気になったこと：大人の時間☆子供の時間

昨日は美術館で小学生を対象にギャラリー・トーク
を実施したのですが、少し気になることがありました。
たまたま近くの小学校のお子さん達だったので、
美術館まで歩いて来たらしいのですが、
トーク後半に気分が悪くなったり、
「疲れたぁ」とげんなりする子が少なからずいて、
それとなく話を聞いてみると、睡眠不足ぎみであったり、
朝ご飯をちゃんと食べていないようでした。
これまで数多くの子供達に接して来て鑑みるに、
元気がない場合は往々にして、そういった理由からのようです。

以前も眠そうな子に聞いたら、親と一緒に前夜
ドロドロ不倫劇であるテレビドラマ「不信のとき」を
見ていたら寝るのが１１時過ぎになってしまった、
と答えた子がいて、びっくりしました。
小学生が親と一緒にそんなドラマを見ること自体に驚いたし、
そんな遅い時間まで起きてテレビを見ていることにも
疑問を感じました。

睡眠不足は体調に悪い影響を確実に与えます。
特に育ち盛りのお子さん達には。
宵っ張りの朝寝坊は、朝起きても食欲が湧かず、
脳も身体もなかなか目覚めず、その結果軽い脳貧血状態で
学校へと向かう結果になってしまう。

日本の社会全体が夜型にシフトして、
それが大人だけでなく子供の世界にまで波及し、
子供達の身体を蝕んでいるような気がします。
夜の１１時頃には成長ホルモンが盛んに分泌されるそうですから、
この時間帯にはぐっすり寝ていることが望ましいらしい。
大人の事情はさておき、小学生の頃はせめて１０時には
静かに布団の中に入っている状態に持って行きたいですね。

やっぱり大人の世界と子供の世界、
大人の時間と子供の時間は、別物だと思うのです。　
その境界線の曖昧さが、最近とても気になります。