長過ぎた残暑に、ようやく終幕が見えてきた様だ。当地愛知も 明日未明辺りに一時降雨が見込まれるが、これを境に気温が大きく下がる予報。気圧配置が一気に本格的な冬型に移る為、気温低下と北からの強風にも留意する必要がありそう。寒暖差が広がる為、今季は罹る訳には参らない風邪などにも 注意を新たにする必要がありそうだ。
本題です。今月末の投開票へ向け進行中の衆院選。一旦は落ち着いたとはいえ 決して油断できない中国大陸他由来の新型コロナ・ウィルス感染症対策や、それに伴なう経済や文化へのダメージ修復。世界的にも向上しない 国民所得の改善へ向けた「分配」施策など、与野党で政策論争が繰り広げられているのはご存じの通り。財政出動重視の余り、財務省トップからは「財政規律軽視は国家破綻に繋がる」意の警告メッセージも月刊誌で紹介され、論議を呼んでもいる。この官僚発言自体の是非は控えるが、まぁ原論の自由の範囲内として受け流す事もできそうに 拙者などは思う。
本題です。今回は特定野党間での選挙協力が一定実現し、与党側も油断は禁物と心得る。尤も 特定野党側の連携も盤石という訳では勿論なく、例えば先日首都圏選挙区での立憲民主党とれいわ新撰組の競合問題などは、他の選挙区でも生じる可能性があるだろう。安保面などでの基本姿勢が異なる以上、一枚岩とは参るまいて。
その首都圏選挙区で 或いは波乱を呼ぶと思われた 小池東京都知事も関与の国政向け政党「ファーストの会」が準備不足もあって、今回衆院選への候補者擁立を断念した様だ。「緑の狸女」とも「寝業師」とも揶揄される小池都知事一派も、今回限りはという事か。以下、本日付の 読売新聞ネット記事を引用して、みて参りたい。
「無謀だった、何かしらけじめを・・・「ファーストの会」衆院選撤退」
東京の地域政党・都民ファーストの会が国政進出に向けて設立した「ファーストの会」が、衆院選からの撤退を決めた。公示が早まり、候補者擁立が真に合わなかったことを挙げている。「都民ファ」の今回の動きを、特別顧問の 小池百合子都知事は距離を置いて見ていたとされ、「都民ファ」内部からも「無謀な判断だった」と執行部への批判が上がっている。
「今回は見送ったが、また来たるべき選挙に向けて、しっかり頑張っていく」。「都民ファ」とファーストの会の代表を務める 荒木千陽都議は 10/15夕、衆院選への候補者擁立を断念した経緯について説明を求めた報道陣に、こう語った。
荒木代表は 10/3 都心のホテルで記者会見を開き、華々しく新党設立を発表した。一方、今回の擁立断念については「都民の期待に沿う戦いは難しいと判断した」などと記した文書 1枚を配布しただけ。報道陣からの 記者会見の開催要請にも応じなかった。「都民ファ」の関係者は「国政を目指す党の代表として、説明しないという態度はどうなのか。何かしらのけじめをつけなければ、国政選など目指すべきではない」と切り捨てた。
2017=平成 29年の都議選 (定数 127) で「都民ファ」は初陣ながら自民党を上回り、第 1党の座についた。以降「都民ファ」内には国政進出を望む声がくすぶり続けた。その声は、今年 7月の都議選で劣勢とのとの下馬評を覆し、第 1党の自民党 (33議席) に迫る 31議席をを得て第 2党に踏みとどまったことで、さらに大きくなった。複数の関係者によると、9月頃には 所属する都議ら 15人ほどが、国政進出を提言する文書を荒木代表に出し、ファーストの会設立の流れができたという。
ただ、衆院選の投開票が 当初見込みよりも早まったことなどから、公募による候補者擁立作業や他党との連携は混乱。頼みの綱の小池都知事も「国政には関知しない」と静観する構えを崩さず、同知事は周辺にも「(都民ファは)自分たちだけで選挙を戦うつもりだ」と発言。ファーストの会の勢いは 急速に落ちた。「都民ファ」内では「都議選から 3か月余り。都政を軽んじるべきではない」と、国政進出に否定的な意見も多い。都議の一人は「全ての面で準備が足りなかった。次期尚早だった」と話した。(引用ここまで)
今回の衆院任期満了➡総選挙の流れは 4年前すら分かっていた事であり、その事から国政進出へ向けた ファーストの会設立は、遅きに失したとみる事もできよう。又 国政進出志向勢力と都政重視勢力を適切に統御できなかった事は、特別顧問といえど 小池都知事とファーストの会執行部の統御能力も問われる事となろう。
国政進出は憲法上自由としても、公党としてその方へ進むなら それは有権者の負託に堪えられる、責任ある態勢を整えられなければなるまいて。それが一定でもできるまでは 国政進出を考えるべきでなく、選挙期間が短くなる事が分った段ん階で 速やかに候補者擁立を断念、撤退へと進むべきだろう。そういう判断や表明がも少し遅かった気もする様に思うのだが。
今秋に続き、来夏には参院選を迎える。ファーストの会が国政に打って出るとすれば、この時という事になろう。本当にその気なら、今からそこに照準を合わせ 停滞させてはならない東京都政に真摯に当たりながら、着実に準備を進めるべきではとも思う者だが、現状は 小池都知事からも荒木執行部からもそうした目立った動きは見られない様だ。双方共理解されてはいるだろうが、発信や表明が不足すると 支持者達からは忘れられていくリスクも軽視してはならないだろう。そうなれば所謂「小池劇場」も終幕という事になりかねないだろう。想えば 菅(すが) 前政権が短命に終わった一因は、発信力の弱さだったと言われる。この所は教訓にされて良いと心得る者だが。
もう一つ、ファーストの会の 来る衆院選撤退は、特定野党側にとってはある程度追い風となるかも知れない。しかしながら 過去最多の選挙区で候補者協力に成功したとは申しても、安保政策などで温度差がある以上 本当に望ましいレベルの連携は難しいまま終わるかも知れない。
主な勢力 立憲民主、日共の双方共、選挙協力で一定の理解や連携はし得ても、政権交代レベルの力を発揮するかは未知数だ。他情報によれば、非暴力でこそあれ革命志向の日共との連携が むしろ無党派層を遠ざける様な動きを招きかねないとの懸念もある様だ。勿論 ファーストの会の国政志向は自由なので、再びそうした動きがみられても、拙者は静観するつもりだが。今回画像も先年で恐縮。JR名古屋駅にての、東海道・山陽新幹線上下列車邂逅の様子を。