こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

おむすびころりん?

2015年10月11日 10時36分58秒 | Weblog
朝いちばんに空を仰ぎ見る。灰色に染まっているが、まだ雨の気配はない。(これなら大丈夫だな)。さっそくリュックに備品を詰めた。
 ウォーキングは十二キロコースで途中山を越す。かなり本格的。百人あまりの参加者はさざめきながら歩く。既に何かをパクついているメンバーがいる。大半が団塊の世代以上。健康という実益と趣味の満喫が目的なのだ。
 山道の中ほどに差しかかった時、雨がポツリと落ちた。中休みを取り子腹封じのおにぎりを手にしたところだった。慌てて口に押し込んだ。ポツリポツリと雨は断続的に続く。
「本格的に振りそうなので、急いで下山します」主催者スタッフが大声で告げた。雨がポツリからサーに変化した。次はザーだ。。
 せっかくのおにぎりだが味は分からない。呑みこんで急ぎ列の流れに飛び込んだ。
下山した辺りで雷鳴が響いた。山麓のお堂に飛び込む。濡れたが残暑の季節で助かった。
お堂に落ち着くと急に空腹を覚えた。リュックを探ると、おにぎりの残りがある。早朝に炊き上げたご飯を塩で握って来た。確か焼タラコと昆布の佃煮にオカカを入れた。さっき呑みこむように食ったおにぎりの中味はよく覚えていない。勿体ない事をしてしまった。
石段に座りこむとおもむろにおにぎりを取り出した。焼き海苔で包み込んだおにぎりは絶品だ。市販モノではない。自家製、それも自分で汗水たらして生産した銘柄米キヌヒカリの新米を炊いためしだ。まずいはずがない。顔見知りのウォーキング仲間に一個お裾分けしてかぶり付いた。焼きたらこだった。
すきっ腹もあって格別に旨い。米の甘さがこたえられない。塩と焼きたらこがアクセントになってコメの味を何層倍もひきたてる。
「うまいなあ、このおにぎり!」
 ウォーキング仲間が感嘆の声を上げた。
(そうだろうよ)と気分がいい。晴れた心で食うおにぎりは、さらにうまみを増した。
コメント
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