難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

難聴者の聴いたミュージカル映画

2006年04月09日 19時17分52秒 | 生活
060409_1509~001.jpgブロードウェイ・ミュージカル「プロデューサー」の映画を観てきた。
音楽は、補聴器で聞くより補聴システムと合わせて聞くともう少し音域に幅があるように感じる。
補聴システムは、指向性のマイクをアダプターを介して、補聴器に接続している。ある方向の音を集める指向性マイクと広角的に音を拾う補聴器のマイクの両方の音をミックスして聞いている。
指向性マイクは、人間の声の300から3000ヘルツの周波数の音を強調し、デジタル補聴器はその外側の周波数を拾っているからではないか。指向性マイクは、望遠鏡のようにある方向の音だけを増幅する。
もうなくなってしまったが、指向性マイクに日本ビクターの「望遠マイク」というのがあった。
「デジタル補聴器の環境適応型指向性マイクロホンによる雑音抑制効果の検討」(岩崎紀子,白石君男 日本聴覚医学会第28回補聴研究会 9.24 2005)という研究成果も発表されている。環境適応型というのが良く分からないが、指向性マイクは役に立つ。

最近の映画館には、補聴システムのあるところも増えているが、ダイヤルで聞きたい音が自分で自由にズーム出来たらもっと音楽や会話が楽しめるのではないか。
難聴者は、いかに文化生活が狭められているかと感じるこの頃だ。

ラビット 記





要約筆記事業を本格化させるコミュニケーション支援事業委員会

2006年04月09日 17時08分14秒 | 福祉サービス
060408_1106~001.jpg東京聴覚障害者自立支援センターは、区市との要約筆記者派遣事業の契約事務を早急に進めるために機構改革を行った。
自立支援センターのコミュニケーション支援事業委員会は、運営委員会の下におかれ、東京都の委託事業(要約筆記者養成、派遣事業、読話講習会事業からなる中途失聴・難聴者コミュニケーション事業とコミュニケーション機器貸し出し事業)と要約筆記者有料派遣事業を総合的に実施している。
平成17年度の派遣回数は1730件、平成18年度の登録者は218名、うちA登録は71名だ。
「コミュニケーション支援事業委員会」は運営委員2名、難聴者協会3名、ろう団体2名、要約筆記者団体3名で構成されており、総務部と要約筆記事業部があったが、新たに事業事務局(仮称)の専従職員(非常勤)を設置することにしたものだ。この事業事務局長が東京都や区市との交渉を本格化させる。

要約筆記者派遣事業が区市に義務付けられることによって、昨年末から東京都中途失聴・難聴者協会は区市への働きかけを本格化させた。一つ一つの区市に対して、要約筆記派遣事業と中途失聴・難聴者コミュニケーション事業を始めて欲しいこと、障害福祉計画に中途失聴・難聴者の意見を取り入れて欲しいことを説明して回っている。
要約筆記事業については、東京都の要約筆記者派遣事業を担当している東京聴覚障害者自立支援センターに派遣業務を委託する東京方式を提案している。
こうした中で、国や東京都からコミュニケーション支援事業の詳細がまだ示されていないこともあり、区市によっては訪問を歓迎するところもある。
今週も幾つかの区市を訪問すると同時に、15日には中途失聴・難聴者協会が地域の難聴者の会を一緒に合同学習会を開いて、今後の運動の進め方を協議する。

ラビット 記