健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

iPSから角膜上皮

2016-03-29 08:30:29 | 研究
人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から、目の角膜の一部「角膜上皮」を作り、ウサギに移植して治療効果が確認されたという論文がNatureに発表されたそうです(YOMIURI ONLINE)。iPS細胞から角膜上皮を作った例はあるそうですが、効果を実証したのは初めてだそうです。黒目を覆う角膜のうち、最も外側の組織が角膜上皮で、異物が目の中に入るのを防ぐ機能を持ちます。人のiPS細胞を培養して、目の元になる細胞塊を作成し、そこから角膜上皮に変化する部位を分離し、特殊なたんぱく質を加えて、透明な角膜上皮のシートを作ったそうです。これを角膜上皮がないウサギの目にシートを移植し、目の表面に異物を点滴したところ、異物は目の内部に侵入せず、シートが働いていることを確認できたということです。
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