世界の大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が昨年、記録的な速度で上昇したことが、米国海洋大気局(NOAA)の科学者たちの報告で明らかになったそうです(AFPBB NEWS)。NOAAは声明で「2015年の大気中のCO2濃度の年間上昇率は<中略>3.05ppmの急上昇で、56年間の調査中、最大の年増加量だった」と述べたそうです。また年間の上昇が連続して2ppmを超えたのは、昨年で4年目となったとも。観測値はHawaii州にあるNOAAのMauna Loa Observatoryの測定によるものだそうです。1800年以前では約280ppmだった大気の平均CO2濃度は、今年2月の時点で402.59ppm。産業革命期前と比べて大幅に増えているそうです。NOAAによるとCO2の飛躍的上昇の原因は、部分的にはエルニーニョ(El Nino)現象として知られる気候現象によるものだということです。エルニーニョは世界の海洋の一部を暖め、異常な降雨と干ばつを引き起こしているそうです。他の上昇原因は、化石燃料の燃焼により高レベルの排出が継続していること。同じようなCO2の飛躍的上昇が前回観測されたのは1998年で、同じく強力なエルニーニョの年だったそうです。
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