先刻閉幕の 主要 20か国首脳会合 G20の折、暫く機会のなかった 習 近平(しー・じんぴん)中共国家主席と初会談を持った石破総理。
先頃の中共軍関係機による領海侵犯事案についての 一応の説明を得たのもその成果か。それもあって相当な手応えを感じたは良いが、それならば云われなき拘束の続く 我国薬品メーカー役員を含む複数の日本人解放の確約位取り付けて頂きたいものだ。
その問題で拙者が連想するのが、北鮮による日本人拉致事件被害各位の解放と帰国実現。故・安倍元総理や国会議員複数の尽力にも関わらず、事態は膠着のまま。石破総理からも事件解決への表明がされてはいるが、どれ位実行への姿勢を見せられるか こちらも併せて注目したい所だ。
本題です。その中共、我国周辺への軍事的脅威も看過できぬレベルと聞く。確かに前回の対台湾軍事演習にての 短中距離ミサイルの我国排他的経済水域EEZ内着弾などは、黙っていて良いレベルではない。多少は情報開示の姿勢に転じたとはいえ、引き続き注視を続けるべきは勿論だろう。その上で、やはり中共以上に防衛面で警戒すべきは 拙個人はロシア国だと心得るのだが。
そうした非友好諸国に対峙すべく、米合衆国メインの重要情報枠組み「ファイブ・アイズ」への我国関与も進められ、それ自体は理解する者だ。今後はその関与を深化させるべきとも心得るが、その為の関係各国との信頼強化も必要だろう。以下 昨日今日の日本経済新聞ネット記事を引用して、みて参ろうと思う。
「ファイブ・アイズ会合、日本で初開催へ 自衛隊も参加」
米英両国を含む 5カ国の枠組み「ファイブ・アイズ」各国軍が 11/20、日本で初めて会合を開く。部隊の各前線で任務にあたる下士官以下のトップを招き、自衛隊とともに地域情勢などについて話し合う。
ファイブ・アイズは米英とオーストラリア(豪)、カナダ(加)、ニュージーランド(NZ)が機密情報を共有する枠組みだ。米英が立ち上げ、1950年代までに残りの 3カ国が加わった。正式なメンバーではない日本での開催は、中国(大陸)やロシアなどが割拠するインド太平洋で情報収集の拠店としての日本の重要性が高まっている事情を反映している。
会合には自衛隊から曹士のトップで統合幕僚長を補佐する 甲斐 修・統幕最先任が出席する。米軍からは統合参謀本部とインド太平洋軍、在日米軍の 3人の最先任が参加する。
防衛省・自衛隊を巡っては 安保に関わる「特定機密」の不適切な取り扱いなど、不祥事が相次いで発覚した。ファイブ・アイズなどは性質上、機密情報の保護が前提となっているため、改善がままならなければ国内外からの信頼は得られない。(引用ここまで)
本当に、今の防衛省・自衛隊は「同盟及び同志国との特定機密」を共有するレベルには達していないとみられても仕方ないものがある。自衛隊は 前回会合からオブザーバー参加している由だが、今回我国での会合を機に「何が問題か」を厳しく問い直し、信頼強化の為の善後策を強い姿勢で築くべきだろう。
前回と今回のオブザーバー参加の間に、同盟及び同志国との 機密保持のあり方を含む重要情報共有の為の策を真摯に考え実行して頂きたいもの。その事がひいては我国の安保強化にも資するというものだろう。
「中共にすり寄っているのではないか」との疑念も持たれる石破総理だが、改めて 安保政策は同氏の得意科目ではないか。であるからこそ、同盟及び同志国の信頼を回復し高める為にも「ファイブ・アイズプラスワン」を現実にすべく、本気度を見せて頂きたいものだ。
近い将来になろうが、憲法改正と共に 我国内でのスパイ防止法を含む、より効力ある機密保護法制の整備も課題だろう。今回画像は 今秋雨の頃、新潟・福島両県境を東上する JR磐越西線・蒸機列車の様子を。以下に 関連資料をリンク致します。