学校の新学習指導要領で学習内容が大幅に増えたことで、教員の40%が「児童の学力格差が大きくなった」と感じ、「授業についていけない子が増えた」と考える教員も4人に1人に上ることが明らかになったそうです(MSN産経ニュース)。新学習指導要領は昨年4月から完全実施され、「ゆとり路線」より6年間の総授業時間は278時間増え、教科書のページ数も約4割増えているそうです。さて、今回発表にかかる調査は昨年6~7月、公立小教員に実施し、868人が回答したそうです。児童の変化を尋ねたところ、学力格差について40%が「大きくなった」と答え、「変わらない」は54%、「小さくなった」は2%だったそうです。授業についていけない児童は「増えた」が26%、「変わらない」64%、「減った」6%だったそうです。全員ができるようになるというのは・・・・・。でも、サポート体制は必要ですね。
長寿県として有名な沖縄ですが、その一方で肥満者の割合が高いという結果が発表されました(MSN産経ニュース)。厚生労働省の国民健康・栄養調査の平成18年から22年までの5年分の分析結果から明らかになったそうです。その分析によると、沖縄県では、男性の肥満者(20~69歳、BMI=25以上)の割合が45・2%(全国平均31・1%)だったそうです。実際、脂質エネルギーの摂取比率の目安(成人)は20~25%だが、沖縄では3人に2人がこの基準を超え、30%超が4割近いそうです。沖縄県健康増進課は「脂肪分を取り過ぎるのは以前から認識しているが、正確な理由は分からない」そうです。強いて言えば、(1)気温が高く食材が傷みやすいため、油で揚げる調理が多い(2)煮物、蒸し物といった料理が家庭で一般的でない(3)米国の食文化がいち早く流入した-ことなどだそうです。同じく長寿県の長野県では、1日の野菜摂取量は20歳以上の男性で379グラム(全国平均301グラム)、女性も353グラム(同285グラム)で全国トップということです。男性の肥満者の割合も全国で8番目に低いそうです。野菜を多く摂ると健康にいい?という考えもこうした調査からわかるような気もしますね。ただ長野県の場合、塩分が過剰なのに加え、野菜がたくさんとれているのは50代以上だそうです。長野県の19年の調査では、60代が1日450グラム以上の野菜を食べていたのに対し、20~40代では約260~310グラムにとどまるそうです。一方、肥満者の割合が全国一低いのは山口県で、22・1%だそうです。沖縄県の半分ですね。どうしてこのような違いが出るのでしょうか?不思議ですね。
先日、ここでも紹介しましたが、トマトの成分に脂肪燃焼効果があると発表・報道された後、各地のスーパーでトマトジュースが爆発的に売れ、品薄状態に陥っているそうです(YOMIURI ONLINE)。消費者がダイエットや健康に良いとされる食品に殺到する「フードファディズム」と呼ばれる現象だそうです。今回はテレビ番組が発端だった過去の多くのケースと様相が異なりますが、スーパーやメーカーの担当者からは「またも繰り返されたか」との声が上がっているそうです。大阪市中心部のあるスーパーでは、以前は1日に数本程度だった900グラム入りジュースが先週末から3倍のペースで売れ、たちまち品切れになったそうです。特に、まとめ買いをする中年男性が目立つそうです。男性の方が意識しているということでしょうか。元になった報道では、ジュース200mLを1日3回飲むのに相当するとも説明していたので・・・・・。さて、効果の程は?
先日、心臓発作を起こした患者から心筋のもとになる幹細胞を採取、培養したうえで心臓に戻し、心筋を再生する臨床試験に成功したというニュースが報道されました。この臨床試験は、シダーズ・サイナイ心臓研究所(カリフォルニア州)とジョンズホプキンス大学病院(メリーランド州)で17人の患者を対象に行われたものだそうです。患者の首の静脈からカテーテルを挿入して心臓組織の小片を採取し、そこから幹細胞を単離したようです。そして、その幹細胞を1200万~2500万個に増やしてから、冠動脈から移植したようです。治療後1年で、心筋の損傷部が半分に縮小する効果があったそうです。心筋組織は壊死すると再生は難しいと考えられてきました。しかし、この方法を利用すれば、今後心臓発作を起こした患者の治療法が変わる可能性があると期待されています。
ヒューマンエラー。人為的なミス。医療現場で起これば人命にかかわる大事になるのは言うまでもありません。もちろん、他の分野でもヒューマンエラーは大きな問題です。例えば、航空機の事故。機体の故障が原因のこともあるでしょう。でも、その故障をなぜ発見できなかったのか?そこにはヒューマンファクターが関わっているのかもしれません。種々の事故を防ぐためにはどの様な方策が適切なのでしょうか。非常気興味深いところです。
さて、豊橋創造大学大学院健康科学研究科では、第3回健康科学セミナーを「医療安全とヒューマンファクター」をテーマとして、平成24年3月19日(月)に開催します。講師は、安全人間工学、航空人間工学、交通心理学をご専門とする日本ヒューマンファクター研究所顧問(兼安全人間工学担当)、立正大学大学院心理学研究科非常勤講師の垣本由紀子先生です。
参加申し込みなどセミナーの詳細は下記HPをご参照いただければと思います。
http://www.sozo.ac.jp/topics/2011/120112.php
本セミナーは、大学院健康科学研究科教員ならびに健康科学研究科大学院生、豊橋創造大学・豊橋創造大学短期大学部に所属する教職員、関連施設職員、他を主な対象としています。残念ですが、一般の方は参加できません。
ですが、大学院健康科学研究科入学を志願される方、および入学を検討中の方は参加可能です。まずはお問い合わせください。
さて、豊橋創造大学大学院健康科学研究科では、第3回健康科学セミナーを「医療安全とヒューマンファクター」をテーマとして、平成24年3月19日(月)に開催します。講師は、安全人間工学、航空人間工学、交通心理学をご専門とする日本ヒューマンファクター研究所顧問(兼安全人間工学担当)、立正大学大学院心理学研究科非常勤講師の垣本由紀子先生です。
参加申し込みなどセミナーの詳細は下記HPをご参照いただければと思います。
http://www.sozo.ac.jp/topics/2011/120112.php
本セミナーは、大学院健康科学研究科教員ならびに健康科学研究科大学院生、豊橋創造大学・豊橋創造大学短期大学部に所属する教職員、関連施設職員、他を主な対象としています。残念ですが、一般の方は参加できません。
ですが、大学院健康科学研究科入学を志願される方、および入学を検討中の方は参加可能です。まずはお問い合わせください。
学術雑誌に論文を投稿する際、その雑誌に過去に掲載された論文を「引用リストに加えるように」と編集者から圧力を受けたという経験を相当数の米国の研究者がしていたとする調査結果が発表されたそうです(ASAHI.COM)。しかも、あのサイエンス誌に。これは、学術誌の影響力の目安に使われる論文引用回数の水増しを示唆する結果とも考えられます。調査は、経済学や経営学、社会学など米国の人文・社会科学系8分野の研究者約5万5千人に電子メールで調査票を送り、約6700人から回答を得たものだそうです。このうち、約1300人が過去5年以内に引用の強要があったと答え、教授クラスより准教授や助教らに多かったそうです。マーケティングや経営学、財政学など実学系の雑誌で目立ち、社会学や心理学は少なかったそうです。学術雑誌は、掲載した論文が他の論文に多く引用されるほど影響力がある有力な雑誌と評価されます。Citation IndexやImpact Factorの算出に使われるもので、研究者は投稿雑誌をこうした数値を考えて投稿する傾向があります。強要への抵抗が少なそうな若手が狙われやすく、いったん「やらせ」が始まると他誌にも広まる、と研究チームは結論づけ、「学術団体が声明を出してやめさせるべきだ」と。
天皇陛下が心臓バイパス手術を今週末の18日に受けられることになったそうです。2本の冠状動脈(左回旋枝と前下行枝)に狭窄と動脈硬化が認められ、運動すする狭心症の症状が出るということのようです。労作性狭心症ということのようです。手術は東京大学と順天堂大学の合同チームが担当するようです。手術は心臓を止めずに、動いた状態で行うそうです。最近はよく行われている手術法だということですので、心配ないと思います。でも、78歳というご年齢が少し気になります。無事に、手術が成功裏に終了して欲しいものです。
トマトに含まれる物質が血液中の中性脂肪の値を下げる効果があることが発表されました(YOMIURI ONLINE)。この物質が、肝臓で脂肪を燃焼させる役目を担うたんぱく質の働きを高めているということのようです。ただし、即ダイエットの効果が得られるかは疑問とだそうです。トマトに高脂血症改善効果があることは2004年、米国のグループがすでに報告していたそうです。しかし、トマトに含まれる何が有効成分なのかは不明でした。今回の研究では、トマトから抽出した物質から、脂肪を燃焼させるたんぱく質の働きを高める物質を探索し、脂肪酸に似た「13―oxo―ODA」という物質を発見したということです。さらに、肥満のマウスを使い、高脂肪食を4週間与え続けた8匹とこの物質を0・05%含んだ高脂肪食を同期間食べさせた8匹で血液の成分を調べ、この物質を含む餌を食べたマウスは、含まない餌を食べたマウスに比べ、血中の中性脂肪が平均40 mg/dl下がっていたそうです。スーパーマーケットからトマトが消えてしまうかも・・・・・。
国内の風疹やはしか(麻疹)の感染者で、海外で流行するタイプのウイルスが急増しているそうです(ASAHI.COM)。30~40代の男性は風疹の予防接種を受けていない人が多く、専門家は「海外旅行や出張前には接種を」と呼びかけているそうです。この調査は、2011年に国内の患者からとった麻疹ウイルス約120検体、風疹ウイルス約20検体の遺伝子の特徴を調べたものによるそうです。この結果、麻疹は東南アジア、欧州など海外で流行しているタイプがほぼ100%を占めたそうです。ある意味、びっくりですね。こうした海外タイプは3年前から急増しているそです。風疹も大半がタイやフィリピン、ベトナムなどで流行しているタイプの可能性が高かったそうです。
アルコールの飲み過ぎによる社会的損失が年間4兆1483億円に達するということが発表されました(YOMIURI ONLINE)。肝硬変の40%、浴槽での溺死の34%などがアルコールに起因するとする米国の研究を参考にして、2008年の人口動態統計や患者調査のデータで推計、アルコールの飲み過ぎによる社会的損失を計算したようです。飲み過ぎで、脳卒中、がんなどの病気やけがの患者が計24万6000人、死者が3万5000人増えたと考えられそうです。また、治療に1兆226億円かかり、69歳まで生きた場合に受け取れた賃金1兆762億円を失ったと見積もったということです。働いている人でも男性の5・9%、女性の1・7%が「人間関係にひびが入った」「二日酔いで仕事を休む」などの飲酒による問題を抱えていたと言うことも明らかになったそうです。こうした問題で労働生産性が21%低下するとの研究があり、損失は1兆9700億円と見積もられているようです。さらに、飲酒交通事故なども考慮した結果、総額は、たばこの社会的な損失(5兆~7兆円)にほぼ匹敵したというものです。