ホケノ山古墳から箸中の集落を抜けて、渋谷向山古墳に向かう道は、緑の水田の中を歩いていくことになるのだが、朝のこの時間は、まだそれほど気温が上がっておらず、また水田の上を通る風が水田に稲の波を作って渡っていくのが非常に清々しく、涼感があり、昔からお気に入りの風景である。
【北口塚古墳】
またこの道の両側には、それほど大きくない古墳が水田の中に浮かんでいる。
ホケノ山古墳のすぐ北には、北口塚古墳がある。この古墳は発掘調査等はされていないため詳細はわからないが、奈良県の遺跡地図では、径25mの円墳?となっている。
【北口塚古墳】
この北口塚古墳の20~30mほど西には茶ノ木塚古墳がある。(今回は、時間がないので割愛。以前「箸墓古墳の周濠を歩く②」で取り上げている。)
北口塚古墳を左手に見ながら歩いていくと、右側の水田の中に、上部が削平された土地の高まりをいくつか見つけることができた。
写真では、左から、サシコマ古墳、小川塚西古墳、小川塚東古墳の姿が水田の中に浮かんでいる。
これらの小古墳については、かなり後世の攪乱を受けていて、墳丘も小さくなっている様子である。いずれの古墳も測量調査しかされておらず詳細は不明なところが多い。しかもサシコマ古墳については、古墳でない可能性もあるようだ。
【小川塚東古墳】
今回は、少し寄り道をして、通常のルートでは通らない平塚古墳の姿を見に行ってみた。
途中、小川塚東古墳の横を通り過ぎていく。
【平塚古墳】
いざ、平塚古墳の前に来てみると、雑草に覆われ、近づくこともできず、果たして墳丘がどうなっているのかの観察もできないような状態であった。
奈良県の遺跡地図によると、古墳時代後期の径35mの円墳となっており、埴輪が出土しているそうだ。
ここから元の道に引き返し、再び小川塚東古墳の傍を通って箸中の集落へ向かう。
【小川塚東古墳】
元の道に合流し、振り返ると箸墓古墳の姿が見えた。この辺りに気づかれた小古墳などは、この箸墓古墳を見える場所を意識して築造されたのではないだろうか?。
さらに北の方角をめざして歩いていくと、今度は小川塚西古墳の姿が目に入る。
【小川塚西古墳】
そして、サシコマ古墳である。
【サシコマ古墳】
この辺りを歩いていると風に乗って、草いきれの匂いがする。ああ、夏、真っ盛りだなあと思う。朝の内ではあるのだが、徐々に気温が高くなりつつある。
先を急ごう。
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