19:16
すずさん、こんばんは。

昨日私がいただいたコメントの返信にも書きましたがすずさんは子供の頃から賢く、しっかりしていたのですね。
いつも思うのですが、すずさんの文章にはついつい、引き込まれそうになりますし、時にはウィットに富んだところもあり、私が言うのもおかしいのですが語彙も豊富で表現方法もわかりやすく、私などは見習おうと思っても所詮無理ですから、せめて
楽しませていただくことぐらいで・・思っているのです。
そしていつも思うことがあります。
それは・・・すずさんは文章を書くのが億劫ではない人なのだろう・・・と。
これも見習いたい・・・

余談ですが、私は今借りている本を読み終えたら
「いのちの停車場」を読んでみようと思っています。
そしてその後に映画を見ようと・・・
南杏子さんにも関心を持ちましたので・・・
返信する
fumiel-shimaさんへ (すず)
2021-05-28 23:49:14
fumiel-shimaさん、こんばんは。

すみません💦
野球中継がNHKで7時半から始まったため、
ネットと読書は一時中断...。
少しお返事が遅くなりました。
昨日まで、読書三昧の日々だったので、
野球も見ていませんでした、っていうか地上波で、そもそも放送が無かったからですが...。

fumiel-shimaさんに頂いたコメントを読みながら、
「それは、こちらの台詞だなぁ...」
と、思いました。
子供の頃は賢くもなければ、しっかりしていた訳でもありませんが、自分の周囲で起こる物事をよく見ていました。
記憶は2歳からありますが、子供は大人の何倍もの感受性と鋭さで、人を見て感じているものです。
子供だと思っていい加減な対応をしている大人は、やがて子供も大人になるという当たり前のことが頭にない。
大人になった私に、いくら人間の二面性の良い顔の部分を見せたところで、忘れていないんだけどなぁ、ということは良くあります。
ちょっと長くなり過ぎましたね。

子供の頃について、以下に書かれた
fumiel-shimaさんに頂いたコメントを読みながら、
「それは、こちらの台詞だなぁ...」
と、思いました。
私は特に語彙力が乏しく、漢字の知識が殆どありませんので💦
苦手を克服すべく、努力している最中です...ECCの先生になると同時に始まりましたので、かれこれ16年余り...
一度、2級に合格したら、その先は頓挫してしまいました。
やりたいことが多すぎるのが困りもの(´;ω;`)ウッ…

fumiel-shimaさんも、文章を書くことが億劫だと思ったことは無いですよね?
ただ...
PCに慣れ過ぎたため、手書きが億劫というか、何とも思わずさっさと書いていた時代と比べると、ちょっと時間がかかるなぁというのは、あります。

「いのちの停車場」
聞いたことがないです。
南杏子さん...存じ上げておらず、
すみません。
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