難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

FM補聴システムには関係者の働きが・・

2011年10月27日 20時18分57秒 | バリアフリー
厚労省の告示により、重度難聴者にFMワイヤレス受信機、送信機などのセットが給付されることになっている。
このFMシステムは「新電波帯」を使う。
新電波帯とは、補聴器や補聴システム専用の電波帯のことだ。

聾学校などの教育オージオロジー関係者が当時の郵政省に補聴システム用の電波帯の割り当てを求める運動をして勝ち取ったものだ。
筑波大学斉藤佐和先生、筑波技短大大沼教授に加えて、国立特殊教育研究所、全難聴などが要望した。
短期間の運動で、障害者の情報コミュニケーションに使う電波帯が確保できたのは大きな成果だ。
下記「難聴者の生活」記事(2005年6月18日)参照

当時の郵政省の報道資料を紹介する。
1/27付:電波を利用した補聴援助システムの技術的条件- 電気通信技術審議会から、ワイヤレス補聴器の技術的条件を答申 -
http://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/283520/www.soumu.go.jp/joho_tsusin/pressrelease/japanese/denki/970127j602.html

これにより電波の出力が強化され、FM補聴器や補聴システムの聞こえが安定し、隣接した複数の同時使用でも混信しなくなった。

地デジ移行で空いた電波帯を障害者に使える周波数帯を要求したい。

ラビット 記
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補聴援助システム用電波 2005年6月18日
http://blogs.dion.ne.jp/rabit/archives/1313595.html

補聴器はどうしても構造上、話している人や音源から離れると聞きにくくなる。
それを補うために各種の補聴援助システムがある。電話拡声器も聞えを補うものだが、システムというのは補聴器や他の機器あるいはシステムと連携して使うものだ。
話し手の近くにマイクを置いて、その声を電波で補聴器や受信機に飛ばすものがある。

この補聴援助システム用の電波は混信を避けるために専用の周波数が平成九年に認可された(追記参照)。筑波大学の斉藤佐和教授や筑波技術短期大学(現筑波技術大学)の大沼直紀教授たちが中心に研究会をもって、総務省に働き掛けた結果だ。
我が国は電波資源が不足している中、こうした用途に認められたことは極めて異例だ。

ラビット 記

第96回電気通信技術審議会議事録 (urlは現在直接アクセスできません。)
第1 開催の日時及び場所   平成9年1月27日(月
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/japanese/teletech/70327b01.html

電波監理審議会(第793回)議事要旨(平成9年3月7日公表)
http://www.japanpost.jp/pressrelease/japanese/sonota/970307d901.html

75Mhz帯の一部が、特定小電力無線局補聴援助ラジオマイク用となっている。
補聴器装用者向け補聴援助システム
http://www.tuins.ac.jp/~takao/deaf/commaid.html

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FMシステム 受信機 | 製品情報 | 補聴器のフォナック

FMシステムはFM電波(169MHz帯)を使って話し手の声を聞き手に直接届け、さまざまなシーンで快適な聞こえを提供する補聴援助システムです。
話し手に送信機を装着してもらい、聞き手の補聴器や人工内耳に受信機を接続します。 フォナックではお使いの ...
http://www.phonak.jp/products/fm/recep.html

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1 コメント

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補聴援助システム用電波帯 (ラビット)
2011-10-28 06:28:59
最初の補聴援助システム用電波帯75Mhzが承認された平成9年というと14年前。1997年になる。

その後、再度電波帯が変更されている。
「(1) 169MHz帯補聴援助用ラジオマイクの導入
現在、75MHz帯補聴援助用ラジオマイクが制度化されていますが、近年、システムの小型化等、利便性を高めるため新たな周波数帯を用いた補聴援助用ラジオマイクの導入が求められています。
本件は、欧州で利用されている共通の周波数帯である169MHz帯を使用した新たな補聴援助用ラジオマイクが利用できるよう制度の改正を行うものです。」
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