![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/a0/7ab1521c52020f29d2bc5e21f9a79037.jpg)
サラサラと色紙に達筆でしたためられた言葉。
先頃亡くなられた俳優丹波哲郎さん曰く、
「人間として最も大切なもの」らしい。
ワイドショー番組で放映された丹波氏追悼報道での一コマ。
いつも笑顔で、人の話に耳を傾け、健康であることが一番…
丹波氏は笑顔でそう言われた。
いろいろなものをそぎ落とした、ミニマムな人間の在り方。
たぶん多くの人間(自分も含めて)は欲張りだから、
明晰な頭脳、人も羨むような美貌、経済的な豊かさ、社会的地位、
いろいろなものが欲しい。
親として、子供にそのすべてを期待したりする。
でも、そのすべてが揃ったとしても、
笑顔が消え、心を閉ざし、病に伏したら、
人間として幸せと言えるのかどうか…
(三つの重要素に照らして見れば、
これ以上何を望もうかと思うくらい、
我が子は私なんぞより十分立派な人間である)
TV画面を見つめながら、そんなことをふと考えた。
また、こんなことも思った。これはいつも思うこと。
自分が幼い頃から知っている人の訃報に接するたびに、
その方の、若く生き生きと活躍されていた頃の姿が、
自分の中では鮮明なだけに、
訃報で伝えられる享年が高齢であったりすると、
自分がそれだけ年を取ったのだと実感する。
松本清張や手塚治虫の訃報に接した時には、
いい年して、身内でもないのに、親しい間柄でもないのに、
号泣したな。亡くなる前にお会いしたかった、と心底思った。
ひとしきり泣いた後は、
「今までありがとうございました」と感謝した。
皆さんは、これを読んで、どなたを思い浮かべましたか?