Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

街に「見えないダム」を造れ

2009-07-27 23:49:00 | インポート
コナサン、ミンバンワ!

荒っぽい梅雨空が続きます。実態の梅雨入りが遅かった為、梅雨明けも遅れているだけだと強弁もできますが、それにしても偏った地方での降雨がちと多過ぎる印象を受けるのも事実。
北九州や中国地方の水害は拡大の一途を辿り、この地域では、もう良い加減に天気回復して欲しい気も致す次第。改めて、被災地域に対し、心よりお見舞い申したく思います。

さて、その雨水の管理について。平地の都市部にては、雨水の多くが利用されないまま海へと流されるに任されている状態かと思いますが、先日の報道にて、この雨水を効率良く利用している所がある事を知り、新鮮な驚きを得た次第。
その場所は何と、東京都内のS区であります。東京の下町でもあるこの地、思えば私の趣味仲間の方もお住まいで、雑然とした中にも元気が感じられる土地柄ではと思われます。
映画「男はつらいよ」の寅さんこと車寅次郎や、アニメの「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の両津勘吉巡査長の地元にも、ごく近い所です。

このS区にては、地元の住宅や商店、区役所をも含む企業などに数百基もの雨水の貯水槽が設置され、防火用水、清掃や散水、トイレ用下水などに活用されている由。それも1980年代の昭和末期よりもう25年以上も続く取組みである事を伺いました。なぜもっと以前より、こうした事実が報道されないのか、少しく疑問を感じました。

貯水などの用水確保と言えば、従来は山間に大型のダムを設置して大量の水をせき止め、発電や用水に資するのが主でした。これも石原裕次郎さんが手がけた映画「黒部の太陽」などにも、山間の大型ダム建設の舞台裏などが克明に描かれています。そうした建設の苦労を全否定する訳ではないが、自然の造作を人手にて大きく変える、言わばアメリカン・モデルの開発手法は最早終焉を迎えているのでは、と強く思うのであります。

そうした事を思う時、この東京都S区の利水への取組みは、これからの祖国日本の水に向き合う姿勢のあるべき方向を示唆している様な気がします。
各住宅や商店、企業などが雨水を貯めておく事ができれば、万一の渇水時にも、それは一定の効果位はあるでしょう。伺った所では、雨水は一度沸かせば飲用にもでき、設置する貯水槽にしても、普及が進んでコスト・ダウンに成功すれば、設置価格の引き下げも実現する事でしょう。
一時の防火用水にて問題となった、蚊などの害虫発生の懸念はありますが、水の入れ替え管理の徹底などで解決する方法はあるものと信じます。

とに角、東京都S区の利水への取組みは、全国レベルに広げるべきと私は思います。各世帯や商店、企業などに設置が広まれば、都市レベルにて見れば、すぐに大型ダム1カ所位の規模になる。公共事業予算を適用できれば、山間の自然を壊して設置するよりも、余程有効な水利用が可能でしょう。
既に発電には、短期的には原子力、長期的には太陽光、風力、そして地熱などの有効利用が試されています。利水のついての公共事業も大きく視点を変え、住民の身近なレベルでの適正な開発にシフトすべき。
そうすれば、血税を用いての公共投資の透明化も図れ、国民よりの支持もきっと取り戻せるのでは、と私は思いますね。*(地球)*
コメント
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