健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

血圧測定は両手で

2012-02-04 08:30:42 | 研究
左右の腕で血圧を測った時に、それらの値に大きな差異がある場合は・・・・。生理学実習の課題としてよく見かけます。ですので、その考察についてはここでは控えますが、この左右差についてのニュースです(ASAHI.COM)。左右で血圧の差が大きいと、手足や脳などの血管の病気の危険が高いことがわかるというのです。これは、心臓が収縮するときの血圧(最高血圧または収縮期血圧)を扱った28の論文を調べた結果、左右の差が15mmHg以上あると、手足の動脈が狭くなったり、動脈硬化が進んだりする危険が2.5倍になり、認知症などにつながる脳血管障害が起きている危険も1.6倍になっていたというものです。また循環器の病気で死亡する危険も1.7倍だったそうです。重要なのは血圧の差で、左右の腕のどちらが高いかは人によって異なるそうです。臨床的に意味がある左右の差の理由はよくわからないとしつつも、左右の血圧の差は手足の血管の病気によるとする欧州高血圧学会と欧州心臓学会の見解を裏付けるものとしています。現在、動脈硬化を調べる方法として足首で測った血圧と腕で測った血圧の比較が行われていますが、両腕の血圧測定を検診などに取り入れることが勧められるそうです。
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