そうなんだ。

外国語で知ったこと。

死ぬかと思った  英語

2021-02-10 10:19:10 | 介護

米寿(88歳)の祝いの十日前に、母は脳梗塞を患い半身不随になってしまいました。
誰にも見せたことがなかった気丈な母の泣き顔を、記憶に刻み込まれるほど見たのは入院中のこと。
先行きの不安に加えて、コロナで面会もままならぬ時期でした。

半年のリハビリ入院後は関係者のアドバイスを受け、有料老人ホームへ移りました。
個人の部屋を持てたことと、美味しい食事と静かな環境で落ち着きを取り戻した様です。
先月、89歳の誕生日を迎えました。

コロナ対策で面会が出来ない中、携帯電話でおしゃべりをしています。

母  「もう、この人生を終わりにしたい」

不自由な身体だし89歳まで生きれば充分。 という気持ちもわからないではありません。
しかし、こればっかりは・・・

私  「生きたくても死にたくても、思い通りにならないのが寿命なのよ」

いなしながらも身につまされます。
母は入院までは一人で暮らし、なんでも自分でやっていました。
食事の支度・洗濯・掃除すべてやってもらえる生活は理想ですが、 生活のハリはなくなるかもしれません。
出来るのにやってもらうのと、出来なくてやってもらうのとの違いはあるでしょう。
生きているハリも意味も見いだせないのかもしれません。

先週、老人ホームのスタッフから電話を受けました。
入浴中にバランスを崩して転倒し、後頭部にタンコブができてしまったとのこと。
介助者が付いていながら申し訳けありませんでした。
謝罪とその後の報告でした。
『念のために外科でCT検査を受けたが、脳内の異常は見受けられなかった。
とはいえ、今夜は部屋に様子を見に行く回数を増やして万全の体制で臨む』

常々人生を終わりにしたがっていた母です。複雑な気持ちで見舞いの電話をかけました。

ところが

母 「頭の中は大丈夫で良かった。 死ぬかと思っちゃったわよ!」

笑って言いました。
 
死ぬかと思っちゃった?

ど、どっちなのよ~!?

生きたいのか終わりにしたいのか、本音はわからないものです。

「死ぬかと思った」を英語にすると

「I thought I was going to die」(アイソータィワズ ゴナダイ)・・・死ぬかと思った

「死ぬかと思った」 は私と弟の笑い話になっていますが
生きたい本音を知り、私たちの気持ちは軽くなりました。


#脳梗塞 #半身不随 #有料老人ホーム #人生終わりにしたい 


コメント (2)
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