難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

難聴者のテレビの補聴方法

2005年11月05日 23時30分37秒 | PHSから

051105_2017~002.jpg051105_2158~001.jpgテレビを聞くために、サブウーファー付きのスピーカーシステム(写真右)を接続して聞いている。ニュース系か音楽系かでサラウンドをオンにしたり、オフにしたりし て、音響効果を変えている。テレビの手前においてあるので、それだけ音源に近くなって、身体でも音が楽しめる。
もう一つの方法は、テレビのイヤホン端子から、補聴器のオーディオインプット端子に直接接続するものだ。会社の会議で使っている指向性マイクの代わり に、両端がミニジャックになっているコードで接続する(写真左)。
磁気ループやワイヤレス無線方式、赤外線ヘッドホンはコードがない分、移動が楽だがまだ未実験だ。

補聴器は、海外の製品ではブルーツースの無線が受けられるものもあるので、今後、デジタル放送テレビ、電話、携帯、オーディオ等いろいろなものが直接聞 くことが出来るようになるかもしれない。

ラビット 記





ネット選挙と聴覚障害者

2005年11月05日 18時55分47秒 | PHSから

051013_1601~001.jpg新聞報道によれば、自民党が選挙活動にメールやブログ、ホームページの利用を認めるらしい
先の総選挙でネット世代の風向きがこれまでと違って、自民党に有利になったからという党利党略そのものの理由だが、選挙から遠ざけられていた聴覚障害者の参政権の保障がこの機会に実現されるべきだ。
聴覚障害者の参政権は、公職選挙法に定められたビラ以外は禁止されているので、選挙中はメールが出来ない、ファックスも出来ない、街頭演説の要約筆記も筆談すら認められないなど、大幅に制限されている。

ラビット 記


新聞も自民党の刺客や新人ばかり追いかけていないで、もっと国民の目線で現実に迫る報道が出来ないのか。今では、政権党のメディア戦略にテレビも新聞も載せられたことが明らかになっている。ジャーナリズムの本道に帰るべきではないか。ただでさえ、情報の少ない聴覚障害者は政権党に批判的視点を持った報道が不可欠だ。先日のフジテレビの「」では、尾辻厚生労働大臣が、障害者自立支援法の応益負担は、財務省からの要請があったことを否定しなかった。


なぜ退社されるのかはわからないまま

2005年11月05日 10時12分48秒 | PHSから

051026_0850~001.jpg昨日で長く働いてきた女性が退社された。
昨年の春、急に耳が聞こえなくなってしまったとメールがあり、全難聴が発行した小冊子「耳のことで悩まないで」を渡してすぐに病院に行くように勧めたことのある人だ。
私は、日頃から社内でも人間関係が希薄なので、なぜ退社されるのかは聞かずじまいだが、理由が分からないのは彼女に限らない。
会社にはグループウェアもあるが個人的なやりとりはしないでいる。聞こえない私はグループウェアの導入でいろいろな情報が入ることを期待していた。確かに、業務連絡のような情報は回覧のように遅れたり、行方不明にならずに届く。
しかし、「ちょっとした話」、「どうもらしいよ」という情報はサイバーなコミュニケーションではまず入らない、普通は立ち話、おしゃべり、飲み屋とかインフォーマルな形で「話す」のだ。
それは話した方も文字にするまでもない、重要なものと考えていないので、書くということはまずない。書く手間の問題もあるが、後に残したくないかの理由か。他愛ないメールをする人だって多いのだから、書く手間ではなく、相手と一歩踏み込んだ関係ができているかどうかかも知れない。

上司からは社員以外はグループウェアには個人名で登録しないことにしたい、コミュニケーションは対面の会話、電話、会議、メールで十分図れると言う。
日頃からコミュニケーションと情報の共有を標榜する上司はサイバーなコミュニケーションを制限することにしたいらしい。
それでは、音の世界ではコミュニケーションが困難な私はとても困ってしまう。

先の彼女は数年分のメールデータもアドレス帳もためらいもなく一瞬にして消去して、退社していった。メールって、そんなものかもしれない。

ラビット 記

(写真)田んぼで刈り取りを待つ稲