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奈良県下に数ある古墳の内でも到達するのが困難と言われる難関古墳の一つ、奈良県葛城市兵家にある夫婦塚古墳に行ってみた。
まず、起点になるのは、道の駅かつらぎ、ここから夫婦塚古墳にアタックすることになる。
夫婦塚古墳に少し触れると、葛城山系の山中、標高約290mほどのところにあり、7世紀の中頃から後半に造られた横穴式石室を持つ古墳であり、墳形は円墳もしくは方墳で、径12~14mとされる古墳である。
そして、特筆すべきことは、一つの墳丘の中に二つ石室を持つ双室墳と呼ばれる古墳である。双室墳と呼ばれる古墳は珍しく、奈良県下だと桜井市の粟原森貝古墳群の3号墳(これも難関古墳)ぐらいしか直接見たことはない。
道の駅を出発して、南阪奈道路をめざして歩く、途中ポケットパークに弥宮池1号墳の石室や小山2号墳の家形石棺などが置かれており、おもわず撒き餌に引っかかりそうになるのだが、空を見ると徐々に雨雲が広がっており、一雨来そうな雰囲気なので、とにかく古墳まではたどり着かないとどえらいことになりそうなので、とにかく道を急ぐことにした。
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南阪奈道路からは道路沿いの道を北に向かって歩く、機織神社と呼ばれる古社があり、これも古墳だろうなという高まりもあったが、ここも泣いて馬謖を斬るがの如く前に進む。
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しばらく歩いて、谷を越えて、少し北西の方向に曲がる辺りに山の中に入っていくコンクリートの階段があり、そこを登っていく。(もう一つ手前にもあるがそこは無視。)
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階段もかなり急坂になっており、登っていくだけでも息が切れるのだが、何と途中から階段が途絶え、全くの山道になるのだが、それも次第に細くなり、非常に心細い状況になってきた。
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かなり斜面はきつい。這いつくばるように歩かないと安全に前に進むことが出来ない。
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目的とする夫婦塚古墳は、この急な斜面を登り切ったところにあるので木の枝などを掴みながら必死になって登っていく。古墳探索なんだかサバイバル訓練なんだかわからなくなってきた(笑)
さらに山の尾根上になっている所をひたすら登る。横を見ると谷は結構深そうだ。落ちたらヤバいことになりそうだなあと思いながら、一気に斜面を登りきると平坦な面があり、そこに件の夫婦塚古墳があった。ただ、墳丘があまりない古墳なので少しわかりにくいところもある。
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上に上がってみると、山道らしきものが南北にあったので、もしかしたら、別のアクセスルートがあったのかもしれない。ただ、斜面を一気に登った方が迷いはないと思う。
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古墳の南側に回り込むと、二つの石室が開口していた。開口部は土砂が流入していて、いずれも狭い。体の小さな人だと何とか滑り込めるかもしれないが、お腹がつかえて上半身のみ突っ込んで、写真だけは撮った。
【西石室】
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【東石室】
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双室墳でも、若干石室の感じが違う。特に西石室では石の間に白い漆喰が残っているのがわかる。ちなみに東石室では確認されていないとのこと。
【西石室】
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しかし、こんなところにどうして造ったのかなあ、石は周りにあるのを持ってきたとしても、遺体や棺は下から持ってこないといけないことを考えるとスゴイよね。眺望ももしかしたら、今よりは開けていたかもしれないけど。
【東石室】
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発掘調査等は行われていないので、古墳の詳細はわかっていない。
夫婦塚古墳と名称がついているが、本当に夫婦がそれぞれに埋葬されたかどうかはわからない。石室はおひとり様用ではある。
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古墳の前で、わいわいと楽しみながら、1時間位はいたかな。少しずつポツポツと雨も降りだしてきた。本降りになる前に下山しようということで、急いで降りる。階段を降りたところで本格的に雨が降り始めた。よかった。
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