休日はデジカメ持ってぶらぶらと📷

アメフト観戦記や読書日記を綴っていましたが、最近は古墳(コフ)ニストとして覚醒中!横穴式石室をもつ古墳にハマっています。

中西遺跡 第26次調査 現地説明会

2016-02-08 18:38:44 | 現地説明会
 平成27年8月23日まだまだ残暑厳しい時期、奈良県は御所市の中西遺跡というところから古墳時代の祭祀集落跡が見つかったというニュースを見て、あんまり御所の方とは縁がないし、こういう機会でもないと行くこともないかということで、奥様に車で現地まで送ってもらい、説明会に参加することにした。
 現地に着くと、遺跡の周りは、一面の田園風景。40歳を過ぎるとこういう風景がいいなあと思う。

 

 中西遺跡は、古墳時代前期の祭祀集落と考えられるもので、これまでに確認されている秋津遺跡と一体のものであることが今回の発掘で判明した。今回の発掘調査では、竪穴建物、掘立柱建物、井戸、土坑などが見つかっており、今回の発掘調査で見つかった建物は、全部で26棟の建物跡が見つかっている。ちなみに秋津・中西遺跡全体では81棟に上るらしい。

 今回、検出されたものを少し紹介してみよう。

 【掘立柱建物】

 

 規模が、周りにある竪穴建物よりも大きい。おそらくこの集落の中心的な人物が住んでいたのだろうか?たて

 【竪穴建物】

 

 祭祀用とおぼしき土器が残ったままになっている。今後、土から取り上げていくのだそうだ。

 

 

 竪穴建物の真ん中が、赤く焼け土になっており、これは炉の跡ではないかとのこと。炉の跡が出ると、住居であったと考えられるようだ。

 

 いくつか建物跡が重なっているので、26棟の建物が同時期に建っていたのではないと思われる。何回か立て直されたりしているのだろう。

 【井戸】

 

 井戸の周りの枠についても、土に色の違いで分かるらしいのだが、正直あんまりわからなかった。井戸の底からも祭祀用と思われる土器が埋まっている。祭祀に使われた井戸なんだろうか?

 【土坑】
 
 

 祭祀用の土器が捨てられている土坑。いらなくなった土器などを捨てたのだろうか。よく見ると高坏など祭祀に使われた土器が捨てられているのがわかる。

 

 これだけの数の土器が埋まっている様子はちょっと壮観。

 【鏡形の石造模造品】

 

 集落内の祭祀に伴うものと考えられ、今回、見つかった集落跡が祭祀集落と考えられる根拠の一つ。

 

 鏡形の石造模造品は、遺跡の中の溝から見つかった。

 

 集落の周りには溝が掘られており、溝で集落の中が細分化されている様子がうかがえ、祭祀空間と居住空間が計画的に配置されていたと考えられている。最終的に、秋津・中西遺跡は、南北100m×東西150mにもおよび、纒向遺跡と同規模の集落であったとされる。
 この辺りは、葛城氏の本拠地とも考えられるが、説明会では、むしろヤマト王権と直接関係のあった祭祀施設ではなかったかと話しておられた。

 この中西遺跡については、今回で発掘調査は一段落とのこと。今後は埋められて京奈和自動車道のインターチェンジが建設されるらしい。この遺跡は、破壊されてしまうだろうか。残念だ。

 帰りに田んぼの中で凛々しく突っ立っている鷺を発見。思わずシャッターを切ってしまった。

 

 自然が残る風景は、大切にしたいなあ。

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