こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

誰も信じてくれない事実

2022年04月04日 04時51分00秒 | 日記
節句祭りはいい天気で終わった。
ブログなどでアップされた写真を見て、
2年ぶりの祭りが、
いかに賑やかだったかが窺えた。
昔は必ず足を運んでいた祭りでもある。
ふと脳裏に浮かんだのは、
境内にあった舞台。
この間取り壊されていたように思うが、
あの舞台には思い出がある。
「僕のアダナを 知ってるかい~♬
朝刊太郎と 云うんだぜ
新聞くばって もう三月
雨や嵐にゃ 慣れたけど
やっぱり夜明けは 眠たいなア~~♪」
と歌ったのだ。このボクが(自分でもいまだに驚きなのだ)
高校3年の時だった。
加西タイムスに「のど自慢出場者募集」とあったのに目が止まった。
しばらく思案の時間はあったが、
頭の中は(のど自慢大会に出場したい)の思いだけ。
酷い内弁慶な性格の私が、
なぜそんな思いに囚われたのか、
未だに謎としか言えない。
ついに申し込みの葉書を出してしまった。
そして当日、
舞台袖に集まった出場者たちの中に私はいた。
なんと一番手に指名されてしまった。
山田太郎の爽やかな新聞少年の歌が大好きで、
それを歌うことにしていた。
カラオケのない時代、
何の取り柄もなかった私が、
ひそかに得意としていたのが絵と歌。
音楽の時間、歌唱の順番に胸をおどらせていたっけ。
「荒城の月」を震え声で歌い、
「あなた声楽科もんやね」と、
憧れの音楽の先生に評されたのが、
この年になっても思い出すほど。
それが、のど自慢の舞台に一番手で上がると、
もうガチガチ、緊張で体が小刻みに震えた。
なんとか歌い終えたのは、奇跡といえた。
勿論、鐘ふたつとお茶を濁す結果がでた。
あれは祭りの宵宮だったのか、
別の日の特別な催しだったのかは、
記憶が飛んでしまって定かではない。
それでも観客の前で歌った事実は消せない。
老いた今、
自分の人生の基盤が、
あの得体の知れない火事場の勇気(?)だったんだなあと、
確信するものがある。
人生の岐路に立つたびに、
とてつもないことをしでかした自分を、
よく知っているからだ。
「やる時はやらなきゃ、せっかく生まれたんだから」
子供にそう伝えたいが、
未だに実現できない臆病者の自分も認めざるを得ない。
人間、そんな単純なものではないのである。

深夜、ハンバーグを作り、冷凍保存した。
照り焼き味で家族の弁当用である。
ちなみに私の夕食はサーモン丼。
トラフトサーモンが半額になっていなかったら、
まずは口にできないメニューではある。(苦笑)
コメント
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