●今日の一枚 248●
Sarah Vaughn
Best Collection
サラ・ヴォーンの『ベスト・コレクション』というCDがここにある。今は次男のものだ。株式会社タスクフォースという会社が発売した廉価盤である。定価は2600円とあるが、もっと安く買ったように思う。カーステレオで聴くために、ずっと以前、CDショップではなく、どこかのホームセンターで買ったもので、その後、次男にあげた。有名曲ばかり集めたもので、ちなみに収録曲は次の通りだ。
1.煙が目にしみる
2.マイ・ファニー・ヴァレンタイン
3.スターダスト
4.オール・オブ・ミー
5.セプテンバー・ソング
6.ミスティー
7.ラバーズ・コンチェルト
8.酒とバラの日々
9.イエスタディ
10.イパネマの娘
11.ミッシェル
12.シャレード
13.ムーン・リバー
14.ラブ
15.いそしぎ
16.誰かが誰かを愛している
今春、中学生になる次男が、1年ほど前、何かの学校行事でラバーズ・コンチェルトをリコーダーで演奏することになり、毎日家で練習していたので、「その曲を有名な歌手が歌っているのを聞かせてやろうか」ともちかけ聞かせてやると、「お父さん、このCD、ちょうだい」と、めずらしくおねだり………。廉価盤なのでまあいいかと進呈したところ、その日以来、次男は毎日このCDを聞きはじめた。はじめはラバーズ・コンチェルトだけだったが、そのうち他の曲も繰り返し聴くようになり、私がダビングしてあげた同じくサラ・ヴォーンの『サラ・ヴォーン・ウィズ・クリフォード・ブラウン』やマイルス・デイヴィスの『ワーキン』『カインド・オブ・ブルー』なども聴くようになるなど次男の興味はどんどん深みにはまっていった。小学生がJAZZを聴く光景はちょっと奇妙である。
ところが、学校で放送委員をつとめる次男はさらにエスカレート、自分が担当する毎週火曜日の昼休みの放送で、なんとJAZZを流しはじめたのだ。ヒット曲やアニメソングを欲する小学生たちに不評で迷惑になりはしないかと心配していたのだが、先日の卒業式の際、複数の先生方から「毎週火曜日の放送で素敵な曲がかかるのを本当に楽しみにしていました」というお話をいただいた。肝心の小学生諸君の感想はさだかでないが、先生方からだけでもそういっていただき、ほっと胸をなでおろしたしだいである。
ところで次男であるが、最近はインターネットでYou Tube を自由にあやつり、勝手にいろいろな曲(JAZZ)を探しては聴いている。げに恐ろしきは子どもである。