庭で野鳥に餌を与える活動に英国が熱心に取り組んでいることが原因で、同国に生息する野鳥の一部のくちばしが、過去わずか40年間でより大きく進化した可能性を指摘する研究結果がScienceに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。英国とオランダの個体群の遺伝的な違いを明らかにするため、シジュウカラ3000羽以上のDNAを詳細に分析。その結果、英国のシジュウカラで変化が生じている特定の遺伝子配列は、人間の顔の形状を決定する遺伝子と厳密に一致していることが分かったそうです。また、くちばしを伸ばす遺伝子変異を持つ鳥は、その変異を持たない鳥に比べて餌場を訪れる頻度が高いことを発見。さらには、進化論を提唱した英国の自然科学者チャールズ・ダーウィン)が、小鳥のフィンチに関する歴史的な研究で注目した「くちばしの形状の関連遺伝子として特定されている遺伝子との強い類似性」が認められたそうです。ダーウィンの研究は、フィンチが自然界のさまざまな環境への適応に役立つ身体的特性をどのように進化させたかを明らかにしたものだそうです。英国は欧州大陸の約2倍の額を小鳥の餌と餌場に出費しており、またある程度の期間にわたってこの活動を続けているそうで、野鳥の餌付けが直接的な原因と断定はできないまでも、英国のシジュウカラのくちばしが伸びたのは、この餌やりに反応して進化した可能性があると示唆することは理にかなっているだろうと。
http://www.afpbb.com/articles/-/3147453?cx_position=6
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