タイトルからして、唐突な感じを持たれた方もおられることと思います。
実は遠藤周作氏晩年の大作「深い河」には、「玉ねぎ」という言葉が何回もでてきます。
数年前、インド理解の一助にと、この本を読んだことでした。
キリスト教信者だった遠藤氏。氏自身の宗教観が凝縮された小説。
小説の最終舞台はガンジス川。キリスト教も含めた、もろもろを呑み込んでしまう深い河。
宗教については恥ずかしき限りの自分が、宗 . . . 本文を読む
先日雨の日の夕方、外に出た折のこと。
どんよりした空気の中、
木々の葉枝についている水滴が目に留まりました。
老眼鏡にてよくよくみれば、
葉っぱの上でコロコロはじくもの、
葉の裏側にしがみついたもの、
枝の裏にまで潜り込むもの・・・
すべてが宝石のように、星のように煌めいて見えました。
それは小さな、小さな世界。
しかし、
そこは彼らの、立派な小宇宙。
水滴さんよ、がんばれ! ありが . . . 本文を読む
おそらく花の中では、古今東西、最も絵に描かれているであろう“ばら”
私も人並並み(マチガイデハアリマセンヨ)に描いてみました。
つるばらというのか、つる性のばらというのか・・・、
なにやら、こま(独楽)のような姿をしていました。
近くのお宅の軒先で見かけたものです。
そのうちの数輪を。 . . . 本文を読む
ちょうど昨年の今頃、家内と黒部を旅しました。
テレビでやっていた“黒部の太陽”に刺激をうけての旅でした。
自然の雄大さ、こわさ、それを克服する人間のすごさなどを実感した旅。
黒部川越しに見る立山連峰。
この絵は、その折撮った写真やガイド紙を参考にしながら、
旅行直後に、我が家で描いたものです。
今回の、私なりのポイントは“アルシュの荒目”という水彩紙です。
水彩紙は、それまで幾種類かの紙を使 . . . 本文を読む
近くの庭先の石楠花(シャクナゲ)が、今年も咲き始めました。
一輪というのか一房というのか、大きな花にはつつじのような花が十数輪。
豪華な満開のときも素晴らしいですが、
この花、蕾が今まさに開こうとする瞬間もまた味があるように感じます。
俳句で、ある方が、このさまを、大蕾が“解(ほぐ)れる”と表現しておられました。
いいえて妙、さすがと感心したことでした。(私は俳句はサッパリですが・・・)
さる . . . 本文を読む
雨上がり、というタイミングが、絵になるようです。
雨の後の、爽やかさや清涼感、しっとり感などといったものが
絵ごころをくすぐるのでしょう。
川合玉堂画伯の「山雨一過」という作品をはじめ、
ほかの画家の方たちも描かれているようです。
その「雨上がり」にチャレンジしてみました。
すぐ近くの竹林です。竹林全体をやや見おろす角度で。
とても、爽やかさなどの、高尚なテーマは表現できませんが、
せめ . . . 本文を読む
今回は、「三つの色だけの混色による・・・」というのが、私なりのキーワードであり、テーマです。柴崎春通先生の「透明水彩 色・いろ」(グラフィック社)からは、実に多くのことを教えてもらっています。そのなかに、絵具の三色だけを使って、ジャガイモとサツマイモを描き分けたのが例示されていました。その三色は、ローズマダー、イエローオーカー、コンポーズブルー(いずれもホルべイン)。それぞれの色の割合を変えて、両 . . . 本文を読む
さる3日に、調布市にある都立・神代植物公園に行ってきました。
ほぼ10年ぶりでしょうか。
ちょうど、フジ、つつじ、ぼたんが見ごろでした。
とくにぼたん園についたときには、思わず、
わあーという声が出るほどの華やかさでした。
ぼたんを絵にするのは初めてですが、先のチューリップのとき
(4.15付 拙ブログ)と同じく、どういう絵にしたらいいものか悩みました。
ぼたんは花王と呼ばれるほどに豪華です。
. . . 本文を読む
「水々彩々 流れのままに」という名のブログがあります。
どの絵も素晴らしいものばかりで、毎日感心しながら見ています。
その中の一つに「チェリー」というのがあり、さらりと描いてあるのを見て、
思わずため息がでたことでした。
その“アメリカンチェリー”が、国産のさくらんぼよりひと足先に、店頭に並んでいました。
さっそく購入して写生。
こういう小さい球体を描くのは、本当に難しく、しんどくなりました . . . 本文を読む