線翔庵日記



おまつり、民謡、三絃、名水、温泉、酒、そして音楽のこと…日々感じたことを綴ります。

望郷の鐘~阿智村・長岳寺

2016年01月20日 22時24分41秒 | 歴史
 下伊那郡阿智村にある天台宗・長岳寺。当地、駒場にある古い名刹だ。


 この寺は武田信玄が戦いで病に倒れ、甲斐へ帰国の途上、駒場の地で亡くなり、その遺骸を安置したということで知られる。


 しかし、この寺にはもう一つ忘れられない人が知られる。先代住職、山本慈昭氏だ。



 敗戦間近に、国民学校の教師として渡満し、シベリアに抑留される。奇跡的に帰国するも、多くの子どもたちが、苦難を逃れようとしたものの、中国の地で亡くなったり、取り残されたことを知り、生涯を残留孤児たちの肉親捜しに捧げるのであった。


 特に、信州を代表する文学者、和田登著になる「望郷の鐘」の映画化により、注目されてきた。その鐘がこれだ。


 こんな碑もあった。


 境内には日中友好に関わるものが数々残されている。日中友好不再戦の碑、そしてお地蔵さま。




 阿智村には「満蒙開拓平和祈念館」もオープンした。こうした地を訪ねると、平和への思いを新たにするとともに、帰国者の方々の生き様に学び、自分たちの生き方を見つめ直す気持ちにもさせられる。

 
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