米大統領選に向けて29日に行われた第1回討論会をめぐり、10人中6人の視聴者が民主党候補のバイデン前副大統領に軍配を上げていることがわかった。CNNの委託を受けた世論調査会社SSRSによる調査で明らかになった。
現職のトランプ大統領に軍配を上げた回答者は28%にとどまった。
以上は昨日のA新聞 夕刊にも載りました。ニュースソースが同じなのでしょう。しかしこの記事は良く読むとCNNが調査を依頼した先のSSRSが大統領選の選挙人につき回答を求めたのであって、一般視聴者ではありませんでした。選挙人は「その人が所属する州の得票数によって‘総どりだったり、比例配分とか’」されるので、一見正しいように見えて問題は残ります。
今朝TVニュースショーで早稲田大学の中林教授が言ってましたけど「もともとバイデン候補に対する期待値が低いのでまあ、引き分けでないか」と語っていました。
言い合いの中で、トランプ大統領の所得税未納の指摘と郵便投票による不正があれば「すぐに政権は渡さない」との冗談かと思った話をトランプ大統領がしたそうで驚きました。TVの司会者の仲介も聞かず「両者の言い合いに終わった」そうで、視聴者の関心にこれ以降どれだけ答えるかが問われるのでしょうかね?
トランプ大統領は現職なのですから何か仕掛けるのでないかと、楽しみにして待っています。
写真:第1回目の討論 (向かって左 トランプ大統領 右 バイデン候補)
(ブルームバーグ):
11月3日の米大統領選に向け、共和党候補のトランプ米大統領と民主党候補のバイデン前副大統領による最初のテレビ討論会が29日夜(日本時間30日午前)、オハイオ州クリーブランドで行われた。
両候補はヘルスケアや経済政策などを巡り激しく言い争い、司会を務めるFOXニュースのクリス・ウォレス氏も手に負えない場面が多かった。バイデン氏は自分が回答している時に話し始めるトランプ氏を繰り返し「愚か者」と呼び、「黙れ」と発言。さらに、人種問題に関する政府研修をやめるよう命じたことを釈明したトランプ氏を「人種差別主義者」と呼び、「過去最悪の米大統領」と断じた。
トランプ陣営は討論会後の声明で、この日の混乱が戦略通りだったことを示唆。「仕切ったのはトランプ大統領。バイデン氏は弱い」とし、トランプ氏が「大統領選の歴史上、最も素晴らしい討論のパフォーマンス」を披露したとの認識を示した。
トランプ氏は11月の大統領選の結果を受け入れるか問われると、明確に拒否。「公正な選挙なら100%賛成するが、何万票も操作されるなら、受け入れられない」と述べた。同氏はバイデン氏の知力に関して暴言を吐いたほか、同氏の息子の海外ビジネスを巡る疑惑にも言及した。
討論の冒頭、トランプ大統領は死去したルース・ベイダー・ギンズバーグ最高裁判事の後任としてエイミー・コニー・バレット氏を指名したことについて、約4年前に「われわれが選挙で勝利した」と述べ、自分にその権利があると主張。これに対してバイデン氏は、バレット氏の指名はオバマケアの廃止を狙ったものだと反論。トランプ氏とバレット氏がオバマケア廃止を望んでおり、廃止すれば2000万人が保険を失うだろうと指摘した。
討論会の主なポイント
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最高裁判事指名に関してトランプ氏「選挙は結果を伴う」バイデン氏、新型コロナウイルス対応と人種差別巡る分断に関してトランプ氏を批判両候補はオバマケアと経済、税を巡り議論司会者が割り込めないほど議論がヒートアップする場面も |
バイデン氏は討論会の数時間前、自身の直近の納税申告書を公開した。トランプ氏は自分は2016、17年に「数百万ドル」を納税したと発言。これに対し、バイデン氏は「あなたの納税申告書をわれわれに示していただきたい」と、開示を求めた。
バイデン氏は司会者からトランプ氏の新型コロナへの対応について質問されると、「国民はパニックに陥っていない。パニックになったのはトランプ氏だ。彼は今もプランを持っていない」と指摘。これに対し、トランプ氏は「それは間違っている」とし、「あなたが大統領だったらわれわれのような仕事はできなかっただろう」と反論。バイデン氏が大統領なら、数百万人の死者が出ていただろうと主張した。
両候補はマスクをめぐっても議論。トランプ氏が「ここにマスクを持っている。必要なら私はマスクをする」と述べた上で、「彼のようには着用しない」と続け、コロナ感染拡大防止でマスクを着用すべきだとするバイデン氏との違いを鮮明にした。
トランプ氏は司会者から白人優越主義者や武装集団を非難するかと問われると、「もちろんそうする用意がある。しかし、私が見る限り、ほとんど全てが右派ではなく左派によるものだ。私はどんなことでも行う用意がある。平和を望んでいる」と答えた。ただ、司会者から実行を促されると、具体的な個人名が分からなければ非難のしようがないと語った。
大統領選の投票日まで5週間となる中、世論調査では全米と激戦州の双方でバイデン氏がリードしている。バイデン陣営は今回の討論会が今後を左右する重要イベントと捉えていた。支持率で後れを取っているトランプ陣営にとっても、巻き返しのための絶好の機会だった。