“渋谷の父 ”ハリー田西の占い研究所

自身のことを含め世の中の森羅万象を占い師・運命学研究家の立場からつづります。

【運命学の扉 ♯2】 運とはなにか?~戦いの時機・タイミング~

2022年06月04日 16時56分06秒 | Weblog
「運」とは何か? 何を以って「運」というのか? 

「運」という漢字の分析からその意味に迫ってみよう。

〈漢字〉は今から3700年前の紀元前17世紀に始まった
中国最古の殷王朝の時代に出来たといわれるが、
この「運」という漢字を訓読みすると「はこぶ」と読める。

では、「はこぶ」とは何を運ぶことをいうのだろうか?

「運」という字を分解すると「しんにょう」の上に「軍」が乗っている。

「道」「進」「迷」などにも使われている「しんにょう」は“前に動く”ことを意味している。
「しんにょう」に乗って「首」が動いていくのが「道」、
「しんにょう」に乗って「ふる鳥」が動いていくのが「進」、
「米」が乗って動くのが「迷」である。

このことからわかるように「運」とは「しんにょう」に乗って「軍」が動いていくことを意味している。

私が想像するにこの「運」という漢字が現在のような意味で使われたのは
中国の春秋・戦国時代(紀元前770年~紀元前221年)。

春秋・戦国時代――今からおよそ2500年前の中国は日本の16世紀の戦国時代のように
いくつもの国が群雄割拠し互いに全国統一を目指して日々戦いを繰り返していた。

そんな戦いの日々の中では、敵の国はいつ自分たちの国に攻めてくるのか、
逆に自分たちはいつ攻めれば戦いに勝てるのか――
そういう戦いの「時機」とか「タイミング」を知ること、
すなわち軍隊を動かす「時機」とか「タイミング」を「運」と表現したのであろう。

転じて、自分が動いたり物事を動かしたりする「時機」「タイミング」のことを「運」といい、
その「時機」「タイミング」が良いときを幸運、悪い時を不運と呼ぶわけである。

人々にとって未来が混沌としていた春秋・戦国時代。
この世界(自然界)の原理原則として生まれた陰陽五行論。
その陰陽五行論に基づいて自分たちの未来を予測する方法として、
すなわち「運」を読むために編み出された占術が算命学であり四柱推命だった。


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