はなこのアンテナ@無知の知

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振り込め詐欺の被害から年老いた親を守る

2016年04月14日 | はなこのMEMO
 皆さんは、町内会から回って来る回覧板にはきちんと目を通されているでしょうか?私は一通り目を通して、重要だなと思う情報はメモで残しておきます。

 先日は回覧板に挟み込まれていた、神奈川県警が出している『防犯かながわ』が自分の身近な防犯に役立つと思い、メモを取りました。

 『防犯かながわ』はB4サイズ紙二つ折り、総4ページのチラシですが、今回は表一面の「振り込め詐欺特集」、中面の「少年犯罪件数のこの10年の推移」や「子供と一緒に住んでいる街のパトロールのススメ」等、どれも本当に身近で、興味のある内容でした。

 このブログを読まれている方にも参考になればと思い、下記にご紹介します。

【振り込め詐欺について】

 詐欺被害を防ぐポイント

 親世代は60歳を過ぎたら…

 ①相手が電話でお金の話をしたら詐欺を疑う
 →いろいろ質問し、徹底的に相手の身元を確認する
  (とりあえず「ウチに息子はいません」と答え、相手の反応を待つとか…)
 
 ②常に留守番電話に設定する→犯人は録音を嫌う
  (通話する時は、電話についている録音機能を使って、通話を録音する)

 ③一人で悩まず、必ず誰かに相談する
 →家族や友人や警察にすぐ相談する
  折り返しすぐにでも本人の携帯電話や会社に電話をかけて
  本当に本人からの電話なのか確認する

 (私達)子世代は、特に親と離れて暮らしている場合、
 できる限り普段から親元に電話をすることが大切だと思います。
 親と密にコミュニケーションを取ることで、
 
 親に寂しい思いをさせない
 →「常に気にかけているよ」と言うシグナルを送る
 親との信頼関係を構築する
 →自分は詐欺グループが言うような失態はしないと安心させる
 親のちょっとした体調の変化を察知する
 →認知症の兆候を見逃さない。犯罪の存在を知りながらも騙されると言うことは、
  高齢化だけでなく認知症による判断能力の低下も疑われる

 ことが大切だと思います。
 私も1週間に一度は九州の親に電話するようにしています。
 もちろん、親の近くに住んでいる兄弟とも連絡を密にして、
 親の近況を聞くようにしています。
 

 平成27年度、神奈川県における振り込め詐欺の被害件数は実に993件に及び、被害総額も32億7700万円に上りました(チラシの段階では暫定的な数字だったのか、神奈川県警の最新のデータを調べてみると、それぞれ1,022件36億2900万円でした。それぞれ前年比30%減となっています)

 因みに警察庁のデータによれば、同年全国の被害件数は12,762件(前年比+1506)、被害総額390億5000万円(同、+10億7000万円)、東京都は1,772件、60億1090万円ですから、東京都と神奈川県は人口比でも突出した被害件数と被害額と言えます。

 しかし、警視庁や神奈川県警、そしてNHK夕方ニュースでの1年に渡る「私は騙されない」シリーズ放送(特殊詐欺犯罪の手口を具体的に紹介)等の地道な防犯キャンペーンが功を奏したのか、東京都と神奈川県では前年比で減少傾向にあります。

 一方、地方では、振り込め詐欺をはじめとした特殊詐欺の発生件数が増加傾向にあると、警察庁は警告しています。

 地方から都会に出て来て、年老いた親を地方に残している人は、今後特に気に掛ける必要がありますね。

 神奈川県警の調査によれば、振り込め詐欺の被害者の94%が60歳以上であり、被害者の73%は「オレオレ詐欺」を知っていたにも関わらず、被害に遭っているとのこと。

 つまり、「私は大丈夫」と言う油断は禁物と言うことです。
 
 こんな電話に気を付けて!
 →詐欺グループが使う常套句

 「カバンを忘れた(会社の大事な書類やお金を失くした)」
 「会社のお金を使い込んでしまった
 「交際相手を妊娠させた
 「株に失敗した(多額の負債を抱えてしまった)」
 
 また、最近は銀行や郵便局の詐欺被害の予防策が徹底しているので、

 「同僚、部下がお金を取りに行く」と言って、

 自宅に現金を直接受け取りに行く手口や
 駅などに呼び出して現金を受け取る手口が増えている。

 振り込め詐欺をはじめとする特殊詐欺犯罪は、仕事を求めての現役層の都市部への一極集中や、都市部地方に関係なく子世帯の核家族化、それに伴う老親単独世帯の増加、そして高齢化に伴う認知症の増加と言った、戦後日本の家族形態の変化や高齢化による人の孤独や心細さに付け込んだ犯罪ですね。

 その片棒を年端の行かない若者が担いでいたりするのですから、とても哀しいと言うか、軽蔑すべき犯罪だと思います。犯人たちも誰かの子供だろうに。親がいるだろうに。一体どういう親子関係のもとに、このような犯罪をのうのうと行える人間が育つのか、考えると本当に悲しくなります。

 こうした犯罪に手を染める人達は不幸な親子関係しか結べなかった可哀想な人達なんだろうけれど、どうにかして、犯罪者に至る道筋を回避できなかったのかと思う。周りは不幸な子供を救えなかったのかと。

 同様に、互いを思い合う親子関係と言う意味では、被害者の方にも成人した我が子とのコミュニケーション不足が被害に遭われた原因の一端に見えて、なぜ、そうなってしまったのかが気になります。一端の社会人として自立出来たのなら、過去にどんな経緯があったにせよ、子は親の恩を忘れてはいけないと思います。どんなに忙しかろうと、電話ぐらいしてあげましょうよ。 


【子供と一緒に街をパトロールのススメ】

 数年前のパリ旅行で、郊外のベルサイユ宮殿に観光に行った際、イタリア人の可愛い男の子を見かけたので、思わずかつて学んだイタリア語を使いたくなり、イタリア語で話しかけたら、少し離れた場所にいたその子の母親が物凄い形相ですっ飛んで来て私を睨み付けると、半ば強引に男の子の手を引いて連れて行ってしまいました。

 観光地にいる小さな男の子に気安く話しかけた私は、アジア系の得体の知れない誘拐犯にでも間違われたのかもしれません。ちょっと個人的にはビックリな体験でしたが、パリ在住の元アナウンサー中村江里子さんも、お子さんの学校の送迎は親同伴が当たり前だと言っていましたし、つまり、向こうではお子さんの誘拐がそれだけ切迫した犯罪なのでしょう。

 日本も早晩そうなってしまうのでしょうか?先日も埼玉県で誘拐・監禁された少女が2年ぶりに救出されたとのニュースが流れたばかりです。日本は海外に比べて児童ポルノへの危機意識が社会全体でもまだ低く、小児性愛者が野放しになっていると海外でも問題視されているぐらいですしね。児童生徒の誘拐監禁事件も、未遂も含めれば、私達が認知している以上に発生件数が多い可能性もあります。

 そうした危険性を踏まえてなのでしょうか?神奈川県警は「防犯かながわ」紙で、親子で一緒に住んでいる街を一緒にパトロールして、身の周りの防犯環境に対する意識を高めようと呼びかけています。

 まず、万が一、不審者と遭遇した場合に逃げ込めるこども110番等のようなステッカーが貼られた場所(学校、コンビニ、個人宅等)を親子で確認する。

 次いで街の様子を丹念に観察して、見慣れた街の「変化/何かが違う」に気付きやすくなる能力景色読解力を高める。

 具体的には、
 「いつもはなかった車(見かけない車)が停まっている」
 「いつもは誰もいない場所に、知らない人がいる」
 と言うように、常に周りに目配りして、ちょっとした変化を見逃さないよう、子供達自身が自ら危険を察知して回避できるよう、親子で積極的に危機管理能力を高める努力を促しているのです。

 もし、「防犯ブザー」を持たせているのなら、その使い方も練習させた方が良いですね。いざと言うときに使えなかったら意味がないですから。

 もちろん街全体でも子供を守ろうと言う心構えは大切で、直接子育てに関与していない大人も、「景色読解力」を高めて行く必要があります。この「景色読解力」は子供を誘拐から守るだけでなく、空き巣狙いのような窃盗犯罪にも効果がありそうですね。

 時間帯と場所によって違和感を覚える人の存在は確かにあるものです。私はなんとなく感じるものがあれば、近所の路上で見知らぬ人にも挨拶をします。すると何かやましいことのある人?はオドオドした態度を見せたり、目を逸らしたり、速足で逃げるように去って行きます。単に私が変なおばさんと思われている可能性もなきにしもあらずですが…bomb2

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