Haa - tschi  本家 『週べ』 同様 毎週水曜日 更新

納戸の奥に眠っている箱を久しぶりに出してみると…
買い集めていた45年前の週刊ベースボールを読み返しています

# 459 キャンプ特報:近鉄バファローズ編

2016年12月28日 | 1985 年 



【 朝 】:キャンプの朝は早い・・とは言うものの一般社会ではごく当たり前の事。しかしシーズン中はナイター明けで昼過ぎにゴソゴソと起き出す選手達にはやはりキツイ。日向キャンプ初日、宿舎裏で朝の体操が終わろうとしている時間に「すいませ~ん」と現れたのは金村選手。ロビーの黒板に『起床、体操 8時』と書かれていたのを起床時刻を8時と都合よく解釈したとか。同室の島貫選手が視力検査の為にキャンプ合流が遅れて一人で寝起きしているので誰も起こしてくれなかったとか。逆に早く目が覚めてしまい困っているのが栗橋選手。目覚まし時計が無くても午前6時には起きてしまうとか。同室の野田選手は「大先輩ですから部屋の中でウロウロしないで下さいとも言えなくて…」と困っている。

【 昼 】:グラウンドで目を引くのが中西打撃コーチを中心とした野手陣の活気。「1日で軽く1500本は振っています」と話す成長株の村上選手の手のひらには二重、三重に潰れたマメの上にカチカチのタコが出来ている。その村上選手に「お前の命を1年間オレに預けてみろ。真弓(阪神)クラスの打者にしてみせる」とハッパをかける中西コーチ。真弓選手は村上選手にとって福岡県大牟田市の歴木中学校の憧れの先輩。名伯楽の夢は村上選手を首位打者を獲れるような選手に育てる事。もし実現すれば真弓選手ともども愛弟子が両リーグで快挙達成という事になる。

【 夜 】:今キャンプから夜間練習に野手全員の参加が義務付けられた。加藤英選手や平野選手といったベテランは勿論、デービス選手やバンボ選手ら助っ人も例外ではない。ここでも中心は中西コーチ。その大声につられて投手陣までやって来て見物している。「ワシらは野球をしにココに来とるんじゃ(中西コーチ)」と当たり前の事だがこれまでの近鉄には無かった光景が繰り広げられている。その中西コーチの発案で前代未聞の罰金制度が誕生した。門限は23時(休日前は午前1時)、門限破りは初回は3万円だが次からは倍額に増えるというもの。3万→6万→・・仮に10回門限を破る何と1千5百万円を超えてしまう。お蔭で午後10時半を過ぎると日向市内の飲食店からタクシーを呼ぶ選手らが続出しているとか。

【 推奨株 】:あいつ(山崎慎太郎投手・1年目)は間違いなくウチの超目玉商品。まだフォームも固まってないし荒削りだけど、あのスピードは魅力。聞けば高校時代は嶋田(阪神ドラフト1位)、杉本(広島ドラフト1位)と張り合って負けていなかったそうじゃないか。キツイ練習もアゴを出さずに付いて来る根性も気に入った。将来は嶋田らの上を行く投手になれる逸材だよ(板東投手コーチ)

【 我が家へのラブコール・佐藤純一 】
「これは電話用の100円玉です。決してゲームに使う訳ではありません」と宿舎のロビーに置いてある10数台のゲーム機を横目に外野の成長株・佐藤は話す。日向キャンプ入り後に大阪にいる彼女へのラブコール用に100円玉を100個、1万円分を持参した。「こうすれば電話のかけ過ぎを防げるし、幾ら使ったか直ぐに分かります」とプロ入り前は秋田相互銀行に勤めていただけにお金には細かい佐藤であった。


【 ウチの秘密兵器…村上隆行
聞き手…吹石、谷、大原と遊撃手の競争が激しいけど自信の程は?
村 上…中西コーチにも良くなったと褒めてもらい少しずつ自信めいたものが
聞き手…自分ではどこが良くなったと思いますか?
村 上…中西コーチから「下半身を使って打て」と言われ続けて、最近はコンパクトなスイングが出来るようになりました
聞き手…どれくらいバットを振っているの?
村 上…1日 1000スイングを自分のノルマにしています。手はマメだらけですけどこれだけはやり続けるつもりです
聞き手…君は大牟田高時代は投手で、プロ入りしてから野手に転向した訳だけど課題はやはり守り?
村 上…そうですね。試合に出るには守備が出来ないと話になりませんから。なので全体練習後に居残り特守を毎日やっています
聞き手…どんな特守ですか?
村 上…まだまだ基本中の基本の段階で腰高の癖が抜けないので低く構える所からやっています
聞き手…1日 1000スイングと特守を続けているので練習量はチーム No,1ですね
村 上…野手に転向してやる事が山ほどありますから。小川打撃コーチにも「練習が休みの日でもバットを持って歩け」と言われています
聞き手…今シーズンの目標は?
村 上…開幕一軍です。昨シーズンは一軍で5打数3安打。先発出場が1試合だけだったのは守りが安定していなかったから。
      常時出場する為にも守備を鍛えてレギュラー獲得が目標です。投手出身で肩には自信があるので捕球をしっかり鍛えたいです
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# 458 キャンプ特報:西武ライオンズ編

2016年12月21日 | 1985 年 



【 朝 】:2月9日に53歳の誕生日を迎えた広岡監督の朝は早い。午前7時半に起床し合気道の体操で体をほぐした後に宿舎周辺を一回り散策し、選手達が集まって来る頃にはシャキッと待機している。黒江コーチは「監督は気持ちも体も若い」と寝ぼけ眼をゴシゴシ。「もともと朝寝坊だけど今では朝型人間だよ」と話すのは今年からレオ軍団に加わった長池打撃コーチ。朝食もそこそこに8時半には早々と球場入りして秋山、伊東、駒崎、西岡らの早朝特打に付き合う。「キャンプで22日間滞在するといっても、そのうち4日は休みで正味18日しかないんだ。若い連中には僅かな時間でも無駄に出来ないんだ」新人コーチには早起きが辛いなんて言ってる暇はないのである。

【 昼 】:昼間の球場内は他球団に比べて選手の掛け声が少ない西武。黙々と練習に励む選手が多い中で東尾投手と永射投手の2人はワアワア騒がしい。このコンビは宿舎でも同室でまるで恋人のように寄り添いムードメーカーとなっている。ペッパーでもノックを受けてもギャーギャー大騒ぎしているが「声の割には動きが鈍いな」と某コーチはチクリ。しかし2人は「何事も楽しくやらなきゃ」とどこ吹く風。野手陣で声を張り上げて練習しているのが石毛選手。田尾選手や鈴木康選手など移籍して来た選手に積極的に声を掛けて彼らの緊張をほぐしている。「世の中たのしくやんなきゃ。皆で力を合わせてV奪回を果たして来季は年俸5千万円だ~」ととにかく明るい。

【 夜 】:夜間練習にも精力的に参加するのは秋山選手。朝・昼・夜とフルに練習するが「あの子は150球ほど打ち込んでも汗ひとつかかないんだ」と長池コーチは秋山選手のタフネスぶりに驚く。 " ポスト田淵 " と期待されているだけに秋季キャンプ、自主トレ、春季キャンプと1日も休む事なくバットを振り続けている。「昼食も抜くのも珍しくない」と近藤コーチも唖然とする。その食事で周囲を驚かせているのが白幡選手。何しろ一度の食事で丼メシを13杯も平らげた。減量中の大久保選手や工藤投手を尻目にパクパク。「精一杯、腹いっぱいが僕のモットー」と豪快に笑う。今季から内野手を廃業し捕手に挑戦中だが、今の所は野球よりもその大食漢ぶりに注目が集まっている。

【 推奨株 】:先発オーダーを決めるのはまだ先の話ですがポイントは一・二番でしょう。田尾を三番に据えるとしたら石毛・金森が理想的。金森の代わりに西岡も候補ですが金森の方が実戦向き。金森はヤマ張りタイプですが結構器用だし足のある石毛とのコンビは相手も嫌がる。課題はいかに左腕投手を打てるかですな(広岡監督)

【 我が家へのラブコール・東尾 修 】
東尾の場合はキャンプ中もだがシーズン中も妻子(タマエ夫人と長女・理子ちゃん)を博多に残したままなので家族への電話は欠かせない。高知名産のポンカンと文旦を毎年家族に必ず送っている。年間に使う電話料金は5~7万円ほどだとか。「エッ、電話の内容?特に皆さんと変わりありませんよ。元気にしてるかとか、困った事はないか、とか。最近、小学3年生の娘がゴルフを習い始めたので上手くなるアドバイスをしたりね。まぁ普通ですよ」と。


【 ウチの秘密兵器…渡辺久信
聞き手…台湾から来た郭投手が注目されているけど首脳陣の期待は君も負けてないね
渡 辺…そうですか、嬉しいですね
聞き手…2月12日の紅白戦は負け投手にはなったけど4回で6奪三振は見事でした
渡 辺…真っ直ぐも良かったしカーブもキレてた。課題のフォークボールも落ちてたし納得してます
聞き手…フォークボールはいつ頃から投げているの?
渡 辺…昨シーズン終盤に外人選手に試し投げをしてました。人差し指と中指の加減でシュートしたりスライドしたりするので
      うまくいけばウイニングショットに使えそうです

聞き手…新魔球 " ナベボール " 誕生は近い?
渡 辺…まだまだ。紅白戦でも高目に抜けたは打たれたんで精度を上げる事が課題です
聞き手…今シーズンの目標は?
渡 辺…ローテーションに入り1つでも多く勝つ事。その為にも首脳陣の信頼を得ないと。先ずはオープン戦初戦の先発を狙います
聞き手…昨シーズンは高卒1年目にもかかわらず初勝利もあげたし他球団のマークも厳しくなるのでは?
渡 辺…相手打者の研究まで手が回りません。当分は伊東さんのサイン通りに投げます
聞き手…自慢のストレートはどれくらい?
渡 辺…148㌔らしいです。早く江川さんみたいに150㌔を出したいですね
聞き手…ところで野球をしていない時はどんな感じ?
渡 辺…演歌を愛する日本的青年(笑)あとはプラモデルに凝る青年でもあります

成長次第では松沼弟・郭と合わせて3人で " 150㌔トリオ " で売り出せるよ。高卒2年目だけど馬力もあってシーズンを乗り切るペース配分と
コンディション作りさえ覚えれば2桁勝利も可能な逸材(宮田投手コーチ)
コメント (1)
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# 457 キャンプ特報:ロッテオリオンズ編

2016年12月14日 | 1985 年 



【 朝 】:毎朝の散歩は午前7時50分スタート。誰よりも遅刻ギリギリに寝ぼけ眼でやって来るのが何と稲尾監督。いつも最後尾を眠い目を擦りながらトボトボ付いて行く。口の悪い何人かの選手は「監督がいつ遅刻するか楽しみにしている。その日は練習を休みにしてくれるかな(笑)」と。朝食で目立つのが吉岡投手。「これでもセーブしているんですが(吉岡)」と言いつつ、ドンぶり飯を軽く3杯をペロリ。おまけに他の選手が残したおかずまで頂戴してモリモリ食べている。これには「お前の胃袋は底なしだな」と木樽投手コーチもビックリ。

【 昼 】:球場で最も多くの記者に囲まれているのが荘投手。台湾からやって来てまだ片言の日本語しか出来ないがサービス精神はタップリだ。記者達から桜島の火山を見てビックリした表情を求められると嫌な顔をする事なくニッコリ笑って「OK」と快諾。今や記者達の人気 No,1だ。一方で記者達の誘いに素っ気ないのが落合選手。何を聞かれても「ふん、ふん。そうですねぇ」と馬耳東風。しかし調整の方は順調のようで1200㌘のマスコットバットをブンブン振り回している。またブルペンで元気な姿を披露しているのが村田投手。右ヒジの手術からの復活を目指し早くも100球を超える投げ込みも解禁した。「こんなに順調なのは久しぶり。開幕投手も狙いたい」と口の方も滑らか。

【 夜 】:多くの若手選手が夜間練習で汗を流している一方で優雅な時間を過ごしているのがリー選手。宿舎の自室で85㌅(2㍍10㌢)もある特大のラジコン飛行機製作に勤しむ。「今は内装をやっている。自分で言うのも何だけど上手くなってる」と御満悦で夜遅くまで熱中している。片やパチンコに嵌っているのが右田投手。去年の大負けに懲りてると思いきや今年も夕食を済ませるといそいそときらびやかなネオン輝く店内へ。しかし今のところ捲土重来とはいかず、キャンプ1週間で●万円が消えたという。ほとんど病気?モクモクと煙を噴く桜島を眺めながら1時間以上も長風呂を楽しんでいるのが石川投手。「ここで湯につかっていると1日の疲れが吹き飛び明日も頑張ろう、という気になる」と英気を養っている。

【 推奨株 】:2月11日に笠原投手を初めて見たけど思ってた以上に素晴らしい球を投げていたね。とにかくめちゃくちゃ速い。まだプロの体になっていないけど、きちんと体作りをすれば150㌔は楽に放れるようになる。それと片手で6個も球を持てるくら手のひらが大きいのも魅力だね。あれなら村田クラスのフォークボールだって夢じゃない。下半身はまだひ弱な感じだから先ずは体力強化だね。将来楽しみな素材だよ(稲尾監督)。

【 我が家へのラブコール・リー 】
今キャンプからリーが電話魔と化した。多い時には1日に三度かける事も。昨年12月28日に生まれた長女・ジュリアンちゃんがお目当て。勿論まだ話をする事は出来ないがリーは夫人に「ジュリアンを出して」とせがむ。「ハ~イ、ジュリアン。元気にしてますか?」などと話しかけるがジュリアンちゃんは「・・・」。それでもリーはたまにジュリアンちゃんが発する「ウ~~ン」に大満足。なんとも子煩悩なリーなのでありました。


【 ウチの秘密兵器…斎藤 巧
聞き手…昨シーズン終了後に捕手へ転向した訳だけど慣れましたか?
斎 藤…まだまだです。これまで一度も経験した事なかったですから。プロテクターは重いしキャッチングなど勉強する事ばかりで大変です
聞き手…でも首脳陣の期待は相当なものですよ
斎 藤…まだ海のモノとも山のモノとも分からない段階です。打つ方は自信あるけど守りの方は・・
聞き手…内野の時と比べて練習はキツイ?
斎 藤…そりゃ倍くらいキツイです。自分の練習だけでなくブルペンで投手の球を受けなくちゃならないし
聞き手…打つ方の練習は?
斎 藤…勿論やってますよ。袴田さんも健在だし当分は代打起用が多くなりそうですから
聞き手…代打だけでは勿体ないから捕手出身の醍醐コーチが転向を進言したんですよね?
斎 藤…はい、そうです。代打に出てそのまま捕手と交代出来ればチームにとって大助かりだと
聞き手…その醍醐コーチと猛特訓中なわけだ
斎 藤…覚える事が多くて頭がパニック状態です。でも期待されている訳ですから遣り甲斐はあります

もともと地肩が強いし正確なスローイングは捕手向き。昨シーズンまでは代打専門だったが、あれだけの打力は1打席だけでは勿体ない。
代打で出てそのまま捕手へ、という展開になれば最高だね(醍醐コーチ)
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# 456 キャンプ特報:阪急ブレーブス編

2016年12月07日 | 1985 年 



【 朝 】:朝の散歩は宿舎の筆山荘の前に午前8時15分に集合だが早起きで有名な上田監督よりも早くやって来るのが大熊野手総合コーチ。何しろ走るのが大好きで一足早く宿舎の周りをジョギングしている。昨年12月にはハワイのホノルルマラソンに挑戦し3時間台の好タイムで完走した程。朝の体操が始まる前にひと汗かいているのだからナインもおちおち遅刻できない。遅刻と言えば昨年のキャンプ初日に僅か1分だけ遅刻し、罰として5時間も走らされた松本投手は今年は " 早起きベスト5 " に常に入る程の気合いの入れよう。実は昨年オフに結婚した朋子夫人から目覚まし時計を渡され、ベルの音を聞くとパッと目が覚めるらしい。 " 愛は強し " だ。

【 昼 】:猛練習でピリピリした雰囲気に包まれる高知球場。そんな中ただ一人、ヒックス選手だけは例外?キャンプ初日からキャロル夫人が付きっきりなのだ。球場に金髪をなびかせながらやって来て練習を見守り、昼食時間にはヒックス選手にぴったり寄り添って甘いムードを漂わせている。あまりの睦まじさにブーマー選手は「俺もワイフを連れて来るんだった」とボヤクことしきり。昼食時間にお忙しなのが福本選手。食事をする選手目当てに多くのファンがサイン帳を片手に食堂付近をウロウロ。福本選手はその一人一人にサインをしていく。それもただサインするだけではない。無言でサイン帳を差し出すファンに「黙って出すやつがあるか!大きな声で『お願いします』と言いなさい」と " しつけ係 " も兼ねている。

【 夜 】:夜遅くまでバットを振り続けているのが山森選手。昨年は夕食も摂らず9時過ぎまでマシン打撃に励んでいた。今年も宿舎で黙々と素振りを続けている。「だって外野戦争なんて言われていますからね。納得するまで振りますよ」とケロリ。とは言っても夜は憩いのひととき。今年の高知は暴力団抗争の余波で街まで繰り出す選手は少なく、宿舎のロビーで暇を持て余した選手達がウロウロ。若手選手は御多分に漏れずテレビゲームに興じている。榎田投手の腕前が群を抜いているが、意外なのがブーマー選手で榎田投手に勝つ事もしばしばとか。新婚組の森投手、山沖投手、南牟礼選手、藤田捕手らは連夜、宿舎の電話の前に長い列を作る。中でも一番の長電話は藤田捕手とか。仲のよろしい事で御馳走様です。

【 推奨株 】:山田の穴(左ヒザの故障)を埋める候補に同じ下手投げの山中投手(鳴門商・3年目)が面白い。実は彼も左膝半月板を痛めて昨シーズンを棒に振ったけど今はほぼ完治した。体が柔らかいからフォームに無理がなく制球も安定している。課題は怪我に強い体を作る事と球威を増す事。それが克服出来れば一軍へ行ける力は持っているよ(足立二軍投手コーチ)。

【 我が家へのラブコール・松永浩美 】
「会いたい。一目でいいから会って抱きしめてチューしたい。離れてみてこんなに会いたくなるとは思わなかったよ」まさに熱烈そのもののラブコールを送るのは松永。毎夜ではないものの3日と空けず電話をしている。ただし電話の相手は幸子夫人ではなく昨年11月に誕生した長男・啓太くんだ。まだ3ヶ月なので喋る事は出来ないのだが「早く電話で話が出来るようにしてくれ」と夫人に無理な注文を繰り返す始末。ヤング勇者の旗手も今やすっかり親バカになってしまったようだ。


【 ウチの秘密兵器…古溝克之
聞き手…即戦力の期待が大きいけど自信のほどは?
古 溝…期待されるのは嬉しいですけどプロに入って1ヶ月ちょっと、まだ1球もプロの打者を相手に投げていないし
      自分の球が通用するかどうかも分からないので自信のほどを聞かれても答えられません

聞き手…早く実戦で投げてみたいのでは?
古 溝…投げたいのが半分、投げたくないのが半分ですかね
聞き手…どうして?
古 溝…プロの打者は本当によく打つので未調整のまま投げても通用しないのは分かっている。でも投げてみたい・・
聞き手…やはりプロとアマの違いを感じますか?
古 溝…ハイ。ちょうど高校から社会人に入った時に日産自動車の池田さん(現阪神)を見て、「うわっ速い」と感じた時と同じですかね
聞き手…その差を埋めないといけませんね
古 溝…少しずつ慌てずにね。まだ21歳ですから、何が何でも今年から活躍しなくちゃとは思っていません
聞き手…少し消極的すぎない?
古 溝…いえいえ、社会人出身とはいえ僕がいた専売東北はノンビリしたチームでしたから先ずは身体作りです
聞き手…一軍入りの課題は?
古 溝…持ち球が直球とカーブだけなのがちょっと不安ですけど、球種を増やすより球のキレを出す事ですかね
聞き手…いつ頃に一軍へ、と考えていますか?
古 溝…8月に故郷に近い仙台で公式戦があるので、その頃までには上がりたいです

自主トレで右足と腰を少し痛めて調整が遅れたけど、もう八分程度の力で投げられるようになった。スタミナ面で多少の不安があるが
良い直球があるしカーブの投げ方をきちんとマスターすれば充分使える(梶本ヘッドコーチ)
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