はなこのアンテナ@無知の知

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いつ来るとも知れぬ災害への覚悟と備え

2011年08月13日 | はなこのMEMO
 11日で東日本大震災から5カ月となった。いまだ被災地では87,063人の人々が避難生活を余儀なくされていると言う。津波による甚大な被害と福島第一原発事故のダブルパンチに、自らの保身しか頭にない(と思われる)政府が十分な対応策を取れていない上に、原発事故による電力供給不足が足枷となって、被災地を支えるべき他の地域も身動きが取りにくい状況に陥っている為に、復興が遅々として進まないのではないか?

 特に、原発事故と言う人災が、放射能汚染~放射線による外部被曝と放射性物質による内部被曝~で、日本全土を混乱に陥れている。政府の情報隠蔽体質と被災地支援の遅れに、皮肉にも流通システムの発達が後押しする形で、日本全土への「放射性物質の拡散」の危険をもたらし、その結果、被災地と非被災地、東日本と西日本の間に不毛ないがみ合いを生みだしている。

 この非常時に、国民が一丸となって立ち向かわなければならない国難の時に、なぜ国民同士がいがみ合わなければならないのだ?

 その責任は、第一義的には国策として原発設置を進めて来た政府にある。天然エネルギー資源に乏しい我が国において、原発推進がやむを得ない選択であったとしても、設置した責任者として、その維持管理、老朽化への対応を怠って来た政府及び電力会社の過失責任は重大だ。国民同士でいがみ合うのは筋違いというものだ。そもそも、いがみ合っている場合ではない。

 たまたま今まで無事だった場所も、いつ何時、災害に見舞われるか知れない。今、こうしている間にも地震は各地で起きている。地震以外の天災も油断できない。第2、第3の原発事故が起こらないとも限らない。阪神・淡路や新潟中越地方や東北で起きた出来事は、けっして他人事ではないのだ。日本列島に住んでいる限り、私達は、天災や人災は"忘れる間もなく"やって来るのだと、覚悟すべきなのかもしれない。その覚悟が、災害に備える知恵として結晶化したのが、"減災"と言う考え方なのだろう。

 私達は甚大な被害を受けた東北の復興を推し進めつつ、いつ起こるとも知れぬ災害に備えなければならないのだと思う。

 災害への備えに役立ちそうな記事が、新聞や雑誌にあったので、以下にまとめておきたいと思う。

1.現金

外出時に常備:財布に当座をしのぐ為の現金2~3万円身分証明書

 →身分証明書があると、仮に通帳や印鑑を紛失・消失しても銀行預金を引き出すことができる

非常用持ち出し袋に常備小銭や千円札をまぜた現金を数万円×家族の人数

 →小銭は10円玉や100円玉を。公衆電話は災害時、無料で使える場合もあるが、機種によっては10円玉を入れないと動かないことがある。

2.家族の銀行口座と加入保険の一覧(常に携帯すると共に、非常用持ち出し袋に常備)

銀行預金名義別に銀行・支店名を記入。しかし、防犯の為、口座番号は書かないこと。
 ※災害で家族が離ればなれになった時、お金を下ろしに行く銀行に印をつけ、家族で認識しておく。

 →今回の震災では、消息不明だった家族が地元の銀行で出会えたケースもあった。

保険証券を紛失・流失すると加入保険がわからなくなる為、絶対に作成しておきたい
加入保険の一覧表保険の対象、「誰に(人)」「何に(モノ」)別に表にまとめる

 →災害時に請求漏れを防げるし、リスト化することにより保障の重複を発見して、保険を見直し、過剰な保険料支出を減らすことができる。
 
 他に記入項目として、保険会社名電話番号証券番号

 →保険は原則として受取人が指定されているし、実際の保険金支払いまで段階があるので、銀行口座の口座番号ほど神経質に考えなくとも良い。

 一覧表を作ったら、家族で情報を共有するのが何より大事。1人暮らしの人は、離れた家族と最低限の情報共有を。

(以上、2011/07/19付日経夕刊7面、FP深田晶恵さんの「家計力向上ゼミ」より)


非常持ち出し品リスト

水と食料品

 災害発生時、まず人命救助が最優先で、物資や給水等の救援体制が整うまでに約3日、72時間かかると言われている。その間、停電・断水でも困らないように、家族の人数に応じた3日分の飲料水・食料の確保が大切だ。

1.飲料水1日1人3リットル×3日分

2.非常用缶詰・レトルトパック
 少量でも腹持ちの良いパンや乾パン、プルトップ式や缶切り付きの缶詰。
 煮物、カレー等、常温で食べられるレトルトパック。

 →非常用の缶詰は保存期間が3~5年と長い。
 1年に1度、賞味期限、中身の点検を。

3.お菓子:保存がきく飴・ようかん等

【緊急用品1】防災用品

4.アルミマントレインコート
 
 →アルミマントは軽量・超薄型で、防寒、防水効果が高く、身体に巻き付けると温かい。

写真は我が家の充電ラジオ"CUTEBEAT"(東芝エルイートレーディング)。背中のハンドルを1分間に120回まわして充電すると、ラジオが約30分間使えます。他に携帯電話の充電機能(機種による)やライト、サイレンも備えているスグレモノ。乾電池使用の場合は、単4乾電池2本で。ラジオの感度もなかなか良し♪
 5.携帯ラジオ・懐中電灯:AM,FM両局入るもの。携帯電話手動充電器、ライト付も便利。

6.予備の乾電池:手持ちのラジオ、懐中電灯の電池の種類を確認して、予備を持つ。

7.
 →声が出せない時も、笛があれば居場所を伝えたり、人を呼ぶことができる(私は携帯電話に小さな笛を取り付けている)

8.ローソク、マッチ
 →災害用の長時間(24時間)点灯するもの、安定感のあるものを常備。マッチ、着火ライターも。

【緊急用品2】身の回りの物で防災用に転用できるもの

9.サバイバルナイフ
 →小型ナイフ、ハサミ等がコンパクトに収まっていて便利

10.古新聞、風呂敷
 →新聞や風呂敷を服の間に入れたり、身体に巻いたりして保温。
  新聞紙を何枚か重ねて断熱マットに。
  食器代わりに→新聞紙で紙皿を折り、ビニール袋やラップでくるんで使う。
  風呂敷は包帯、止血帯、マスク代わり。
  棒に結んで旗として。
  授乳や着替えのちょっとした目隠しに。
  重い物を運ぶ時にも…と幅広い用途!

11.タオル
 →何枚か重ねて落下物から頭を保護。

12.ラップフィルム・割り箸等
 →ラップフィルムで食器を覆いながら使うと、水が使えない時に便利。
  絆創膏や包帯が足りない時は応急処置として、傷口を水で流してから、ラップフィルムを巻き、包帯の代わりに。
  骨折した時にも、固定する棒をあて、救急用三角巾の代わりに。
  強度があるので、ロープや紐の代わりにも使用可。

13.ポリ袋・ゴミ袋
 →大きめのゴミ袋は顔と腕を出す穴をあけてかぶると雨具に。
  簡易トイレとしても使用可。
  腕を負傷した時の三角巾代わりに→手提げ用ビニール袋の両脇を切って腕を入れ、手提げ部分を首からかける。
  ペットボトルやポリタンクがない場合に、手提げ用ビニール袋を二重にし、水を入れて運ぶ。
  大きいゴミ袋を段ボールにかけて、バケツ代わりにも。  

【保健・衛生】

14.絆創膏、常備薬、衛生用品、使い捨てカイロ、歯ブラシセット、マスク(←埃対策)等 

15.ウェットティッシュ、ポケットティッシュ、トイレットペーパー

【貴重品】 

16.健康保険証コピー:家族分 

17.テレフォンカード

18.筆記用具と布製のマジックテープ
 →避難場所や伝言をガムテームにマジックで書いて、家族が立ち寄りそうな場所に貼る。粘着力が強い為、外壁等にも貼ることができる。
  ガムテープは物の補強、また怪我の応急処置の道具が何もない時に、大きな傷口等を防ぐ止血材に。

19.家族の写真(安否確認と心の支え)

20.住所録

21.防災手帳

衣類

22.軍手

23.帽子(ヘルメット)

24.下着

25.運動靴 (室内でもガラス等が散乱して危なかったりするので、すぐに履けるように、非常用持ち出し袋と一緒に保管)

26.ソーイングセット

 他にお子さんのいる家庭は、母子手帳夫の名刺(裏に緊急連絡先)、着替えおむつおんぶ抱っこひも粉ミルクほ乳瓶ベビーフードおもちゃぬいぐるみお絵かきセット

高齢者家庭は、診察券服用中の薬3日分緊急連絡先等。

(以上、『婦人之友』9月号より抜粋。一部はなこによる補筆あり。本誌の「地震に備える」特集は時機に適った有用性の高い内容であり、講読をオススメする。なお、記事中で貴重品として、銀行口座控え、印鑑、印鑑証明コピー等もリストに挙がっていたが、先に掲げた記事での指摘<防犯上の問題>もあり、それらを非常時用持ち出し品として常備するか否かは、各自の判断で。)

 ポケットティッシュや軍手をはじめとして、今ではいろいろな物が100円ショップで調達できるので、それほど金銭的負担がかかることなく、殆どの物が用意できると思う。

 また、今回の震災報道で気になったのがメガネだ。震災でメガネをなくしたり破損して困っている人が多く、あるメガネ店が中古のメガネを緊急措置として提供したとの報道を目にした。私の夫や息子もかなりの近眼で、万が一メガネが使えなくなったら、途端に生活に支障を来してしまうだろう。メガネなしで生活ができない人は、非常時用持ち出し袋に、是非予備のメガネを用意しておくことをお勧めしたい。



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