2017 立命ＶＳ関大戦

　前節、京都大学戦は、試合前には雨が何とか上がったが、今回は、土砂振り、雨脚が弱まる気配もなく、開始前から照明が点灯していた。

　

　開始時間よりも30分以上も前に試合会場入りし、少し見にくいが雨のかからない場所を何とか確保し、試合に臨む。電光掲示板では、選挙の広告が流れていた。こんな時期に選挙するなんてくそ迷惑なことしよるねんと半分怒りモードではあった。
　
　昨年の関大戦は、前半は立命の圧勝かと思わせるような展開であったが、後半がらりと変わって関大のペース。正直、負けたと完全に思った試合だった。とにかく勝つには勝ったが、その重苦しい空気を引きずったまま関学にやられてしまったような試合であったような気がする。

　

　台風が迫りつつある中、雨中のゲームが始まった。
　両チームとも雨のせいかオフェンスが不調。特にパスプレーはなかなか通らない展開。そうした中、立命はＲＢ永見のランとＴＥ成田のダイビングパスキャッチによりゴール前に攻め込む。ここは関大のディフェンスが踏ん張りもあり、立命がＦＧを決めて３点を先制。
　続く第２Ｑでは、注目の１年生ＲＢ立川を中心にゴリゴリと進んで、最後はＲＢ立川のダイブでＴＤ。ＴＦＰも決まって１０－０。このまま前半を折り返す。この試合も関大は昨年同様に前半はあまり見せ場を作ることはできていない。ただ、関大の目論んでいたであろうロースコアのゲーム展開に持ち込まれている感じである。

　

　立命とすれば、ここままあと１ＴＤでも取って優位に試合を進めれればという感じではなかったか。後半に入っても雨は当然のごとく降りやまずグラウンドのコンディションは悪くなる一方であった。

　

　ハーフタイムの間、たびたび電光掲示板には、上記の画像が流れる。この日は学生無料デーであった。残念なことに雨のためあまり観客はいないようであった。こんな雨の中見に来るのはよっぽどのファンか関係者でしょうな。

　

　いよいよ後半の開始。後半も先手を取ったのは立命であった。第４Ｑ早々にＫ多田羅がこの日２本目となる４２ヤードのＦＧを決め、１３－０となり、立命が徐々に安全圏に入っていくのかと思いきや、次のシリーズで立命の多田羅のキックしたボールを関大三木が９５ヤード独走のタッチダウン。ＴＦＰも決まって１３－７となる。前節京都大学戦に続いてスペシャルチームでの失点となる。この辺が不安材料だなあ。

　

　こうなるとタッチダウンを決めれば逆転と、関大は一気にボルテージが上がる。昨年と同様に嫌な空気が立命のスタンドには流れ始める。次のシリーズで立命のオフェンスは機能せずパントとなる。この試合、活躍の場がなく目立たなかったＰ宇治野が関大ゴール前１ヤードまで押し戻す絶妙のパントを決まる。このパントが正直、関大に傾きかけた試合の流れを引き戻したと思う。いい仕事をしましたねえ。

　そして、このパントで、関大はゴールラインの内側からオフェンスを始めないといけない状態になり、関大のセーフティを引き起こすきっかけとなった。関大は、ＱＢがＬＢ島野のタックルをうけ、ゴール内でボールを落としセーフティを献上、１５－７となる。８点差となり、残り時間を考えると、関大はタッチダウンを決めたうえでツーポイントコンバージョンを決めて、やっと同点ということになる。立命にとっては値千金のプレーであった。
　しかし、関大もあきらめずこれまでなかなか決まらなかったパスが決まり始め、立命のゴール前タッチダウンを狙える位置まで持ってくる。しかし、最後が、ＬＢ加藤が、待ってましたとばかりにＱＢサックを決め、攻守交替。立命の１５－７で勝利を収めた。去年程のハラハラ感はなかったが、キックオフリターンタッチダウンが決まった時は、ちょっとまずいかなという感じだった。

　

　終わってみれば、ディフェンスがよく踏ん張った試合であったと思う。収穫は、ＲＢ西村が何プレーか出てきたこと。記録的には７回ボールキャリーをして２０ヤード獲得と数字的には物足りないが、とにかくプレーできるようになったということが大きい。それから、京大戦から併用で使われるようになったＱＢ荒木の成長も大きい。ＱＢのキーププレーが使えるようになったのは大きいと思う。

　

　残るはあと２試合。立命はどういう上昇曲線を描いていくのか楽しみではある。