まだ疲れが取れない。年を取ると、日をおいて疲れが現れる。
それでも、何日もごろごろしているわけにはいかない。
福島旅行の間にたまりにたまった原稿に
そ~っと手を伸ばす。
もちろん書く意欲は皆目ない。
原稿用紙を眺めてぼーっと時間がたつのに任せてしまう。
福島は、工業高校時代の修学旅行先だった。
仙台まで足をのばした記憶を思い起こす。
東北の秋は、ただただ美しかった。
そして、そこかしこを覆い尽くす清潔感に
感激感動は尽きなかった。
多感な時代に記憶に刻みこんだ東北だった。
記憶を辿るように、早朝の福島駅界隈を歩いた。
やはり、清潔感は健在だった。
それが嬉しくてたまらなかった。
たぶん、もう二度とは踏めない地だろう。
じっくりと楽しむことにした。
観光ポイントを回る時間よりも、
日常のふくしまを楽しむのだ。
過酷な運命に翻弄される福島を
メディアを通じて知り
心を痛めていただけに
この静かで爽やかな光景は
何物にも代えがたかった。
すぐに時間は過ぎた。
もうすぐ11時半。そろそろだ。
ようやくその気になって、表彰式の会場に足を向けた。
表彰式の前に、あの有名な林修先生の講演会が予定されている。
楽しみだ。
さあ、行こう!