王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

尊厳死

2006-04-02 10:29:38 | 社会
「尊厳死くわしく知りたい」協会に問い合わせが殺到 (読売新聞) - goo ニュース

先月25日富山県射水(いみず)市民病院で平成十二年から昨年までに、外科部長の男性外科医(50)に人工呼吸器を取り外された同県内の男女七人の患者が相次いで死亡していたことが分かった

爺はこのニュースを知った時平成14年に川崎市で起きた女医さんによる安楽死?の事件を思い出した その医師に対する病院側と患者家族の非難だけを聞いていると物事が見えなくなると思いしばらく推移を見ることにした

そもそも日本人は安楽死とか尊厳死をどう扱うかなんて課題を声高に議論する事を好まない 今の言葉でいう微妙ーな問題だ

射水市の問題は関係遺族が「延命停止に同意をした」趣旨の張り紙を自宅に出した事により「医師による連続殺人」風の展開にならなくて良かった この手の案件は本来司法の手による追及が適しているか疑問は残るが当面は淡々と解明を進めて欲しい

さて人の事はともかく自分については老妻に「まさかの時にはくれぐれも延命措置は取らない様に」と頼んである 問題はその意思をどの様に明示しておくかとその意思を受けた爺の最後を見てくれる医師がどう処置してくれるかであろう

30年も前なら「取り敢えず即死は免れた (息のあるうち)家族にも会えたので先生 もう十分です よろしくお願いします」とでも長男坊か跡取りが担当医師にお願いして何となく片付いていたやり方なのであろう 

医師の処置について遺族の主だった者にマスコミが「同意したのか同意しなかったのか」なんてマイク片手に追いかけられたら頼んだにしても「頼んだ覚えが無い」と答えざるを得なかろう 
 
早速安楽死とか尊厳死とか延命中止についてのガイドラインをとの声が高い
でも爺は思う 自分や親の最後をお上や有識者といわれる方々の常識で決めて欲しくない
出来れば高濃度のモルヒネ錠剤1錠を自分で服用して(意識がなければ)家族に服用してもらって痛くも痒くも無く逝きたい 南-無-

先の女医さんの処置を機に以下の様な横浜地裁の判断出ているらしい
治療行為の中止
 患者の状態=回復の見込みがなく死が不可避の末期状態
 本人の意思=場合により家族からの推定も可能
・間接的安楽死(苦痛除去の薬物などによる死)
 患者の状態=死が不可避で死期が迫り、耐え難い肉体的苦痛
 本人の意思=場合により家族からの推定も可能
・積極的安楽死(意図的に死を招く注射など)
 患者の状態=(間接的安楽死に加え)苦痛除去の代替手段なし
 本人意思に限り、家族からの推定は認めない

さて読売新聞の報道によれば今回の件を機に日本尊厳死協会にさまざまな問い合わせがあるとの事 会員は11万人 尊厳死の宣言書の作成を勧めている様である 日本人も随分大人になった なんといっても自分の意思が大事だよね!
 
さてさて射水市はどこー?と言うことでインターネットのHPで調べて見た 富山市と高岡市の中間であちこちに市の庁舎が散ばっているので市町村合併出来た新市なのであろう(違ったら御免なさい)HPのTopで病院の件を迷惑を掛けたと謝っているがそうなのであろうか(医師が悪いとすれば迷惑といえるが)
写真は射水市民病院
コメント (11)
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