老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

水美しければ美しい水の記憶

2016-08-01 10:53:14 | 俳句
    

故郷の夏の空。
どこで見ても、空は空なのになぜ故郷の空となると、一筋の曇にも感慨がわくのか?

今日は夕方から、心臓のCT検査をやる。
あっちこっち悪いところばかり。
先生が「検査しましょう」と云うと「はい」と答えている。
転ばぬ先の杖で、悪い所があれば、検査に引っかかって早期治療となる。

昨今、週刊誌で、飲んではいけない薬、やってはならぬ手術の特集を組んでいる。
週刊誌は、中年というより、前期高齢者になった、団塊の世代向けの記事を載せると発行部数が伸びるらしい。

「週刊文春」のように、スキャンダルの種が実を結ぶまでの間に、これを書くと、一石二鳥。
やれやれ、、、、、

心臓造影CTは、心臓の筋肉に栄養や酸素を送る冠動脈を造影することで、冠動脈の狭窄の有無を確認し、狭心症の診断に役立つ。

一ヶ月も前から、胸の痛みが続き、逆流性胃炎の治療をしていたが一向に改善しない。

あれこれ調べこの検査も受けることになった。

気は若いつもりでいても、老化は人一倍進行が早いようだ。

    
     ☆    奔流のはるか形代草に触る   斎藤梅子

     ☆    滴りの胸中にして櫂の音    斎藤梅子

     ☆    花火船この川を藍運ばれし   斎藤梅子

私が幼を過ごした吉野川を詠んでいる梅子先生の句。
四国三郎と呼ばれている、四国に住む人々の命の水源の偉大なる川。
夜、静かになるとニキロも離れている川の流れの音が枕辺まで聞こえてきた。
今は床に臥せっている、兄の鮎釣りについて行った子供の頃。その時のかんどり舟という小形の鮎釣り舟の櫂の音。藍商の蔵の並ぶ町並。
滔々と流れる吉野川が、眼裏に浮かんできた。

心臓検査をやるので今朝は少しナーバスになっているみたいだ。
故郷が恋しくなった。
コメント
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