老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

たかが自転車されど自転車事故

2016-03-27 11:02:01 | 俳句
ちょうど一か月前の二月二十七日、夫が自転車で事故を起こした。
買ってきた、花を鉢に植えていると、県の東部の中核の総合病院から、電話がかかって来た。
「△△病院です。」
(何、だれか病院に入院してたかな~)
「ご主人が事故を起こして診察をしています。かわります。」
(ええ---)
[○○高校の所で、衝突事故をやって、怪我をして、△△病院でみてもらっている」
「誰と?」
(高校の場所の景が目に浮かぶ。あそこは、危険な所、、、)
「女子高生と」
(あれ~大変だ~。女性に怪我をさせた、困ったことになった)
「僕が、、、、」
消えそうな小さな声で云う。
「どうして、貴方が怪我を?」
「横から、飛び出して来た、高校生の自転車に当てられて、転んだ」
(てっきり、夫が車を運転していて事故を起こしたのか?と思っていた。)

いつもは車で行く図書館に、お天気が良いから自転車で行ったそうな。
それで衝突のさいに転んで、怪我をしたらしい。
この時点では、大切な女の子に怪我を負わせたのではなく、夫の怪我でむしろ良かったと、胸をなでおろした。

「奥様、すぐ病院におい出て下さい」
看護婦さんが夫から、電話を代わって云う。

       

お岩さんのようになり顔半分は紫色にはれ上がり、目が潰れている。額に大きな瘤、鼻が落ちて曲がっている。
頭をとりあえず CTで検査。これは、大丈夫であった。

それからが大変、入院をするほどではないけれども、検査、検査の毎日となる。

月曜日に潰れて、開かない目の検査。
一回、二回と日を置いての検査は心配なかったけれど、四月の末にもう一度、検査をする。

片方の目は見えるものだから、自分が車を運転して、およそ二十五分くらいの、病院へ通っていた。
道中は、何事もなく、車の往復をしていた。しかしバックで車庫に車を入れる時に感覚がずれていて、車を車庫のコンクリート壁にこすって、傷を付けてしまった。

えらい災難だ。

     

修理に出していた車が昨日、手元に帰ってきた。
修理屋が代車とそて貸してくれていた車が、テレビで宣伝をしている新車の高級なやつ。
乗り心地満点。
しかし、乗り慣れていない車には神経を使う、
おんぼろではあるけれど、戻ってきた自分の愛車にほっとしているようだ。

紫色になっていた顔の染みは、鼻の頭に少し残っている。
目は見えている。
額の瘤は押すと痛いがひっこんでいる。
首の牽引はまだ続いている。

自転車の事故で、こんなに苦しめられるとは、想像もしていなかった。
治療で病院にゆく中で、
自転車の衝突で脊髄を損傷した、若いママさんに会ったそうな。これからの、ご苦労がおもいやられる。
たかが自転車事故と思うなかれ!

やっと、一か月で、普通の生活を取り戻せそうだ。


    🍒  もつれある心ほぐさん桜餅

    🍒  鎮魂の空ければ春哀し

こんな時でも俳句を作る。因果な趣味だ。
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類想

2016-03-26 10:40:22 | 俳句


   🌸    接待の熱き桜湯根尾の里

   🌸   薄墨桜竜のやうなる根が走る 

薄墨桜で有名な根尾で作った句。


この十日余り さくら、桜 🌸 花 の毎日が続くであろう。
心が弾んでいる。

我が結社の、もう一人の若き代表者の句集を読んでいて、一句 目にとまった。

   ☆   東京のすこしはづれの花の駅   大谷弘至

彼は俳句界を牽引している、若きエース である。
毎月、彼の選を受けている。息子より若いけれど、尊敬をしている。

    🌻  花の山はづれの宮の桜かな

私の三十年前の、俳句を始めたばかりの時の句である。
地方誌に投句して、二、三回目の句である。
自分が作った句は、すべて 二十年前に一度、俳句から身を引い時に、きれいさっぱり捨て去ったつもりである。
が、この句は花の時季になると思い出す。
眉山の外れにある、椎の宮神社の一本の桜の木。まな裏に浮かぶのである。そんなことはどうだっていい。

  △△、、、はずれ 、、 △△  (花)(桜)
これでもう、類想、類句と云えると思うのだ。
俳句なんて、自分が楽しんでいればよい、選に入ろうが、おとされようが、俳句やっている者は自分の信念を連ぬくとよい。

しかし私は、これからも、今までも、類想、類句にはこだわる。
捨てなくてはならないと思う類想句にぶつかった場合は、いくら愛着があっても捨てようと思った次第。

大谷さんの句は勿論立派な句である。

比べるのが悪い、しかし、類想には違いない。
三十年前の句。よしとしようか。

こんなことは、毎日どこかで起きている。
類想、類句は難しい。

   



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3月25日の山桜

2016-03-25 17:40:58 | 俳句
夕桜を見に、、、、
      
二十三日とくらべる。二日でだいぶ開いてきた。
今日は気温14度。
明日はもっと寒くなるそう。不純な気候。

  🍒  夕桜もの焚く煙あがりをり

  🍒  花冷やいづくより矢のごと視線 
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花嫁さん

2016-03-25 10:02:55 | 俳句
      

昨日は二組の新郎新婦に会った。
結婚式の前に、結婚写真の撮影をすますのが、この頃は主流になっているようだ。

      

カメラを向けると、美しい新郎新婦さんが、にこっとされて、モデルになって下さった。
(毎日ブログを書いていると、書く種に困ることがある。不埒な動機で撮らせてもらった。)
お二人で相談されて、このポーズの写真だったら、ブログを飾って下さい、と O,K が出た。旦那さまの優しそうな(*^。^*)奥様をつつみこむようなまなざし。
相談事はこれが初めてか?
これからの長い人生、二人で相談をやりながら、幸せに送って下さいと心から祝福をした。

          

もう一方の花嫁さん。
お日柄が良かったのか、公園での撮影が多いみたいだ。
可愛い花嫁さん。
昔は、文金高島田の鬘をかぶった打掛姿であった。
今は、お二人とも、自分の髪をあっぷに結いあげている。


二組の新郎新婦さま、いつまでもおしあわせに ♪(^^♪

  ☆    花嫁を見上げて七五三の子よ   大串章


  
  🍑    きみ嫁けり遠き一つの訃に似たり   高柳重信

  🍑    神に嫁す妻が枯野の沖にあり    角川春樹

心象を詠い、技術的にはすぐれている句でかもしれない。
長く生きていると、ほんとうはこんな人生である。
新しく人生の一歩を踏み出すには、こんな荒地や 、苦しいこともあります。
失恋の句と、遠い結界を越えた妻恋いか?


  🍒   花嫁のブーケに蝶々ひらひ~ら  


      



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松の手入れ

2016-03-24 14:49:13 | 俳句

    

栗林公園に行く。
ある別の公園に行ったのだけれど、春のお花見シーズンを迎えるにあたって。今日は臨時休園。それで、場所を変更して、ここに。
栗林公園には、香川県の桜の標準木がある。
その桜、染井吉野は、開くまで後二、三日と云うところか?まだ硬い莟である。

何が幸いするか解らない。
松の剪定が行われていた。
       
       

普通、松は、俳句では、秋の季語として「松手入れ」がある。
それで、
「松の手入れは、秋ではないのですか?」とお尋ねする。すると
「二年に一回の割で一本の松の手入れをやります」
栗林公園には、素晴らしい松が沢山ある。
季節に関係なく、作業は行われると云う。

       

剪定班があるらしい。
大きな見事な松や、箱の型に整える箱松と、全部の松の手入れには、何十人もの庭師がいても、手がまわりかねるのであろう。
二年に一回の順で、美しくお化粧直しをしてもらうのかな。松は。

         

松手入れには
「どんなご苦労がありますか?」とお尋ねする。
大きく背が伸びて枝が張った松は、幹の元から、枝の先へ先へと、剪定をやってゆく。枝の先は勿論細く、梯子も届きにくくなる。危険をともなう。いくら慣れた仕事でも緊張をするであろう。
若い松は、松の葉の茂りが早く、又違った苦労があるらしい。伸びやすく育ちやすくなるよう手助けをする。
仕事の邪魔をして申し訳がないのだけれど、懇切丁寧にお話をして下さる。
松の木の上と松の木の下とで会話がはずむ。
ニコニコと笑いながらも、手と目は休めていない。

     🍒    紫雲山まなかいにあり剪定す

     🍒    囀りにまなざし深き庭師かな

     🍒    深呼吸剪定梯子の天辺へ

     🍒    剪定の青き香草の団子の香

     🍒    百千鳥にわかに鳴りぬ笛と鉦

推敲をやらなければならない句だけれど、たまたま公園で拾うことができた。

    (^。^)y-.。o○

    
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